気候変動とたたかうアジアの人々

8月1日、アジア各国のFoE(Friends of the Earth)メンバー団体が東京に集い、各国で起きている深刻な気候変動影響や、大規模開発の影響をうったえました。

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アジア太平洋地域は、世界人口の55%にあたる40億人がくらしています。その中には世界有数の経済大国もあれば、最貧国もあり、そして生物多様性の宝庫でもある熱帯雨林もあれば、絶滅の危機に瀕している生物種も存在します。そして、アジア太平洋地域が抱える気候変動と、格差の問題。アジア各国のFoEメンバーがどのような課題と向き合っているのか、どのように取り組んでいるのか報告しました。

●ネパール(プラカシュ・ブサルさん)
ネパールの温室効果ガス排出は、全世界の排出量合計の0.027%だが、深刻な影響を受けている。特に、ヒマラヤの氷河融解による氷河湖決壊洪水のリスクが大きい。すでに12回(の洪水が)報告されており、人命も失われ、甚大な被害を受けている。また、ネパールだけでなく下流域の国々にも洪水影響は広がる。

●スリランカ(ヘマンサ・ウィサネージさん)
2016年5月、インドのラジャスターン州では、気温51℃が記録された。スリランカの首都コロンボでは、ケラニ川流域で洪水が発生し、30万人以上が家屋を奪われ、上流の地滑りでは150人以上が死亡した。世界各地のこのような災害は、気候変動を原因とする難民を日々増加させている。人口密集地域であるアジアは、今後の鍵を握っている。

●インドネシア(カリサ・カリッドさん)
インドネシア政府は、温室効果ガスを大量に排出するにもかかわらず、石炭を安い燃料として依存し続けており、35,000MWもの発電容量増大計画のうち65%が石炭である。石炭火力発電所の付近では、漁獲量の減少や生態系への影響もみられる。また、バタン、チレボン、インドラマユなどの石炭火力への日本の金融機関も融資しようとしている。現地では人権侵害も起きている。日本のみなさんとこれを止めたい。

●パレスチナ(マルワン・ガーネムさん)
ヨルダン川西岸のすべての水資源と、ガザ地区の重要な水資源は、イスラエルによって支配されており、イスラエルとパレスチナとの間で水資源の配分に大きな差異・不公平がある。パレスチナ人は、イスラエル国営水道会社(メコロット)から高い値段で水を買わねばならない。ガザ地区では特に、安全な上水へのアクセスが脅かされている。

●ピーター・ボシップさん(パプア・ニューギニア)
550万ヘクタールもの原生林がアブラヤシ農園に転換されたり、皆伐されたりしている。農民の土地収奪と森林破壊が深刻である。住民の慣習的土地所有の権利を守ることが急務である。原生林の破壊は、水質汚染と環境破壊、さらに気候変動による太平洋の海面上昇にもつながっている。

▼ユープランさんによる動画はこちら
前半 https://www.youtube.com/watch?v=CoZy93w-a40
後半 https://www.youtube.com/watch?v=PNvPwX1l3eo

▼資料はこちら(掲載予定)
http://www.foejapan.org/climate/lad/160801.html

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気候変動と向き合うアジアの人々の声

FoE Japanでは気候変動による被害の実情を探るため、スリランカやフィリピン、インドネシアでの調査を行っています。気候変動は’threat multiplier’(危機を増幅させるもの)と表現される通り、気候変動によって食糧生産の効率が落ちたり、そのために移動を強いられ難民や移住民となったり、また平和が脅かされるといったように、気候変動が別の社会問題をさらに悪化させる原因となっています。

フィリピンの例もまさしく、気候変動が人々に多大な不可をあたえ、貧困の連鎖が断ち切れていない状況を生じさせています。是非、現地の声を聞いてください。

フィリピンの気候変動についてはこちら

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先日伊勢志摩で開催されたG7サミットでは、気候変動・エネルギーは主要課題の一つでした。
2016年内のパリ協定発効の目標が明記された物の、温室効果ガスを最も排出する石炭火力発電に関する記述等はなく、さらには原発を気候変動対策に位置づけるといった大変弱く問題だらけの首脳宣言が出されました。
> FoE Japanによる声明はこちら
>環境4団体による声明はこちら

これまで沢山の温室効果ガスを排出して来た日本は、持続可能な社会に舵を切るどころか、国内でも50基近い石炭火力発電所の建設を計画し、また海外でも現地の人権侵害を無視したような石炭火力への投資が行われているのが現状です。
今も福島事故が収束していない中、また廃棄物の問題も解決していない様々なリスクをはらむ原発は気候変動対策にはなりません。事実、2014年度は原発なしで、温室効果ガスの排出量が減少しています(参考:2014年度の温室効果ガス排出量確報値)。

気候変動はすでに起きています。
省エネ・再エネを推進し、原発や化石燃料に頼らない社会への転換が強く求められています。