インターンを終えて

インターン生の平野です。約2ヶ月間インターン生として事務所勤務やイベント補佐に携わらせて頂きました。私はエネルギー問題に関心があるため、吉田さんが中心になって活動しているパワーシフト・キャンペーンの仕事に携わらせて頂きました。様々なことを経験させて頂きましたが、その中でも特に印象的だった3つの活動について述べたいと思います。

・電力会社意見交換会

パワーシフト・キャンペーンの運営委員会の皆さんと、電力会社の方との意見交換会に参加しました。実際に自然エネルギーの電力を販売している会社の方の意見は視野を広げるきっかけになりました。また、パワーシフトを促進するために、電力構成の開示や普及状況の共有など電力会社との協力が重要であることを再確認しました。

・小田原ライブエナジーでのチラシ配布

小田原城で行われたイベントにブース出店し、来場者にチラシを配布して自然エネルギーの電力会社の紹介やパワーシフトのプロセスについて説明しました。自然エネルギーで発電した電力を使用したライブイベントだったので、パワーシフトに興味のある方も多く、たくさんの方がブースに立ち寄ったりお話を聞いてくれたりしました。また、そこで聞いた「切り替えのプロセスが分からない」や「各電力会社の違いが分からない」といった生の声は大変貴重であり、これからの活動に活かしていこうと思いました。
小田原

・ツイッター、インスタグラムでの広報

ツイッターのフォロワー数を増やして広く情報を発信できるようにSNS広報の活性化を行いました。特にやりがいがあったのはインスタグラムでの広報です。ツイッターのフォロワー数をあげるためインスタグラムと連携させて広報することを提案したところ、早速アカウントを開設するよう賛成してくださり、開始しました。

イベント告知や最新情報などをこまめにアップすることはもちろん、上記に述べたような生の声に応えるため、パワーシフトのプロセスは特に難しことはなくまた値段もほぼ同等であることが一目で分かるような画像を作成したり、電力会社の比較表など既存の資料を積極的に使用して投稿しました。
これらの活動の成果もあり、フォロワー数がどんどん伸びていることがとても嬉しくやりがいも感じました。新たに関心を持ってくれた人たちがパワーシフトしてくれたらとても嬉しく思います。

吉田さんを始めとするスタッフの皆さんには発電に関する知識や課題、効果的な広報の手法など様々なことを教えて頂き、また些細な意見も尊重してくださいました。そんなFoE Japanだからこそやりがいを感じることができ、様々な課題を考えることができました。他のインターン生やボランティアの方との意見交換も通じてパワーシフト促進のために様々な活動に携われたことを嬉しく思います。短い間でしたがお世話になりました。ありがとうございました。

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北杜市・ソーラー乱開発で、こわされる自然と暮らし ~「これでも、環境にやさしい?」憤る住民

北杜市ソーラー(増冨)山梨県北杜市で太陽光発電事業の乱開発が問題になっている。中には、山林を伐採した急斜面にソーラーパネルを設置するケースや、水源地の元牧草地を開発するケース、住民の何の説明もなく、周りの森林が切られてパネルが設置するようなケースもある。
「豊かな自然を子孫に残したいと思っています。それなのに山を崩し、水を汚して、ソーラーパネルだらけにして、“環境にやさしい”なんて言えますか」と住民たちは憤る。

FoE Japanは、2017年9月13日、北杜市のいくつかの太陽光発電事業の事業地を訪問し、住民のみなさんと意見交換を行った。以下にその概要をまとめた。

山腹が一面ソーラーに?

