ストップ石炭!パリ協定に逆行し石炭融資を続ける日本に厳しい国際社会の目

ードイツ、ボン

石炭火力はパリ協定の1.5度目標と矛盾するー石炭火力プロジェクトに反対する市民グループが、現地時間9日朝、COP会場でアクションを行った。屋外で行われたアクションでは、インドネシアやタイ、フィリピン、アメリカなどの国から市民団体が集まり、日本の公的融資や民間企業が関わる事業によって生じている環境破壊や人権侵害、気候変動への影響についてスピーチを行い、日本の石炭火力推進政策を非難した。日本は世界でもっとも公的資金を使って石炭火力事業を支援している国として、国際的に批判を浴びている。

パリ協定を批准してからも日本の石炭支援は止まらない。2017年4月、日本の国際協力銀行(JBIC)は、インドネシアのチレボン石炭火力発電所の拡張案件に対する融資を決定。しかし、同案件は地元住民の反対の声も大きく、事業の合法性をめぐる裁判では住民側が勝訴した。FoEインドネシア(WALHI)事務局長のヤヤ・ハダヤティは「インドネシア国内法の遵守、人権尊重、そしてJBICの環境ガイドライン遵守の観点から、JBICは貸付を行うべきでない。」と訴えた。また「地元住民の生活や人権を守るため、日本は”公正”な解決策で途上国に貢献すべき」とも話した。

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COPに参加している政府代表団は、パリ協定のルール作りや気候変動への行動を会議場で語る一方、先進国の企業や銀行、政府は未だに温室効果ガスを大量に排出する石炭火力発電に巨額の投融資を続けている。イギリスやフランス、カナダなど少なくない数の先進国が脱石炭を約束する中、日本は逆を行く格好だ。

COP会場内で同時に行われたアクションでは、参加者は日本が関与する石炭関連プロジェクトの写真を掲げ、先進国に対して一刻も早く石炭火力から脱却するよう訴えた。さらに先進国に対して汚いエネルギーで支援するのではなく“公正でクリーンな解決策”で途上国を支援するよう求める声も上がった。

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プレスリリース

2017年11月9日
原文(英語)

地球の気温上昇を1.5度未満に抑えるため、日本は石炭への投資を止めて!

11月9日(木)、世界中の市民社会組織(CSOs)がボンで開催中の第23回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP23)の会場で抗議アクションを決行し、気候に破壊的な影響をもたらす石炭関連事業に世界各国で投資を続けている日本への注意喚起を行ないました。石炭は大きな汚染源であり、2015年12月のパリ協定で各国が合意した野心的な目標、つまり、地球の平均気温上昇を1.5度未満に抑えるという目標に合致しません。市民社会組織は、気候変動対策において日本が責任ある役割を果たし、人びとや気候に優しい再生可能エネルギーへ資金の流れを転換するよう訴えました。

日本は主要7カ国(G7)のなかで唯一、電力会社が政府の支援を受けながら、国内外での新規の石炭火力発電所の建設を予定しています。しかし、2015年にG7諸国は、今世紀末までに世界経済の脱炭素化を図ると宣言しました。この達成には、CO2排出量の厳しい削減を要し、2050年までに各国のエネルギーセクターの抜本的な転換も行われなくてはなりません。

こうした状況にもかかわらず、『Global Coal Exit List(脱石炭リスト)』(ドイツの環境NGOウルゲバルト(Urgewald)がCOP23期間中に発表する世界の石炭関連事業に関連する企業の包括的データベース)に掲載された大半の日本企業は、22社のうち16社が石炭火力の拡張計画を有しているなど、依然として石炭関連事業を拡大する傾向にあります。FoE Japan気候変動・エネルギー担当の深草亜悠美は、「世界中の人びとがすでに気候変動の恐ろしい影響を経験しています。こうした気候変動を引き起こしてきた歴史的な責任があるにもかかわらず、日本政府はクリーンでない汚染源となるエネルギー事業への資金提供をむしろ続けています。日本政府は破壊を引き起こす方針を転換し、クリーンなエネルギーを届け、気候変動へのさらなる影響の回避に貢献する再生可能エネルギーへの資金提供に切り替えることができます。」と述べました。

(脱石炭リストによれば)特筆すべき日本企業は世界26位の石炭火力発電事業者である丸紅で、アジアおよびアフリカの9カ国で新規石炭火力発電所の建設を計画するなど、石炭関連事業を進めるトップ企業の一つとなっています。

国際協力銀行(JBIC)は、インドネシア西ジャワ州で丸紅が関与するチレボン石炭火力発電事業・拡張計画(1000 MW)への融資契約を締結し、大きな議論を巻き起こしています。地元コミュニティーは生計手段の喪失や健康への影響を懸念し、2016年12月、同拡張計画の環境許認可の取り消しを求めて、地元政府を行政裁判所に訴えました。そして、2017年4月19日に出された地方行政裁判所の判決で、地元の空間計画への不遵守を理由に同拡張計画への許認可の取り消しが宣言されました。それにもかかわらず、JBICはこの1、2週間のうちに同拡張計画への融資の支払いを行なう姿勢を見せています。インドネシア環境フォーラム(WALHI:ワルヒ)のヌル・ヒダヤティは、「JBICは、すぐにも予定されている新たな訴訟の最終判決が出されるまで、同チレボン拡張計画への融資支払いを行なうべきではありません。JBICは、地域住民の権利、現地国の司法判断、そして、JBIC自身の環境ガイドラインを尊重すべきです。」と述べました。

