ベルタの暗殺から1年~脅かされる活動家たちの生命

日本国内ではあまり取り上げられませんでしたが、非合法伐採や地元先住民を脅かすダム建設、国内米軍基地などに反対し闘ってきた中米ホンジュラスのベルタ・カセレスさんが自宅で暗殺されて、3月3日でちょうど1周年を迎えます。その場に居合わせたFoEメキシコ代表も重傷を負いました。同国では2010年以降120名以上の環境活動家・人権活動家が同様に命を落としています。

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実はホンジュラスに限ったことではなく、環境や人権を擁護する地域のリーダーや活動家への弾圧が世界的に急増しています。人権問題と環境に取り組む国際NGO グローバルウィットネスによれば、2012年に世界での犠牲者の数がそれまでの3倍に跳ね上がりその後も増え続けています。2015年には186名が殺害されましたが、これは同年命を落とした報道記者の倍にあたる数です。

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今日、環境を守るために活動するということは旧来の自然保護の枠を超え、多くの国や地域で強圧的政権や大企業などの既得権益に対し土地や地域社会の権利、人権を守ろうと志す多くの人々の命を賭けた活動ともなっています。

こうした状況を受け、2012年にFoEインターナショナルはアムステルダム事務局内に人権擁護者(Human Rights Defenders – HRD)プログラムを設置し、脅迫、暴行、誘拐の危険や政府による活動の非合法化に晒されている現地FoEメンバーや協力団体、地域社会のリーダーや活動家へ法的資金的な緊急支援を行う体制を設けました。その後2年間で20カ国以上に緊急支援を行い [1]、昨年FoEナイジェリア代表の家族が誘拐された際は誘拐者との交渉し解放に至るなど実績を挙げています。この成果を受けて、昨年12月のインドネシアでの隔年総会で、政府の弾圧や活動者へのテロが再燃・拡大しているアジア7カ国(バングラディシュ、スリランカ、フィリピン、インドネシア、マレーシア、パレスチナ、(極東)ロシア)にこのプログラムを拡げることが決まりました。

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( 2016年FoEインターナショナル総会で、命を落とした環境・人権擁護者に黙祷を捧げる各国代表)

世界的な右翼国家主義者、民族主義、宗教原理主義の台頭はアジアでも顕著となっています。占領に苦しむパレスチナ、宗教・文化的弾圧が強まっているバングラデシュなどで環境保護や人権擁護を行うことはしばしば命を危険に晒すことになります。

フィリピンでは歴代の政権下でも、政治的殺害が頻繁に起きており、多くの人権・環境擁護者らが暗殺をされてきましたが、昨年6月末に大統領に就任したドゥテルテ政権の下でも、深刻な人権侵害が続いています。日本企業が関わるニッケル開発事業の問題をFoEJapanも調査してきた地域で、今年1月に先住民族ママヌワのリーダーであるヴェロニコ・デラメンテ氏(27歳)が暗殺されました。(FoE Japanでは共同声明を発表しました[2])。

FoEロシア(Russian Socio-Ecological Union)は200以上の団体からなるロシア最大の環境ネットワークですが、複数のメンバー団体が政権から「外国の手先(foreign agent)」の指定を受けました。この指定を受けると海外からの送金を禁止され、いつどこでも当局は令状なしに家宅捜索、押収、身柄拘束をすることができます。ターゲットにされれば事実上活動はできず閉鎖に追い込まれます。(同様の措置がインドでも取られており、ロシアを見習う形で事実上独裁のポーランド、ハンガリーなど東欧旧共産圏諸国にも広がっています。)

私たちは今、急速にそして大きく変わりつつある世界に生きています。米軍基地移転では辺野古の基地建設を強行し不当逮捕などで地元の反対運動を脅かしています。

FoE インターナショナルは、沖縄での基地建設反対運動に参加する市民への暴力的な抑圧についても懸念を示しており、先日も山城博治さんの不当勾留を非難する声明を発表しています。

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FFTVでもこの点について、放送しましたので是非ご覧ください。