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写真左:県下最大のソーラー事業が計画されている大平牧場跡地(写真提供/ころぼっくる会議)

県下最大の太陽光発電事業が計画されているのが増冨地区の大平牧場は、山梨県の百名山の横尾山の山腹に位置する。広い地域の水がめとなっているみずがき湖(塩川ダム)の集水域でもある。1969年に開墾され、牛や馬の牧草地として使われていた。周辺は保安林にもなっていて、山菜とりでも親しまれてきた。この牧草跡地で計画されている事業は、29ヘクタール、太陽光パネル6万枚、14.7MWという大規模なものだ。景観・生態系、水源・水質への影響などが懸念されている。

また、増冨地区の別の事業では、道に面した山腹の裸地にソーラーパネルを設置している。周辺には山林も隣接するが、そこも伐採してソーラーパネルを設置する計画となっている。

「太陽光発電事業とは知らずに売った」と元地権者。地元の不動産業者から土地の売却を持ち掛けられたという。山を持っていても高齢化で山林の管理ができずに持て余し、不動産業者からの話にとびつく人もいる。

「道をはさんで下には別荘もある。山林の伐採による土砂崩れが心配。地区全体の問題として話あう必要がある」と住民は語る。

「眺望権」「平穏生活権」求め、提訴

写真下:人家に迫る太陽光パネルと反対の看板 (写真提供:ころぼっくる会議)

コロボックル_ソーラーに反対看板小淵沢町に住むWさんは、南アルプスと八ヶ岳の素晴らしい眺望と緑豊かな土地が気に入り、10年前に移住した。しかし、一昨年、隣地での太陽光発電の事業が持ち上がった。庭の境界のぎりぎりまで高さ2.8mにも達するソーラーパネルが並べられ、楽しみにしていた眺望も遮られた上、通風や日照の阻害、パネルによる熱輻射などの被害を受けているという。Wさんは、眺望権と財産権、平穏生活権が侵害されたとして、昨年1月、事業者を訴えた。

乱開発規制できるか?「条例案」は審議未了

北杜市ソーラー(道端) 山梨県北杜市は八ヶ岳と南アルプス、瑞牆山や金峰山などの秩父山地に囲まれた風光明媚な土地。76%が森林だ。豊かな自然にあこがれた移住者も多い。国内有数の日照時間の長さもあり、太陽光発電事業が乱立するようになった。

現在稼働中の太陽光事業が1,468件、認定済みで今後稼働が予定されている事業が3,529件ある。ソーラーの乱開発に憤る市民たちが議員を動かし、今年6月、議員有志が「太陽光発電設備に関する条例案」を発議。しかし、審議未了になった。市も放置できず、事業者、市民も参加した検討会を立ち上げようとしている。

「これは原発と同じ」

「このままでは、豊かな自然が破壊され、北杜市はソーラーパネルの海になってしまう」

北杜市ソーラー(意見交換)と懸念する住民は多い。

「都市の電気を賄うために、立場が弱い地方でソーラー事業をやる。これは原発と同じ」と指摘する声もある。

「森を切っていたり、整地していたりするのを見るたびに、ああ、またソーラーかと胸が痛くなる。北杜市では市に届けられた事業で、すでに100万枚以上のパネルがあるとの試算がある。事業が終わったらあとのパネルの処理はどうするのかも解決していない。これでは環境にやさしい、とはとても言えない」と地元住民団体「北杜市の自然を未来(あした)につなぐ~ころぼっくる会議」のメンバーは憤る。「太陽光は決して原発の代替にはならない」。

3・11後、FoE Japanは、他の環境団体とともに、脱原発およびエネルギーの需要削減や再生可能エネルギーへのシフトを提唱してきた。しかし、「再生可能エネルギー」であっても、このような自然や住民の暮らしを破壊するような事業は容認できないだろう。

現在のところ、安易な答えは存在しない。乱開発の規制とともに、現に被害を受けている人たちの声に耳を傾け、状況を知り、住民や事業者も交えた場で議論を行うことが必要とされている。

(満田夏花)