FoE Japan深草は、生計手段の喪失や健康への影響を懸念する地域住民、および、事業の違法性の観点から、インドネシアのチレボン石炭火力・拡張計画にJBICが貸付を行なうべきではないという主張に同調しました。「地域住民の訴えに応じて裁判所が先に出した判決で元々の環境許認可が取り消されたにもかかわらず、新しい許認可がすでに発行されています。しかし、地域住民は彼らの将来のため、新しい許認可の有効性を問う新たな訴訟を起こし、闘い続ける準備ができています。私たちは、日本政府がコミュニティーや環境を破壊するいかなる石炭火力発電事業への資金提供も行わぬよう求めます。また、人びとのことをしっかりと考えた持続可能なエネルギー事業を支援するよう求めます。」

JBICはまた、アジアやアフリカで石炭火力発電事業を推進する企業のみに資金提供しているわけではなく、炭鉱事業に対しても融資を投じています。その中には、地元コミュニティーが反対をしているインドネシア北カリマンタン州の炭鉱事業も含まれます。インドネシアの鉱山問題に取り組む「鉱山に関する提言ネットワーク」(JATAM:ジャタム)事務局長のメラ・ジョハンシャは、「日本は石炭や私たちの気候を燃やすだけでなく、森林や集水域も荒廃させ、インドネシアのコミュニティーを気候変動の影響に対してより脆弱な立場に追いやっています。」と述べました。森林保護はCO2吸収源としてだけでなく、多くの事象のなかでも、かんばつや鉄砲水のような気候変動の影響に対する適応策として促進されなくてはなりません。

「世界に広がる共同運動である『リクレイム・パワー』は政府に対し、新たなクリーンでない汚染源となるエネルギー事業を中止し、化石燃料への補助金を止めるよう要求しています。このなかには、チレボン石炭火力計画のようなアジアの石炭関連事業への日本の資金提供も含まれます。」とリクレイム・パワーの共同ファシリテーターかつ債務と開発に関するアジア民衆運動(APMDD)のコーディネーターであるリディー・ナックピルは述べました。「人びと、そして、コミュニティーのために、汚染源となる石炭関連事業に対する資金が、民主的かつ貧困層のための再生可能なクリーンエネルギーへと迅速かつ直ちに転換するための支援に使われる必要があります。」と彼女は付け加えました。

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スーパーマーケット温度調査、報告をもとにイオンと面談しました

FoE Japan、気候ネットワークなど7団体は、2017年夏、スーパーマーケットの「冷えすぎ」と省エネの関係に着目し、首都圏のスーパーマーケット100店舗以上をまわり、生鮮食品売場等の温度を測定、9月に調査結果をまとめました。

supermaeket_cover・首都圏店舗100軒調査 報告と提言
「冷えすぎ改善で省エネと快適な買い物環境を」(2017年9月15日)
http://www.foejapan.org/climate/saving/2017supermarket.html

その後、調査で訪問したスーパーマーケットチェーン各社に連絡し、調査報告をもとに面談を依頼したところ、イオン株式会社から、快諾をいただき、10月26日(木)に海浜幕張(千葉県千葉市)の本社を訪問しました。

●対応してくれた方
イオン株式会社 グループ環境・社会貢献部 金丸治子さん、奥田勝文さん

●主なやり取り

1.顧客から「寒い」という声があった場合どう対応されていますか。
→寒いも暑いもある。可能な限り対応するが、品質管理をキープしつつどこまでできるかということになる。現状については調べてみたい。

2.ショーケースについて、扉付きショーケースなどの導入は検討されていますか。
→効果が高いものから順次、導入を推進している。
新規出店の店舗については、導入されている。基本的には最新の設備が入っていて省エネ効果も良い。既存店舗は順次。
扉付きも最初は営業的視点では抵抗があったが、実際にはそれほど支障がないようで、省エネ効果もある。

3.フロン(冷媒)対策について、2020年にHCFC22が生産全面禁止となりますが、今後どのような対策をお考えでしょうか。
→HCFCR22を使用している冷蔵ショーケースが結構ある。以前はフロン規制がなく、HCFC22の省エネ効果が高かったため。
機器の入れ替えには、天井や壁をはがすなども含めてコストもかかるため、特に既存店ではハードルが高い。
しかし、イオンは2011年に「自然冷媒宣言」を出しているため、簡単ではないが進めていきたい。
http://www.aeon.info/environment/environment/refrigerants.html

4.省エネ・エネルギー対策全体について、今後の目標などがあれば教えてください。
→2020年に、店舗でのエネルギー消費量を、原単位で50%削減(2010年比)という目標をかかげている。現状27~28%削減できているが、これから先については、設備更新だけでもできないところがあるので、どうしようかと考えていた。
この調査について社内でも共有し、参考としたい。
https://www.aeon.info/environment/manifesto.html

●意見交換を終えて

まず、10社程度に連絡をしたところ、意見交換について快諾いただいたのは10月現在イオン株式会社のみでした。多忙の中時間をとってくださったことに感謝します。

また、今回の調査結果について、社内で共有してくださるというのは嬉しいことです。その中での議論をへて、具体的な対策につながっていくのか、またお聞きできればと思います。