人権や環境を守るために活動する人々を「Human rights defender(人権擁護者・人権活動家)」と呼び、国連でも「人権を擁護する活動に対する権利」が1999年に採択されています。

権力や暴力に抑圧されてしまいがちな、社会的に弱い立場に置かれているグループとともに、声を上げ続ける活動家の命や人権が脅かされることはあってはなりません。日本も例外ではありません。国内での活動家・市民による表現や行動の自由・権利を守るだけでなく、海外で横行する活動家の権利侵害には現地に進出する日本や、政府も無関係ではないことも鑑みながら、国際社会の一員としてこう言った状況を積極的に改善していくよう働きかけることも求められています。

(小野寺ゆうり)

[1] http://www.foei.org/resources/publications/publications-by-subject/human-rights-defenders-publications/we-defend-the-environment-we-defend-human-rights

[2] http://www.foejapan.org/aid/jbic02/rt/press/20170206.html

原発の事故賠償・廃炉費用を託送料金に?パブコメ結果

原発の事故賠償費用の「過去分」2.4兆円や、廃炉費用の一部を託送料金で回収しようという案について、117日まで実施されていたパブリックコメントの結果が公開されました。

1412件の意見のうち、託送料金への上乗せに反対する意見が相次ぎました。

29日に開催された「貫徹委員会第5回会合」でもパブコメの結果が報告されましたが、議論はほとんどなく、若干の修正を加えた「中間とりまとめ」が了承されました。

221日に開催された国会エネルギー調査会(準備会)にFoE Japanも参加し、

・本来は原子力事業者(電力会社)の責任である(このことは政府も認めている)

・電力システム改革の趣旨に反する

・国民の理解を得られていない

ことについて改めて確認・質問しました。時間の関係で十分な回答がありませんでしたが、引き続き回答を求めています。(吉田 明子)

▼パブコメ結果はこちら
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=620216013&Mode=2

▼国会エネルギー調査会(準備会)第62回 (資料は最下部にあります。)
http://blog.livedoor.jp/gempatsu0/archives/469245.html

インドネシア 海に沈む農村

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ショートムービー『浸水する生活-インドネシア、プカロンガンの気候変動影響』(約5分・英語)

 

インドネシア、ジャワ海に面するプカロンガン市のバンドゥンガン村。
市街地から沿岸の方に進むと、屋根も窓もやけに低い家々が目立ち始めます。

村は稲作とジャスミン栽培を中心にした小さな農村でした。
2006年頃から徐々に海水が内陸に向けて侵入しはじめ、現在では100ヘクタールほどあった稲作地はすべて100cm~150cmもの深さの海水の下にあります。農民の中には行政の勧めもあり、魚やエビの養殖業へと転換した人もいますが、網を使った養殖場でも海面上昇に対応できず、全く収獲できない年も出てきています。
300戸以上の家屋と生活道路にも浸水し、井戸やトイレ、お風呂も使えません。浸水が始まった当初、住民の避難場所となっていた学校やモスクも今では冠水しています。
水の侵入を防ぐため、毎年のように50cmほど床を高くせざるを得ない家も少なくありません。冒頭の屋根や窓が低い家々は、床を何度も高くしていった結果です。
収入減を失っている住民たちには、このような家屋の改築等も大きな負担となっています。行政からは、一部の限定的な支援が突発的にあるだけで、住民は水の来ない場所に移住することもできず、悪化し続ける環境に耐え続けています。

FoE Japanは、プカロンガン市を含むジャワ海沿岸のコミュニティで2008年からマングローブの浸食防止作用を活用した適応対策を導入してきています。
しかし、バンドゥンガン村の状況には、マングローブだけでは対応しきれません。2015年よりプカロンガン市及び隣接するプカロンガン県の沿岸コミュニティの被害状況と行政プログラムの調査を行っています。現在、急速な環境変化によって住民が直面している様々な生活環境の問題と、地方行政の既存のプログラムを整理して結びつけることで、すぐにでも改善・支援を開始できる部分を明らかにしていってます。将来的には、住民ニーズに沿った新たな支援プログラム及び、効果的な支援メカニズムを地方行政の下に構築することを目指しています。