※本視察には、「北杜市の自然を未来(あした)につなぐ~ころぼっくる会議」のみなさんにお世話になりました。厚く御礼申し上げます。

インターン日誌 ~環境問題に触れてみて~

インターン生の沼田です。今回授業の一環としてFoE Japanさんのもとでインターンをさせていただいた訳なのですが、私はここへ来る前のイメージとしては事務業ばかりを行っているものだと思い込んでいました。しかし実際は政府交渉や会議を頻繁に行っていて、どうすれば皆が関心を持ってくれるのか、どうすれば抑えることができるのかを考え、実際に動くという活発的な団体でした。

もともと私は環境についての知識が浅く、インターン生としてはかなり不安がありました。話が難しくて何も力になれないのではないか、わからないまま終わってしまうのではないか。しかし皆さんとても優しく、パンフレットやリーフレットなどの資料も私が見ても分かりやすくパワーシフトや石炭火力発電、原発など多彩な知識を身につけることができました。

ライブエナジーや宇津木の森(里山)などのイベントでも楽しいという中で電力や自然の大切さ心地よさを知り、本やインターネットで調べるなんかよりずっと分かりやすく記憶に残るようなものでした。特に里山のナイトウォークは印象深かったです。虫の鳴き声、月の光が綺麗で自然そのものの心地よさを感じました。

事務所での活動は主にパソコンだったのですが、私はパソコンが苦手なところがあったのでブログに記載や発表としてのパワーポイントの作成、リストのチェックなどを通して上達していったのではないかと思います。毎日のお味噌汁もとても美味しく、ゴーヤ料理も美味しく頂きました。20170914_124226993

このような場にインターンとしていくというのは本当に貴重な体験であったと思います。                                                                               自然なしでは人間もその他の生き物たちも生きることができない、どう抑えることができるのか、私たちができることは何なのか難しくて分からなかったという点はいくつかあったのですが、とても考えさせられるインターンでした。1ヵ月半という短い期間ではありましたが、FoEの皆さんの活動を見ていて一人一人が行動を起こすということが大切なのだと私は感じました。この経験を将来に生かしていこうと思います。今まで本当にありがとうございました。

2ヶ月間のインターンを終えて…

インターン生の藤井です。

8月から9月にかけて約2か月間私がFoE Japanで体験したことを書いてみようと思います!

 

インターンの期間は2か月間と短かったのですが、様々なイベントに参加させてもらいました。

 

その中でも、原発やエネルギー問題を様々な団体と協力して政府に訴えかける「政府交渉」は印象的です。

衆議院や参議院の議員会館に私たちが出向き、直接政府の方と顔を合わせて交渉するのは緊張しました。

3回ほど参加させて頂いたのですが、担当される方によって対応の仕方が全く違い驚きがありました。

初めて参加した「原発火山審査で火山灰濃度100倍に!稼働中原発直ぐに止めて」という政府交渉が特に印象に残っています。

良い答えをもらえるようにと、事前に集会などを開き準備してきた!という気持ちが質問を投げかける声に現れていました。しかし、質問に対しての政府側の対応はイマイチ…決められた回答しか返ってこず、終始ピリピリした雰囲気が漂っていました。

今回避難者の方の声を直接聞くこともでき、とても貴重な体験ができたなと思いました。

また、震災から6年経った今でもこんなに課題が残されていることを知り、こうした問題は、メディアを通して多くの方に知ってもらうべきだなと思いました。

政府交渉

(政府交渉をしている様子)

この他にも様々なイベントに参加させていただきました!

里山で寝転がりながら歌を聴いたり、小田原で「LIVE ENEGRY」というイベントに参加し、エネルギーやパワーシフトについて説明しました。

歌

(証さんの歌を聴きながら木や風の音を楽しみました!)

小田原

(たくさんの方が足を止めて話を聞いてくださいました!)

最初は不安だらけで2か月間乗り越えられるのかものすごく心配でした。ですが、篠原さんをはじめ、FoE Japanのスタッフの皆さんが優しく丁寧に教えてくださり、とても暖かい職場で過ごすことが出来ました!