一方、店舗での空調の温度設定をどうしているのか、夏と冬で変えているのか、など実務的な対応については、各チェーンなどに確認する必要がありそうです。
今後、他のチェーンに対しても、調査結果をもとにした質問を送るなど、さらなる実態把握や事業者との意見交換をしていけたらと考えています。

また、冬の温度がどうなっているか、可能な範囲で冬季の測定も考えています。

(FoE Japan 吉田 明子)

<調査実施・報告書発行団体>
国際環境 NGO FoE Japan 、 NPO 法人気候ネットワーク、 NPO 法人世田谷みんなのエネルギー、足元から地球温暖化を考える市民ネットえどがわ、環境まちづくり NPO エコメッセ、NPO 法人川崎フューチャー・ネットワーク、 NPO 法人まちだ自然エネルギー協議会

COP23はじまる~ポイントはパリ協定の具体化 ドイツでは史上最大の気候マーチも

気候変動枠組み条約第23回締約国会議(COP23)が、今日からドイツ・ボンで始まります。
開催国はドイツですが、会議の議長国はフィジー。初めて島嶼国が議長国ということでも注目されています。

フィジーなどの島嶼国は、海面上昇や巨大台風など様々な異常気象の影響を特に大きく受けるため、気候変動のフロントラインとも言われています。今回のCOPは、気候変動の緩和や適応だけでなく、気候変動による「損失と被害(ロス&ダメージ)」にもしっかりと焦点をあてた「ロスダメCOP」になるかどうかも注目されています。

さらに、注目ポイントは、主に二つ。
まず一つは2015年に採択されたパリ協定の具体的なルール作りです。パリ協定は2015年に採択され、2016年には発効が決まりましたが、パリ協定をどのように2020年から施行していくかについての詳細ルール作りは現在進行しているところです。このパリ協定の「ルールブック」は2018年までに完成させることになっており、今回の交渉でこのルールブック作りがどれだけ進むかが一つのポイントです。

もう一つは、促進的対話と言われるものです。パリ協定では、各国がおこなう気候変動への国別目標を定め、5年ごとに報告と目標の引き上げを行います。これまで各国が出している国別目標を積み上げてもパリ協定が掲げている気温上昇を1.5度に抑える目標には到底到達しません。2018年に予定されている促進的対話を通じ、各国がどれだけ目標を引き上げることができるかがキーとなり、今回のCOPではその促進的対話をどのように行うかが話し合われる予定で、こちらも注目されます。

COP23直前セミナーの資料はこちら

FoEグループ、すでに気候変動の影響を受けている人々への支援や人権の尊重、化石燃料や原発、大型ダムなど”汚いエネルギー”から民主的で分散型エネルギーへの一刻も早い転換、大量消費を促し、人権や人々への利益ではなく企業の利益を優先するような社会システムの変革などを求めています。

今回のCOPの場でもサイドイベントやアクション、アドボカシー活動を通して、「気候正義」や「システムチェンジ」を訴えていきます。

会議に先立ち、土曜日には気候マーチが開催されました。
世界中からあつまっている市民社会のメンバー地元の人々が、ボンの街を行進し、気候正義(クライメートジャスティス)や、「脱石炭」を訴えました。FoE Japanも、スリランカ、ウルグアイ、イギリス、コスタリカなど世界中のFoEの仲間とともに行進しました。
マーチには約2万5千人、気候変動に関するマーチとしてはドイツでは過去最大の参加人数でした。

翌日日曜日にはボン近郊にある炭鉱(Hambach 炭鉱)をアクティビストらが占拠。数千人の非暴力不服従アクションによって、炭鉱の操業を部分的に停止させました。

 

山形県雇用促進住宅の8人の自主避難者が訴えられる!

山形県の雇用促進住宅の運営法人である高齢・障害・求職者雇用支援機構が、住宅の無償提供が終了した4月以降も住み続けている8人の区域外避難者(自主避難者)に対して、退去と家賃の支払いを求める訴えを起こしました(注1)。

「家賃を払わないのなら、退去するのが当たり前」--。そう思う人もいるかもしれません。しかし、ちょっと待ってください。8人の方々が、なぜ退去を拒まれているのか、その背景を知っていただきたいのです。

この背景には、原発事故による自主避難者が正当に扱われてこなかったこと、「子ども・被災者支援法」が制定されたのにもかかわらず、十分実施されてこなかったこと、結果として避難者の声が政策に反映されることなく、一方的に住宅提供が打ち切られ、避難者の窮乏を招いたことなどがあるのです。☞ 表 原発事故による区域外避難者をめぐる経緯

国と福島県は、今年3月に災害救助法に基づく住宅提供を終了。12,239世帯への住宅提供が打ち切りました(福島県資料による)。
代替として、福島県による家賃補助がはじまり、自治体によっては公営住宅への専用枠などを設定したところもありましたが、十分なものではなかった上に、対象が限定的で、多くの人たちがこうした支援からすらこぼれ落ちてしまいました。

多くの避難者は避難継続を選択し、多くの人たちが引っ越しを迫られました。
中には生活が立ちいかず、家賃負担が重くのしかかり、困窮してしまった避難者もいます。FoE Japanが事務局を務める「避難の協同センター」のもとには、いまもたくさんの方々から、多くの痛切なSOSがよせられています。

