COP27開幕 – FoEインターナショナル記者会見

記者会見を視聴する:https://unfccc.int/event/friends-of-the-earth-international-expectations-and-demands-for-climate-justice

FOEIのブリーフィングペーパーはこちら(英語)

FoEIのプレスリリース(11/4)はこちら(英語)

11月6日、エジプトのシャルム・エル・シェイクでCOP27が開幕しました。

開幕当日、FoEインターナショナルは現地で記者会見を行いました。

FoEイングランド・ウェールズ・北アイルランドのRachel Kennerleyは、気候正義の重要性に触れ、「先進国は十分に責任を果たしていません。前議長国の英国は今でも新たな炭鉱の開発や石油・ガス開発を続けています」とコメント。エジプトの人権状況にも触れ、「市民社会スペースなしに気候正義はありえません。ここエジプト、そしてモザンビーク、インド、ベトナム、世界各地で市民社会に危機が訪れています。市民社会のスペースを取り戻すためにたたかい続けます。」とコメントしました。

エジプトと同じくアラブの国であるパレスチナのFoE・PENGONのメンバーAbeer Butmerは「私たちはアラブアフリカ地域のエジプトにいます。エジプトは水ストレスの深刻な国です。適応支援がなければ、気候変動により農業等に大きな影響がでます。私はパレスチナから参加していますが、私たちはイスラエルの占領下で生活しており、気候危機に対する活動ができない状況にあります。抑圧を解体しなくてはいけません。」と付け加えました。

2016年にモロッコ・マラケシュでCOPが開かれて以来のアフリカでの開催です。アフリカの多くの場所で、土地収奪や汚染、人権侵害、そして気候危機により人々が被害を受けています。日本の官民が関わるモザンビークLNG事業や東アジア原油パイプラインなどもその例に含まれます。

FoEアフリカでナイジェリア出身のウブレイ・ジョー・マイモニ(Ubrei-Joe Maimoni)は、「過去アフリカで開かれたCOPは私たちを失望させました。化石燃料をフェーズアウトさせる明確な約束もまだありません。欧州諸国はアフリカでガス開発をすべきではありません。アフリカを燃やさないでください。」と発言。ガス開発ではなく、コミュニティを中心にすえた再生可能エネルギーの開発を行うよう求めました。

気候危機対策のために、化石燃料に依存した社会を変え、持続可能な社会を形成していくことが必要です。一方で、気候危機に対する対策として、「自然に基づく解決策(NBS)」や国際炭素取引市場など「誤った気候変動対策」が強力に推進されています。FoEグループは、これらの対策は、排出を削減せず、むしろ環境や社会に悪影響を与えかねないと警鐘を鳴らしてきました。

FoEインターナショナルのKirtana Chandrasekaranは「企業は排出を続けるために、複雑な抜け穴を作り始めています。オフセットは実質的な排出削減に繋がりません。汚染企業がこの先も化石燃料中心の社会を維持したいがために、ほとんど気候変動に責任のない途上国に責任を押し付けようとしているのです」と非難。続けて、「森林を炭素市場に組み込むべきではありません。先住民族やコミュニティの知恵や知識が気候変動や生物多様性損失から地球を守ってきたのです。世界70%の人々を養っている小規模農家をサポートすべきです。」と訴えました。

また、FoEマレーシアのMeena Ramanは「前議長であるAlok Sharmaが、グラスゴーで1.5℃の約束を維持することに成功したとコメントしたが、大きな間違いです。」と強く非難。「ネットゼロはまやかしであり、私たちは何度でもそう訴えます。私たちに必要なのは真の削減です。2050年までのネットゼロではほとんど意味がありません。また、パリ協定6条の下で除去(Removal)に関するガイダンスが議論されていますが、まさしくジオエンジニアリングなどの誤った対策が含まれているのです。CBD(生物多様性条約)はジオエンジニアリングのモラトリアムを設けていますが、COP27でジオエンジニアリングが正当化されてしまうことを恐れています。」とコメントしました。また「損失と被害に対する資金に関する議題は、これまでアメリカの妨害により長年議題に挙げることができていませんでした。しかし今回は議題に入りました。しかし悪魔は細部に宿ります。まだ喜べません。議論や動向を注視していく必要があります。また気候資金に関して、2009年に約束された2020年までに年間1000億ドル拠出する目標は達成されていません。先進国に真の解決策をもたらすよう強く求めます。」と交渉への期待と懸念を示しました。

ネットゼロについてはこちらもご覧ください。https://foejapan.org/issue/20211018/4992/