至らないところもあり、たくさんご迷惑をかけたと思います。この実習を通して学んだことをこれからの生活で活かしつつ、日本の環境改善のためにできることをコツコツとやっていこうと思いました。

短い間でしたが、お世話になりました!ありがとうございました。

ご飯1

ご飯2

(藤井 愛)

報告書完成!台湾の脱原発に迫る

FoE Japanが今年4月に行った台湾調査の報告書がついに完成しました!

2017年1月、台湾は2025年までに脱原発すると決定しました。これまで原発のエネルギーを使っていた国が、明確なタイムラインをもって脱原発を決めたのはアジアでは初めてではないでしょうか。

台湾の脱原発の背景とは?
台湾の目指すエネルギーの未来とは?

台湾の市民との交流を通して見えてきた、台湾のパワーシフトについてまとめました。
ぜひご一読ください。

【購入方法】
*ウェブフォームから
下記のフォームに必要事項を入力し、銀行振込もしくは郵便振替でお支払いをお済ませください。入金確認後冊子と領収書を郵送します。
フォームはこちら→https://pro.form-mailer.jp/fms/846f7647130371

*ファックスで
書籍名(「台湾報告書」)、希望冊数、お名前、送付先住所、お電話番号、メールアドレス、合計金額(500円×冊数+送料200円) を明記の上、ファックスにてFoEまでご連絡ください。入金確認後、冊子と領収書を郵送します。

(注:2000円以上のお申し込みは送料無料)

【振込・連絡先】
郵便振替: 00130-2-68026 口座名:FoE Japan
銀行振込: 三菱東京UFJ銀行 目白支店 普通3932089  エフ・オー・イー・ジャパン
国際環境NGO FoE Japan (〒173-0037 東京都板橋区小茂根1-21-9)
電話:03-6909-5983  FAX: 03-6909-5986 E-mail: fukakusa@foejapan.org

申し込みフォーム付きちらしはこちら

台湾報告書_表紙

【報告書内容】
1. 台湾の脱原発とその背景
2.脱石炭をもとめる市民の声
3.再生可能エネルギーの促進
4.エネルギーシフトを今!
5.世界は脱原発へ

里山定例活動~草刈りと秋の味覚!栗拾い~

 

 

インターン生の沼田です。

9月10日、今回の宇津木の森(里山)定例活動では多くの参加者と共に草刈り・栗拾いを行いました。天候も晴れということで気持ちの良い活動日になったのではないでしょうか。

午前の草刈りでは炎天下の中、伸び切ってしまった雑草・ツタなどを鎌で刈り、なんと!刈り取った一帯が下の画像のようにすっきりとした場所にすることができました。

鎌を扱うのは難しく重いということもあり大変だったのですが、刈った前と後を比べてみると気持ちがいいですね!

思いのほか早く作業を終わらせることもでき、参加者の皆さんお疲れさまでした。

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午後は栗拾いを行いました。栗の木の下には栗がたくさん落ちていて、木にも栗が実っていて見渡す限り、栗!栗!栗!イガや虫食い栗に苦戦しつつ、参加者の皆さんも栗拾いを楽しんでもらえたのではないでしょうか。普段栗を拾う機会なんてないですから、私も張り切って拾いました!

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こんなにもの大量の栗が集まりました!!粒もとても大きいです。集まった栗は皆さんに持ち帰っていただきました。美味しい栗料理になって、栗を堪能してもらえれば嬉しく思います。この季節ならではの栗拾いでした。

 

東京で自然を感じるというのは本当に貴重なもので空気も美味しいです。

普段の生活に人工的なものが多いせいか自然に触れるという機会があまりなかった私は、自然の音や風に心地よさを感じました!