この度、FoE Japanの現地のパートナー団体であるBINTARI財団からスタッフ2名が来日し、2/23(木)、2/24(金)に、活動報告会とシンポジウムで、それぞれこれまでFoEとBINTARIが実施してきた適応対策の成果、そしてプカロンガン市等の被害の現状を報告します。ぜひ、ご参加ください。

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2/23(木)活動報告会「気候変動影響の中で生きる~インドネシア 海面上昇の村、水不足の農村の人々の挑戦」
 
インドネシアでは、気候変動が人々の暮らしに大きな影響を及ぼしています。農村では、降雨パターンが変化し、伝統的な農法や特産物の栽培ができなくなり、また深刻な水不足が生じています。一方で沿岸部では、海面上昇により広大な農地や養殖場が失われ、家屋や道路への浸水が慢性化しています。 FoE Japanは、現地NGOや大学と連携し、2008年からスマラン市、ウンガラン郡、プカロンガン市の農村や漁村にて、コミュニティ主体で気候変動影響に適応していくためのサポートを続けてきました。 本報告会では、住民理解の促進から、適応対策導入のための組織化、行政の能力強化、そして気候変動により収入減を失ったコミュニティの自立化までの経験、成果をご報告します。さらに、適応対策の可能性と限界について考えます。
日時: 2017年 2月23日(木)18:30~20:30
場所東京ウィメンズプラザ 第一会議室
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-53-67
参加費: 500円 (FoE Japanサポーター・学生無料)
申込み: http://www.foejapan.org/aid/community/mangrove/170223.html
主催・問合せ: FoE Japan 担当:柳井
プログラム
1.イントロダクション インドネシアの気候変動影響
2.農村の気候変動影響とアグロフォレストリーを通じた適応対策
スピーカー:Amalia Wulansari氏(BINTARI財団)
3.海面上昇の被害を受ける沿岸コミュニティのマングローブ保全を通じた適応対策
スピーカー:Arief Khristanto氏 (BINTARI財団ディレクター)
4.ディスカッション コミュニティの適応対策の可能性と限界
※逐次通訳あり
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2月24日開催「シンポジウム:アジアの気候変動の現実とClimate Justice(気候正義)」

http://www.foejapan.org/climate/lad/170224.html

洪水、熱波、渇水などの異常気象や海面上昇、農作物への被害…気候変動による被害は各地で見られています。アジアの途上国の貧困層は特に、農業や漁業に頼って生活していたり、住居が脆弱であることから気候変動の影響は特に甚大です。
2016 年、パリ協定が発効し、気温上昇を1.5 度までに抑える努力が書き込まれました。 その目標を達成するためにも、すでに被害を受けている人々を救うためにも、持続可能で公正な解決策をいますぐ実施していかなくてはいけません。歴史的に温室効果ガスを大量排出して発展を遂げてきた日本の責任は重大です。
同シンポジウムでは、国立環境研究所地球環境研究センターの江守正多氏を迎えて国際交渉や科学の動向を、実際に現地で影響を受けながらも対策に取り組むインドネシアの方々をお招きしてアジアで広がる気候変動の被害についてお聞きします。ぜひ、ご参加ください。

プログラム(予定)
【基調講演】
「気候変動の科学とClimate Justice」
…江守正多/国立環境研究所地球環境研究センター気候変動リスク評価研究室室長
▼COP22交渉のポイントと、COP23に向けて
…小野寺ゆうり/FoE Japan
▼COP22と気候正義を求める市民社会の声
…深草亜悠美/FoE Japan
▼インドネシアにおける被害の現状と取り組み
…Arief Khristanto 氏/BINTARI 代表
柳井真結子/FoE Japan
◆言語:日本語日 時 2017年2月24日(金)14:00~16:30(開場13:30)
場 所 文京シビック スカイホール(26階)(東京都文京区春日1‐16‐21)
参加費 1000円(FoEサポーター・学生500円)
定 員 80名
申 込 http://www.foejapan.org/climate/lad/170224.html
問合せ FoE Japan 担当:深草 (info@foejapan.org
★★こちらも御覧ください
動画「気候変動 スリランカの声」
動画「気候変動 フィリピン〜巨大台風の傷跡〜」