「原発事故子ども・被災者支援法」は2012年に制定されました。避難した人もとどまった人も帰還する人も、自らの意思で選択できるように、国が住宅の確保や生活再建も含めて、支援を行うように定めた法律です。被災者の意見を政策に取り入れることも定めています。

国と福島県が、この法律を適切に運用し、避難者や支援者の声に耳を傾け、避難者の生活再建のための具体的な施策を打ち出し、住宅提供を延長していれば、現在のような事態を回避できたはずです。

しかし、残念ながら、国は、帰還促進、復興の名のもとに、次々と避難指示を解除し、避難者への支援を打ち切りました。

福島県の発表によれば、県内外の避難者数は54,579人(今年9月時点)。しかし、引っ越しを機に自治体が把握をしなくなるケースも多く、この数に含まれていない人たちもたくさんいるとみられ、避難者の数すら把握できていない状況です。ましてや、避難者がおかれている状況については、定量的な把握ができていませんが、母子避難や高齢者の一人暮らし、生活困窮者などが少なからずいる模様です。

たとえば10月11日に公表された東京都のアンケート調査では、月収10万円未満の人が回答者の2割を占める、誰にも相談できない人が15%以上いるなど、深刻な状況をうかがわせます。

今年4月4日、「避難は自己責任」という趣旨の発言で問題となった、今村復興大臣(当時)は、4月14日の東日本大震災復興特別委員会において、山本太郎議員の質問に答え、「意に反する追い出しはさせない」と答弁しています。しかし、そうであるのであれば、国として避難者の現状把握と、追い出しを防ぐための具体的な措置を講ずるべきだったのではないでしょうか?

8人(世帯)の方々は、原発事故さえなければ、ふるさとを後にすることはありませんでした。ある方は「数万円の家賃負担が発生すれば、母子避難者の生活は成り立たない。経済的窮状は深刻だ」としています(注2)。この方々は、引っ越しをせざるをえなかった人々の分も含め、理不尽な政策への抗議と自分たちの権利を主張し、避難者の置かれている深刻な現状を訴えるために退去をしなかったのではないでしょうか。なお、この8世帯には母子避難をしている方々も含まれています。(注3)。

私たちは、避難者のみなさまとともに、何度も、国や福島県に対して、「子ども・被災者支援法」に基づく抜本的な住宅保障や生活再建策を講じること、それまでは避難者に対する住宅提供を打ち切らないように求めてきました。また、住宅提供が打ち切られた後も、避難者の現状把握と対策を求めてきました。しかし、残念ながら、これらは実現されるには至りませんでした。

国は、原発事故子ども・被災者支援法に基づき、原発事故避難者の「住まい」「暮らし」を保障すること、またそのための現状把握と抜本的な法制度の整備を急ぐべきです。(満田夏花)

注1)自主避難8人の退去求める=住宅の運営法人が提訴-山形(時事通信 2017年10月25日)

注2)避難者住宅、退去拒否 山形の8世帯(毎日新聞)2017年6月3日

注3)同上

原発事故避難者の強制立ち退きに反対する署名サイトが立ち上がりました!

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<原発事故による区域外避難者をめぐる経緯>
住宅打ち切り_主な出来事

▼原発事故避難者への住宅提供の延長を求める避難当事者と支援者たち(2015年6月)

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福島県からの避難者に対するアンケート調査の結果について(東京都)

以下、概要版より。

東京都アンケート1

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人々に権利を、ビジネスにルールを!

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大企業や国際的な金融機関が、大規模開発の推進により、土地収奪や人権侵害を起こしています。
ときに企業は規制の少ない国で法の抜け穴を利用したり、複数の国にまたがる関連企業やサプライチェーンのかげにかくれて、法的な責任から逃れています。

住民の声を無視した巨大ダム開発や発電所建設、プランテーションのための土地収奪などが各地で問題になっています。市民の主権を無視し、利益追求のために環境や民主主義を顧みない企業や銀行、権力者に対し、FoEメンバーグループはつねに働きかけてきました。
FoEグループはこれまで多国籍企業に対する法的拘束力ある条約づくりに積極的に取り組んできましたが、2014年、国連レベルでのビジネスに対するルールづくりの新しい政府間ワーキンググループが立ち上がりました。

10月23日から第三回目の議論が始まるのを前に、FoEインターナショナルが声明を発出しました。

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プレスリリース:
多国籍企業の人権侵害を抑制する法的拘束力ある条約の制定を!—Friends of the Earthインターナショナル(原文はこちら

2017年10月19日

アムステルダム:
2017年10月23日から27日までジュネーブで開催される「多国籍企業と人権に関する国連条約」に関する協議を前に、Friends of the Earthインターナショナルは、多国籍企業による人権侵害や環境破壊に対して責任を問う法的拘束力ある国連レベルの条約制定のために建設的な議論を始めるよう、各国に対し強く求めています。

FoEインターナショナルのルシア・オーティスは
「多国籍企業の利益を守るための法的拘束力ある条約はすでにいくつも存在する一方、企業による人権侵害の責任を問う条約はありません。企業による人権侵害や環境破壊を抑制する法的拘束力ある条約が必要です。議論を始めるための最低限の交渉の材料はすでに出揃っています。しかし、国連での交渉プロセスに巨大企業から過度な影響が及ばないよう、企業の参加による利益相反を防がなくてはいけません。」