まだ里山に来たことがない方も、来たことがある方も次回の定例活動にぜひいらしてください。IMG_1906

 

NEXIが日立・英国原発を全額補償!?~貸し倒れリスクを国が肩代わり

9月2日付の日経新聞(注1)で、日立製作所が英国英中部ウィルファに建設を予定している原子力発電所(注2)の建設資金への融資を、国が日本貿易保険(NEXI)を通じて全額補償する方針である旨が報じられました。
地図_イギリスにおける既存および計画中の原発
これにより三菱東京UFJ銀行やみずほ銀行の融資の貸し倒れリスクを、全て国が引き受けることになります。

また、日本政策投資銀行や国際協力銀行(JBIC)が投融資を行う見込みと報じられています。NEXIも、日本政策銀行も、JBICも、政府100%出資の政府系金融機関。
これが事実だとすると大問題です。

1.判断をゆがめる

記事では、「三菱東京UFJ銀行やみずほ銀行も貸し倒れリスクが大きいと判断しNEXIの全額補償を条件にしていた」とされています。

福島第一原発事故の膨れ上がる事故処理費用や被害者への賠償は、東電が払いきれず公的資金を注入している状況で、さらに託送料金を通じて、将来世代も原発事故被害者も、原発からの電気を使わないことにした消費者も含めて、広く徴収される仕組みがつくられようとしています。東芝も原発ビジネスにのめりこんだがゆえに解体し、優良分野であった半導体を切り売りせざるをえない状況に追い込まれました。

原子力事業が経済的にきわめてリスクが高いことはもはや誰の目からも明らかです。
「貸し倒れリスクが大きい」というメガバンクの判断はもっともなのです。
であるのであれば、貸さないという判断となるはずでしょう。

しかし、ここで国の機関であるNEXIが全額補償することにより、たとえ事故や建設費用の高騰や、反対運動などで事業が破たんしても、三菱東京UFJやみずほはそのリスクを負わず、全額公的資金によってカバーされるということになります。通常であれば融資判断がなされず、淘汰されていくはずのリスクの高い事業を、公的支援によって無理やり支える、いわば公的介入によって金融市場の判断をゆがめるものと言ってよいでしょう。

2.公的資金を使う正当性なし

実際には、日本企業が関与する海外インフラ事業などについては、現在までも「日本の国益」にかなうという理由で、JBIC/NEXIによる公的資金を使った投融資や保険の付与、保証が行われてきました。これらの中には、環境破壊や人権侵害を伴うものもあり、私たちは個別具体的に警鐘を鳴らしてきました。

しかし、今回の日立の英国原発への「全額補償」が事実とすれば、いままでにも増して、桁外れの問題を含んでいます。

イギリスにおける原発建設は、本当に「日本の国益」にかなうのでしょうか?

イギリスに原発を建設することに、あるいは事業が破たんしたときのカバーに、日本の公的資金が使われることに関して、国民は納得しているのでしょうか?

日立製作所など限られた企業を、公的資金で支える正当性はあるのでしょう?

いずれも答えは「ノー」でしょう。

3.JBIC/NEXIの審査を蔑ろに

JBIC/NEXIは、その融資・付保に関して、公的金融機関として独自の審査を行います。審査の内容は、財務リスクを含めた事業全体のリスク、環境・社会配慮なども含みます。

さらに、現在、JBIC,NEXIは、原発輸出関連事業に対する支援を行う際の「情報公開指針」を策定中です。私たちNGOは、両機関に対して、そもそも、原発事業を支援すべきではないこと、指針をつくるのであれば、情報公開のみならず実質的に事業の安全性を確認する内容を明記すべきであること、情報公開は原発事業に関して具体的で詳細な情報を含めることなど、さまざまな提言を行ってきているところです(注3)。

国が先走って、JBIC、NEXIなどによる支援を約束することは、こうした機関が行う審査を蔑ろにすることになります。


注1)政府、原発融資を全額補償~まず英の2基 貿易保険で邦銀に(2017/9/2付日経新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGKKASFS01H5T_R00C17A9MM8000/


