[1] IPCC, 2022: Summary for Policymakers, In: Climate Change 2022 Impacts, Adaptation & Vulnerability, Contribution of Working Group II to the Sixth Assessment Report of the Intergovernmental Panel on Climate Change B.2 (page 12)
[2] IPCC, 2022: Summary for Policymakers, In: Climate Change 2022 Impacts, Adaptation & Vulnerability, Contribution of Working Group II to the Sixth Assessment Report of the Intergovernmental Panel on Climate Change B.5.4 and B.5.5 (Page 20, 21)
これら6つの分野のどれかもしくは複数に貢献することが条件で、いずれの目標に対しても「著しい害を及ぼさない(Do No Significant Harm、DNSH)」こと、ビジネスと人権に関する指導原則など「最低限のセーフガード」を満たしていること、またEUのサステナブルファイナンスに関する技術専門グループ(TEG)が示す「技術的スクリーニング基準(TSC)」を満たしていることが求められています。
先住民族Wet’suwet’enは、彼らが伝統的に利用してきた土地や水源を守るため、事業に対し反対の声を上げ続けています。先住民族の権利はカナダの最高裁判所でも認められており、Wet’suwet’enの伝統的酋長らがその土地に対し権利を持つと認められています(Delgamuukwケース)。しかし、パイプラインを建設するコースタル・ガスリンク・パイプライン社(CGL社)は先住民族の「自由意思による、事前の、十分な情報に基づく同意(free, prior and informed consent)」(FPIC)を取得せず、パイプライン建設を続けています。
FPICに関しては、国連人種差別撤廃委員会(Committee on the Elimination of Racial Discrimination)が、2019年12月13日付けで、Wet’suwet’enのFPICが得られるまで、コースタル・ガスリンク・パイプライン事業の建設を即時停止すること、(カナダ王立騎馬警察(RCMP)やその他警察がWet’suwet’enの伝統的土地から退去すること、また殺傷能力のある武器の使用を禁止し、Wet’suwet’enに対するいかなる武力も行使しないことを保証することをカナダ連邦政府に求める決議を発表しています。にもかかわらず、11月にも30名近くの抗議者や先住民族がRCMPによって逮捕されています。また記者も逮捕されました。