FoEインターナショナルや世界中のFoEのメンバー団体は、多国籍企業が気候変動や食糧危機、金融危機、そして人道危機に加担しており、企業による環境軽視、そして、地域の環境保護活動家に対する強迫行為を阻止する必要があると指摘しています。

FoEアフリカのアポリン・コアニ・ズアペットは、「この条約ができれば、アフリカや様々なところで、企業により影響を受けている数千のコミュニティーや市民はは、国際法廷を通じ、司法へのアクセスが可能になるでしょう。そうした司法アクセスに、先住民族の“生存”がかかっている事例もあります。。」

FoEラテンアメリカ・カリブ(ATALC)のアルベルト・ヴィラリアルは、「多国籍企業は利益を拡大させるために私たちの土地を破壊しています。しかし、複数の国にまたがる関連企業やサプライチェーンのかげにかくれて、破壊行為による責任から逃れています。企業が被っているベールを取り払い、企業の意思決定者に説明責任を果たさせる必要があります。」

FoE アジア太平洋のカリサ・ハリッドは、「国際的な金融機関や多国籍企業は、法的責任の免責により守られている状態です。条約は、(企業による人権侵害や環境破壊の)影響を受ける人々が、国レベルおよび国際レベルの法廷の場で、企業に対し説明責任を求めることを可能にします。条約は、環境保護活動や、とくに企業の利益追求から土地を守る際に影響を受けやすい女性を守るものになるべきです。」

FoEヨーロッパのアン・ヴァン・シャイクは、
「欧州委員会(EC)は、この(条約制定)プロセスに参加することを躊躇しています。しかし、ヨーロッパの市民や欧州議会は条約を支持すると何度も表明しています。フランスはすでに2017年に多国籍企業の「ケアする義務(duty of care)」に関する法律を制定しました。欧州委員会は、この機会を生かし、市民に対して人権に配慮しているということを見せるべきです。」

今回の議論は、多国籍企業およびその他のビジネスと人権に関する第3回目の政府間ワーキンググループになる。条約のエレメント(要素)に関するドラフト文書に関する交渉が期待され、環境団体や影響を受けるコミュニティー、世界中の社会運動体が国連プロセスとその成果を見守っている。

FoEインターナショナルの代表団は、国連人権委員会における交渉セッションに参加する。代表団は、ブラジル、カメルーン、カナダ、コロンビア、エルサルバドル、フィンランド、フランス、ホンジュラス、ハンガリー、インドネシア、モザンビーク、オランダ、ナイジェリア、ロシア、スペイン、ロシア、スリランカ、スウェーデン、ウルグアイからの環境保護活動家、人権擁護、影響をうけているコミュニティの代表らから構成される。

蘇我にもう発電所はいらない—「公害」の歴史ある土地で進むあらたな建設計画

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Day of Action!

10月14日、FoE Japanは「蘇我⽯炭⽕⼒発電所計画を考える会」とともに、蘇我石炭火力発電所の建設予定地をめぐり、建設に反対をするアクションを行いました。
千葉市は川崎製鉄所(現JFEスチール)の工場が原因の大気汚染で健康被害に苦しみ、公害裁判がたたかわれた街でもあります。今でも工場から排出される排気ガスや煙が周辺の住民に影響を及ぼしており、そんな中での石炭火力発電所の新規建設は住民の反対や懸念を生んでいます。

また10月13,14日は、石炭火力や原発など環境や社会に大きな悪影響を及ぼすエネルギーに対してノーと言い、地方分散型でより持続可能なエネルギーを求める市民が世界中でアクションを起こす「Day of Action(デイ・オブ・アクション)」でもありました。
日本だけでなく、インドネシア、バングラデシュ、ネパール、オーストラリアなどでFoEの仲間や市民が声をあげました。

公害の歴史

千葉県千葉市の住民は1951年にできた川崎製鉄所(現JFEスチール)の工場からの煙による深刻な公害被害に苦しんできました。

1972年、公害対策を求める保護者、行政職員、学校の先生やお医者さんなど幅広い市民があつまり「千葉市から公害をなくす会」が結成されまました。千葉県千葉市の当時の市民の2割に当たる7万5千人もの人々が賛同し「公害防止基本条例制定」の直接請求がなされましたが、却下され、1975年「子どもたちに青空を」という願いのもと住民らが提訴。「あおぞら裁判」が始まりました。

1988年、千葉地裁は川崎製鉄の排出する大気汚染と住民らの健康被害との法的因果関係を明確に認め、川崎製鉄に対しては損害賠償を命じ、原告勝訴の判決を言い渡しました。大気汚染と公害患者の病気との法的因果関係が認められたこの裁判の結果は、後に続く各地の大気汚染公害裁判の励みとなりました(1)

そんな、公害とたたかってきた市民の歴史あるまちで、新たな石炭火力発電所の建設が進もうとしているのです。

あらたな石炭火力発電所計画

現在、千葉市中央区で設備容量107万kWの⽯炭⽕⼒発電設備の建設計画が進んでいます(「蘇我⽕⼒発電所(仮称)」)。同発電所計画は、JFEスチール(旧川崎製鉄)と中国電力が出資している千葉パワー株式会社が事業主体です。現在、環境影響評価法等に基づく環境アセスメントの⼿続きが進められています。