注2)イギリス・ウェールズの沿岸地域のウィルファに日立の子会社であるホライズンニュークリアパワーが建設する。プロジェクト総額は2兆7千億円。
本事業の概要は、FoE Japan作成の「ファクトシート:イギリス・ウィルファにおける新規原発計画について」を参照のこと。
http://www.foejapan.org/energy/export/pdf/161222.pdf


注3)【プレスリリース】JBIC/NEXIの「原発指針」に対してNGO4団体が共同提言を提出
http://www.foejapan.org/energy/news/160128.html

原発輸出案件への公的信用付与の際の情報開示についてJBIC/NEXIに要請 ~少なくとも日本なみの情報開示を
http://www.foejapan.org/energy/export/170816.html

里山再生プロジェクト~夜の森で音楽会~

インターン生の藤井です。
9月3日に宇津木の森で行われた
「やさしいやさしい夜の森 ナイトウォークソング~山田証さんの森の音楽会」にスタッフとして参加してきました!
前日まで天候が悪く当日は晴れるか不安だったのですが、天候にも恵まれ無事に開催することが出来ました。

準備のため早めに会場に到着したのですが、着いてすぐ目に飛び込んできたのは、
たくさんの栗!数えきれないほどの栗が地面に落ちていました。
普段栗を拾うことがないので、栗をイガから取り出すのに大苦戦!!
何度も棘が手に刺さりました。凄く痛かった…

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イベントは証さんが中心となり、ナイトウォークとコンサートを行いました!
ナイトウォークでは人工的な光(懐中電灯や携帯の明かり)を一切使わず、自然の光だけで歩きました。歩き始めた時は、目がなかなか慣れず恐怖心があったのですが、歩き続けているうちに周りの景色を把握できるくらいになりました。空には大きな月が見え、私たちの足元を照らしてくれました。

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大きな木に頭を向け地面に寝転がって歌を聴く「ゴロンコンサート」は、普段森で寝転ぶことがない上、虫や風の音を聞きながら歌を聴くのがとても新鮮でした。
子どもたちも騒ぐことなく曲に耳を傾け、参加者の中には証さんの声を聴きながら眠りについている方もいらっしゃいました。

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今回のイベントに参加して、自然の大切さを身をもって体験することが出来ました。
普段、人工的な光や整備されている道に慣れているため山道を歩いたり、暗闇をライトなしで歩くことがとても怖かったです。しかし、月の光の中歩いた時「地球から遠く離れているのに、どうしてこんなにも明るいのだろう?」という疑問と共に、失われつつある自然を守り続けたい!と思いました。

(藤井 愛)

わたしたちも関係している「食料主権」のお話 ~FoEアジア太平洋地域の森林・生物多様性グループ会議に参加して~

2017年8月5日と6日にパプア・ニューギニアで開催されたFoEアジア太平洋地域の森林・生物多様性グループと食料主権(food sovereignty)グループの合同会議に参加しました。この会議ではFoEインターナショナルにおいて共通課題として取組まれている「森林・生物多様性問題」と「食料主権問題」に対して、FoEアジア太平洋地域における重点活動項目等に関して議論する場です。

FoEアジア太平洋地域では、上記2つの問題に共通する課題として、大きくは森林火災問題(より具体的にいえば火災による煙害の問題)と土地収奪問題(land grabbing)に着目しています。そしてその解決の方向性として、FoEインターナショナルでは、コミュニティによる森林管理・経営(community forest management / governance)と生態系に配慮した農業(agro-ecology)との二つのコンセプトを支持しており、FoEアジア太平洋地域でどう取組むのか議論・検討をしました。