今でも、近隣住⺠はJFE スチール東⽇本製鉄所が原因と考えられる⼤気汚染に悩まされており、汚染物質の排出がさらに増えることに強い懸念を⽰しています。

「蘇我石炭火力発電所計画を考える会」の調査によると、現在も「網戸や物干し竿が、毎日ぞうきんでふいても真っ黒でベタベタしている」などといった黒い粉塵への苦情が役所に寄せられているとのこと。また同会が実施した市民アンケートでは、アンケートに回答した市民の9割が発電所建設に反対しているそうです(10月16日現在、1万枚配布中331名が回答)(2)

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ポートタワーからの景色。石炭やスラグが野積みになっている。

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コンビナートから約1キロのところにあるマンションの壁

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ベランダに一週間放置したシャーレにたまる粉塵

事業者に出資しているのは、これまで公害を引き起こしてきたJFEスチールと、地元からは遠く離れた中国電力で、発電所はJFEスチールの敷地を使います。住民らは、石炭やスラグが野ざらしになり、粉塵がまっている現状の改善をまず、と訴えています。
発電所の建設予定地の半径5km圏内には、学校やスポーツ場などの公共施設が立地しています。もし石炭火力発電所が建設され、稼働を始めたら、排出する大気汚染物質による地域住民への追加的な影響が懸念されます。建設予定地は公害裁判を経て、環境が改善されてきた地域です。新たな石炭火力発電所建設により、せっかく改善を試みられてきた土地が、再度汚染されてしまう可能性があります。

また、石炭火力発電は、いくら効率が良いといわれる技術を使ったとしても、化石燃料の中でも一番多くのCO2を排出し、その排出量はLNGの約2倍になります。地球温暖化の原因となり、異常気象や集中豪雨・干ばつなど気候変動を加速させます。

国際的な脱石炭が進み、日本国内の電力需要も今後減少していくとみられる中で、本当に石炭火力発電所が必要なのでしょうか。

蘇我火力発電の問題点がまとまったパンフレットはこちら

東京湾の会の蘇我に関するページ

【事業概要】
発電所名:(仮)蘇我火力発電所
事業者:千葉パワー株式会社(出資者:中国電力・JFEスチール)
住所:千葉県千葉市中央区 (JFEスチール東日本製鉄所 千葉地区東工場内)
設備容量(最大発電能力):107.0 万kW
建設開始予定:平成32年
運転開始予定:平成36年
発電技術:超々臨界 (USC)

参考
千葉市の意
経産省の意見
石炭発電所ウォッチ

拝見…各党の原発関連公約は? 再稼働は? 被害者対応は?

選挙の争点の一つが「原発」となっている。自民党以外の政党(公明、希望、維新、立憲民主、共産、社民)はのきなみ「原発ゼロ」「原発フェードアウト」を掲げているが、内容はどうなのか? 自民党も「原発依存度の低減」をかかげるが、現在の政策と矛盾しているのではないか。
各党の公約を、
再稼働への対応や原発ゼロへの道筋、および現在進行中の原発事故被害者への対応に注目しつつ、私見もまじえてまとめてみた。

各党の原発関連公約は?

希望の党は、「2030年までの原発ゼロ」をかかげている。再稼働は容認。原子力技術の保持も明記しているのが特徴。また「原発ゼロを憲法に書き込む」としているが、通常の法律で十分なのではないか。原発事故被害者への対応は触れていない。なお、原発ゼロを言うのであれば、小池代表が知事を務める東京都は、東電の主要株主でもあることから取り組めることはある。東電の責任を問うてほしい。また、東京都はもっとも多くの避難者が暮らしている。都知事として避難者への支援に真摯に取り組んでほしい。

日本維新の会は「既設原発は市場競争に敗れ、フェードアウトへ」とするが、原発再稼働には避難計画への国の関与や地元同意の法制化などの条件をつけつつも容認。核燃料サイクルは「破たんが明らか」とし「廃止」。事故被害者対応は見当たらない。

立憲民主党は、「原発ゼロ基本法」策定をかかげている。また、東京電力福島第一原発事故の被害者に責任ある対応」「自主避難者を含む避難者に対する生活支援を掲げている点、評価したい。(ちなみに、民主党は、2012年に原発に関する3つのシナリオを示し、国民的議論を徹底的に行った。こうした「公論形成のプロセス」はもっと評価されてしかるべきだった。現政府にも同様のプロセスを望みたい。)

共産党、社民党は、再稼働反対。
共産党は核のゴミ問題やプルトニウムの備蓄問題にも言及。核燃料サイクルからの撤退も明記している。また、「すべての被災者が生活と生業(なりわい)を再建できるまで、国と東京電力が責任を果たすこと」などとしている。

社民党の公約は、原発事故被害者への対応が充実している。「避難の権利」の尊重、住宅の無償提供、「原発事故・子ども被災者支援法」の理念を守ることなどを盛り込んでいる。。

自民党は、「原発依存度を可能な限り低減」としているが、現在の原発依存度は数%のはず。エネルギー長期需給見通しでは、2030年の発電電力量に占める原発の割合を20~22%としているが、これはすべての原発の運転再開と40年を超えての運転延長、新増設を前提としたものとなり、「原発依存度の低減」と矛盾する。公約は一方で「原子力は安全性の確保を大前提に、エネルギー需給構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源との位置付けのもとに活用」としている。原発事故被害者に関しては、「復興」の項目に記述がある。「福島については、国が前面に立って・・・安心して帰還できるよう取り組む」「長期避難生活への対応」「コミュニティ再生」などの記述があるが、避難者一人一人の権利を守るというよりも、帰還促進、復興路線であることは否めない。

公明党は「原発依存脱却」「原発ゼロ」というが、そうであるのならば、与党として、上記の原発の40年超運転延長や新増設をしなければ可能でない「2030年原発20~22%目標」をどう考えているのか。それを明らかにするべきであろう。(満田夏花)

各党の公約/マニフェストは、以下から読めます。

自民党:https://jimin.ncss.nifty.com/pdf/manifest/20171010_manifest.pdf

公明党:https://www.komei.or.jp/campaign/shuin2017/manifesto/manifesto2017.pdf

希望の党:https://kibounotou.jp/pdf/policy.pdf

日本共産党:http://www.jcp.or.jp/web_policy/2017senkyo-seisaku.html

社民党:http://www5.sdp.or.jp/policy/policy/election/2017/commitment.htm

立憲民主党:https://cdp-japan.jp/yakusoku/

日本維新の会:https://o-ishin.jp/election/shuin2017/common/pdf/manifest.pdf

 

インターンを終えて

インターン生の平野です。約2ヶ月間インターン生として事務所勤務やイベント補佐に携わらせて頂きました。私はエネルギー問題に関心があるため、吉田さんが中心になって活動しているパワーシフト・キャンペーンの仕事に携わらせて頂きました。様々なことを経験させて頂きましたが、その中でも特に印象的だった3つの活動について述べたいと思います。

・電力会社意見交換会

パワーシフト・キャンペーンの運営委員会の皆さんと、電力会社の方との意見交換会に参加しました。実際に自然エネルギーの電力を販売している会社の方の意見は視野を広げるきっかけになりました。また、パワーシフトを促進するために、電力構成の開示や普及状況の共有など電力会社との協力が重要であることを再確認しました。

・小田原ライブエナジーでのチラシ配布

小田原城で行われたイベントにブース出店し、来場者にチラシを配布して自然エネルギーの電力会社の紹介やパワーシフトのプロセスについて説明しました。自然エネルギーで発電した電力を使用したライブイベントだったので、パワーシフトに興味のある方も多く、たくさんの方がブースに立ち寄ったりお話を聞いてくれたりしました。また、そこで聞いた「切り替えのプロセスが分からない」や「各電力会社の違いが分からない」といった生の声は大変貴重であり、これからの活動に活かしていこうと思いました。
小田原

・ツイッター、インスタグラムでの広報

ツイッターのフォロワー数を増やして広く情報を発信できるようにSNS広報の活性化を行いました。特にやりがいがあったのはインスタグラムでの広報です。ツイッターのフォロワー数をあげるためインスタグラムと連携させて広報することを提案したところ、早速アカウントを開設するよう賛成してくださり、開始しました。

イベント告知や最新情報などをこまめにアップすることはもちろん、上記に述べたような生の声に応えるため、パワーシフトのプロセスは特に難しことはなくまた値段もほぼ同等であることが一目で分かるような画像を作成したり、電力会社の比較表など既存の資料を積極的に使用して投稿しました。
これらの活動の成果もあり、フォロワー数がどんどん伸びていることがとても嬉しくやりがいも感じました。新たに関心を持ってくれた人たちがパワーシフトしてくれたらとても嬉しく思います。

吉田さんを始めとするスタッフの皆さんには発電に関する知識や課題、効果的な広報の手法など様々なことを教えて頂き、また些細な意見も尊重してくださいました。そんなFoE Japanだからこそやりがいを感じることができ、様々な課題を考えることができました。他のインターン生やボランティアの方との意見交換も通じてパワーシフト促進のために様々な活動に携われたことを嬉しく思います。短い間でしたがお世話になりました。ありがとうございました。

北杜市・ソーラー乱開発で、こわされる自然と暮らし ~「これでも、環境にやさしい?」憤る住民

北杜市ソーラー(増冨)山梨県北杜市で太陽光発電事業の乱開発が問題になっている。中には、山林を伐採した急斜面にソーラーパネルを設置するケースや、水源地の元牧草地を開発するケース、住民の何の説明もなく、周りの森林が切られてパネルが設置するようなケースもある。
「豊かな自然を子孫に残したいと思っています。それなのに山を崩し、水を汚して、ソーラーパネルだらけにして、“環境にやさしい”なんて言えますか」と住民たちは憤る。

FoE Japanは、2017年9月13日、北杜市のいくつかの太陽光発電事業の事業地を訪問し、住民のみなさんと意見交換を行った。以下にその概要をまとめた。

山腹が一面ソーラーに?

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写真左:県下最大のソーラー事業が計画されている大平牧場跡地(写真提供/ころぼっくる会議)

県下最大の太陽光発電事業が計画されているのが増冨地区の大平牧場は、山梨県の百名山の横尾山の山腹に位置する。広い地域の水がめとなっているみずがき湖(塩川ダム)の集水域でもある。1969年に開墾され、牛や馬の牧草地として使われていた。周辺は保安林にもなっていて、山菜とりでも親しまれてきた。この牧草跡地で計画されている事業は、29ヘクタール、太陽光パネル6万枚、14.7MWという大規模なものだ。景観・生態系、水源・水質への影響などが懸念されている。

また、増冨地区の別の事業では、道に面した山腹の裸地にソーラーパネルを設置している。周辺には山林も隣接するが、そこも伐採してソーラーパネルを設置する計画となっている。