FoEグループが重要課題として捉えている「食料主権」。実は私もよく理解しませんでしたが、今回の会議でその理解が少し進みましたので、以下に報告します。

まず「農業」は英語でagricultureと表現されます。それをagri based culture(文化に根ざした農業)と読み替えることもできるかと思います。つまり、その土地の気候、風土、文化、慣習に適した作物、品種、栽培方法が存在している、ということです。また文化に根ざした農業を営むのは、その文化に慣れ親しんだその土地の人々が中心となっているものであり、そこには周辺環境や生態系に適応した彼らの文化・慣習に基づき蓄積された知見や技術が存在しています。世界中に存在する多様な文化の数だけ農業の形が存在している、と考えることができます。

この考え方と正反対なのが、工業的農業(industrial agriculture)です。大規模農業、プランテーション、モノカルチャーといった表現が一般的かも知れません。収量や効率性を重視し、農薬/除草剤、化学肥料なども投入することで、とにかく大規模に同品種の作物を栽培します。

ところが工業的農業の導入による「文化に根ざした農業」への負の影響は計り知れません。例えば、政府によって工業的農業に適した種子を保護するための法規制が敷かれたり、種子を認証する制度が導入されたりすると、従来使用していた種子が使用禁止になってしまうこともあります。工業的農業の作付面積を拡大するために、企業や政府、地元の有力者や政治家などが、土地所有者に対して契約農業を推奨し、文化に根ざした農業から工業的農業への転換を迫ります。こうした契約において詐欺や土地所有者に不利益な内容での契約が横行しており、土地所有者は農業労働者へ転落していきます。いわゆる土地収奪です。さらに工業的農業の用地拡大の対象は既存農地に限らず、人々の生活の糧を育む森林にも及びます。この森林の用途転換は森林火災の一因でもあり深刻な問題になっています。

したがって、工業的農業の導入・普及により、世界は徐々に「食糧選択の自由」が失われる傾向にある、ということなのです。「食糧主権」とはこうした背景を表すキーワードなのです。

工業的農業について興味深い資料があります。Friends of the Earth Europe (FoEE)、La Via Campesina、Radio Mundo Realが製作した動画ですが、これによると、世界で消費されている食糧のうち工業的農業によって生産されている食糧は、世界の75%の農地を使用しながらもわずか20%にしか過ぎません。80%の食糧は家庭菜園や小規模農業によってわずか25%の土地を使用して生産されています。

工業的農業の品目は、食用としてサトウキビ、茶、カカオ、コーヒー、バナナ、大豆、とうもろこしなど、非食用のうち工業用としてアブラヤシ、天然ゴムなど、家畜飼料用として大豆、とうもろこし、青刈作物、牧草、かぶ、さつまいも、じゃがいもなど、バイオ燃料用として、サトウキビ、トウモロコシ、小麦、大麦、ライ麦、てんさいなどが挙げられます。

私たちも日々の生活の中で嗜好品や食肉の消費や工業製品の使用を通して、こうした生産物を消費しています。他人事ではありません。(三柴 淳一)

経済協力会議の影で進む、パプア・ ニューギニアの土地収奪

8月4日から10日までパプアニューギニアで開催されたFoEアジア太平洋グループの年次総会に参加しました。FoEのグループは、アジア太平洋(APAC)、ラテンアメリカ、ヨーロッパ、アフリカの地域ごとに年に一度会合を開き、情報共有や来年度の戦略、地域ごとの課題や共同キャンペーンについて会議を行っています。地域会合の間に、パプアニューギニアでおきている土地収奪の現実についても、住民の方からお話を伺うことができました。

経済協力会議の影で進む、パプア・ ニューギニアの土地収奪

今回の会議のホスト国であるパプアニューギニアのFoE(CELCOR)には、法律家やキャンペーナーが所属しており、法廷で土地収奪の問題を直接争ったり、土地収奪の影響を受ける地域に法律教育を行うなど、「慣習的な土地に対する権利」の強化や保護に取り組んでいます。先住民族の国であるパプアニューギニアは、その国土の97%に当たる部分が、先住民族によって慣習的に所有されています。地域の人々は、自分たちの権利について知らないために、もしくは識字率が低く契約書が読めないままに契約させられるケースなども多く、多国籍企業によって土地を不当に奪われることがおこっています。