「太陽光発電事業とは知らずに売った」と元地権者。地元の不動産業者から土地の売却を持ち掛けられたという。山を持っていても高齢化で山林の管理ができずに持て余し、不動産業者からの話にとびつく人もいる。

「道をはさんで下には別荘もある。山林の伐採による土砂崩れが心配。地区全体の問題として話あう必要がある」と住民は語る。

「眺望権」「平穏生活権」求め、提訴

写真下:人家に迫る太陽光パネルと反対の看板 (写真提供:ころぼっくる会議)

コロボックル_ソーラーに反対看板小淵沢町に住むWさんは、南アルプスと八ヶ岳の素晴らしい眺望と緑豊かな土地が気に入り、10年前に移住した。しかし、一昨年、隣地での太陽光発電の事業が持ち上がった。庭の境界のぎりぎりまで高さ2.8mにも達するソーラーパネルが並べられ、楽しみにしていた眺望も遮られた上、通風や日照の阻害、パネルによる熱輻射などの被害を受けているという。Wさんは、眺望権と財産権、平穏生活権が侵害されたとして、昨年1月、事業者を訴えた。

乱開発規制できるか?「条例案」は審議未了

北杜市ソーラー(道端) 山梨県北杜市は八ヶ岳と南アルプス、瑞牆山や金峰山などの秩父山地に囲まれた風光明媚な土地。76%が森林だ。豊かな自然にあこがれた移住者も多い。国内有数の日照時間の長さもあり、太陽光発電事業が乱立するようになった。

現在稼働中の太陽光事業が1,468件、認定済みで今後稼働が予定されている事業が3,529件ある。ソーラーの乱開発に憤る市民たちが議員を動かし、今年6月、議員有志が「太陽光発電設備に関する条例案」を発議。しかし、審議未了になった。市も放置できず、事業者、市民も参加した検討会を立ち上げようとしている。

「これは原発と同じ」

「このままでは、豊かな自然が破壊され、北杜市はソーラーパネルの海になってしまう」

北杜市ソーラー(意見交換)と懸念する住民は多い。

「都市の電気を賄うために、立場が弱い地方でソーラー事業をやる。これは原発と同じ」と指摘する声もある。

「森を切っていたり、整地していたりするのを見るたびに、ああ、またソーラーかと胸が痛くなる。北杜市では市に届けられた事業で、すでに100万枚以上のパネルがあるとの試算がある。事業が終わったらあとのパネルの処理はどうするのかも解決していない。これでは環境にやさしい、とはとても言えない」と地元住民団体「北杜市の自然を未来(あした)につなぐ~ころぼっくる会議」のメンバーは憤る。「太陽光は決して原発の代替にはならない」。

3・11後、FoE Japanは、他の環境団体とともに、脱原発およびエネルギーの需要削減や再生可能エネルギーへのシフトを提唱してきた。しかし、「再生可能エネルギー」であっても、このような自然や住民の暮らしを破壊するような事業は容認できないだろう。

現在のところ、安易な答えは存在しない。乱開発の規制とともに、現に被害を受けている人たちの声に耳を傾け、状況を知り、住民や事業者も交えた場で議論を行うことが必要とされている。

(満田夏花)

※本視察には、「北杜市の自然を未来(あした)につなぐ~ころぼっくる会議」のみなさんにお世話になりました。厚く御礼申し上げます。

インターン日誌 ~環境問題に触れてみて~

インターン生の沼田です。今回授業の一環としてFoE Japanさんのもとでインターンをさせていただいた訳なのですが、私はここへ来る前のイメージとしては事務業ばかりを行っているものだと思い込んでいました。しかし実際は政府交渉や会議を頻繁に行っていて、どうすれば皆が関心を持ってくれるのか、どうすれば抑えることができるのかを考え、実際に動くという活発的な団体でした。

もともと私は環境についての知識が浅く、インターン生としてはかなり不安がありました。話が難しくて何も力になれないのではないか、わからないまま終わってしまうのではないか。しかし皆さんとても優しく、パンフレットやリーフレットなどの資料も私が見ても分かりやすくパワーシフトや石炭火力発電、原発など多彩な知識を身につけることができました。

ライブエナジーや宇津木の森(里山)などのイベントでも楽しいという中で電力や自然の大切さ心地よさを知り、本やインターネットで調べるなんかよりずっと分かりやすく記憶に残るようなものでした。特に里山のナイトウォークは印象深かったです。虫の鳴き声、月の光が綺麗で自然そのものの心地よさを感じました。

事務所での活動は主にパソコンだったのですが、私はパソコンが苦手なところがあったのでブログに記載や発表としてのパワーポイントの作成、リストのチェックなどを通して上達していったのではないかと思います。毎日のお味噌汁もとても美味しく、ゴーヤ料理も美味しく頂きました。20170914_124226993

このような場にインターンとしていくというのは本当に貴重な体験であったと思います。                                                                               自然なしでは人間もその他の生き物たちも生きることができない、どう抑えることができるのか、私たちができることは何なのか難しくて分からなかったという点はいくつかあったのですが、とても考えさせられるインターンでした。1ヵ月半という短い期間ではありましたが、FoEの皆さんの活動を見ていて一人一人が行動を起こすということが大切なのだと私は感じました。この経験を将来に生かしていこうと思います。今まで本当にありがとうございました。