パプアニューギニアは2018年にAPEC(アジア太平洋経済協力)をホストすることになっていますが、そのための施設やホテルの開発で都市部でも深刻な土地収奪と人権侵害が発生しています。私たちの滞在中にもパガヒルという場所の土地収奪問題に取り組む地元グループのお話を聞くことができました。
首都・ポートモレズビーのパガヒルの人々はオーストラリア系企業などによる土地開発により、ほんの少しの土地と、わずかな保証金のみで土地をおわれ、中にはホームレスになった人もいます
また、パガヒルの土地収奪や不当な開発に抵抗する住民の動きは、ドキュメンタリー映画にもなっています。

パプアニューギニアの国土のうち、合計520万ヘクタールの土地が元の慣習的な所有者から奪われていると推定されています。これは、土地法で制定された特別農業ビジネスリース(SABL)という制度に基づき、収奪が行われています。違法な土地収奪はパプアニューギニアの大きな課題であり、地方の自作農に大きな影響を与えています。企業が地域住民がこれまで慣習的に所有していた土地の借地権を獲得すると、地域住民は強制移住を迫られます。結果として森や海に頼って生活している自作農、母親や子供たちは、企業に収奪された土地への立ち入りが制限されてしまうので、大きな影響をうけます。彼らはそれまで慣習的に所有していた土地で耕作したり、釣りをしたり、宗教的に重要な場所へ行ったりすることができなくなります。
地元のコミュニティーリーダーは、「”開発”そのものに反対しているわけではないが、企業の土地収奪によりコミュニティーが分断され、大切な土地が失われた」と話します。

FoEパプアニューギニアは、政府に対して土地所有者を支えるために適切な行動をとり、法律を改正することを求めるキャンペーンを行っています。

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CELCORのメンバー

今年のアジア太平洋年次総会

最初の2日間はテーマ別(気候変動と森林問題)に分かれて議論を行い、残りの日程で年次総会がありました。APACは現在12カ国(ロシア、韓国、日本、フィリピン、インドネシア、マレーシア、バングラディシュ、スリランカ、東ティモール、パプアニューギニア、オーストラリア、パレスチナ)で構成されており、年次総会の開催は持ち回りです。

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各地で深刻化する気候変動の影響について共有があり、ネパールの氷河融解による洪水で移住を余儀なくされているケースや、フィリピンでは海面上昇などによって経済活動に影響があり移住を迫られるケースなど、とくに国内で起きている「移民化」「難民化」について、国際的な認識とサポートが必要であるという議論がありました。

エネルギーについても議論がありました。気候変動対策のためには「脱炭素社会」への移行が必要ですが、ネパールやスリランカ、パプアニューギニアなどの国は、エネルギーにアクセスできない(エネルギー貧困)、適切な教育や社会インフラがないなどの開発問題としてのエネルギー問題を抱えています。もちろん日本でも環境アセスメントが行われていないままでのメガソーラー開発や、住民参加が不十分な再エネ開発も問題になっていますので、日本でもエネルギーは開発問題の側面を持っています。
アジア太平洋が望む「良いエネルギー」とはなにかなかなか答えは見つかりませんが、白熱した議論があり、「どんなエネルギーを使うか、ということも大事だが、大量消費する社会がある一方、十分なエネルギーなく暮らしている人々もおり、システムそのものの変革が必要だ」との意見がありました。

FoEグループは、基本的には草の根レベルで自国の問題に取り組み社会運動を作っていくというのが活動のスタイルですが、国を超え地域で協力することで解決する・より大きな運動にすることを目的に、地域の協働に力も入れています。6日間の会議のなかでは、具体的にどのように取り組んでいくのか、戦略やリソースについても議論がありました。(スタッフ 深草)

Photo courtesy of Choony K and Theiva L.