(柳井 真結子)

原発事故避難者の住宅提供打ち切り目前~自治体の独自支援広がる

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東京電力福島第一原子力発電所の事故からまもなく6年。

「福島復興加速化指針」として避難指示区域が次々に解除になり、「復興」の名のもとに帰還が促進されている中で、避難者向けの住宅供与の打ち切りが迫っている。避難者たちは帰るに帰れず、精神的に追いつめられた状況に置かれている。国が動かない中、独自の支援策をとる自治体が増えてきているものの、その対応には差異がある。

孤立化・困窮化する避難者たち

現在、福島県からの避難者は83,000人。東京都が5,235人と最多。次いで、埼玉県(4,077人)、茨城県(3,700人)、新潟県(3,180人)、神奈川県(2,875人)、山形県(2,686人)などが多い状況。

避難者の半数以上が、災害救助法に基づく借上住宅制度で、公営住宅や民間賃貸住宅で生活をしているが、この制度に基づく住宅供与の打ち切りが2017年3月に迫っている。打ち切りの対象は、政府指示の避難区域以外の避難者(いわゆる自主的避難者)約2万6,000人。子どもや家族を守るため、賠償も支援もなく避難を決断した人が多い。2011年12月にようやく認められた賠償も少額で、避難に係る経費をカバーするには程遠い額であった。これらの人々はばらばらに避難し、孤立化し、困窮化しているケースも多い。中には、高齢者、障がい者を抱えている人や、シングルマザーで頼る人がいないという人もいる。

多くが避難継続希望、しかし…

福島県が2016年1月~3月に実施した「住まいに関する意向調査」(対象世帯12,436世帯 回答率59.7%)では、県外避難者の5割以上が避難継続を希望、77.7%が2017年4月以降の住宅が決まっていないという結果だった。

「まだまだ帰れる状況ではない」「必死に避難して、ようやく慣れてきたばかりなのに」というのが避難者の本音である。

福島では避難区域の外であっても、放射線管理区域相当(4万Bq/m2以上)の土壌汚染がいまだに広い範囲で確認されている。放射線管理区域は、原発や病院、研究所など放射線を扱う施設において、訓練を受けた放射線業務従事者が限られた時間しか滞在をゆるされていない区域だ。

生活するのが精いっぱいという避難者もいる。都内のある避難者は、小さなこども2人と母子避難、その後、離婚した。介護士の資格をとり、子どもを保育所に預け、必死に働いてきた。子どもがいるため、夜勤はできない。生活は苦しい。忙しく戸別訪問でも福島県と会えていない。(「避難の協同センター」瀬戸大作さんの聴き取りによる)

「賠償をもらっているんだろう」「いつまで甘えるつもりなんだ」といった、避難者に対する社会の無理解や不寛容もある。とりわけ避難世帯の子どもに対するいじめ問題が各地で表面化し、社会問題となっている。

国の対応の欠如

本来であれば、「原発事故子ども・被災者支援法」では、国が原発事故被災者が、居住・避難・帰還について自らの意思で選択できるよう、被災者がいずれの選択を行った場合も支援を行うことになっている。その中に住居の確保も含まれる。

すなわち、原発事故避難者が路頭に迷うことがないような制度設計をおこなう責任は国にある。避難者の5割が避難継続を希望、そして7割以上が住宅提供打ち切り後の住居が決まっていないという調査結果がでた段階で、国は抜本的な対応を行うべきであり、それまでは現行の災害救助法の適用延長を決断すべきであった。

しかし、国は、「福島県が打ち切りを決めた」と責任を福島県に押し付けている感がある。

 自治体の独自支援広がる

一方、人道的立場から独自の支援策をとる自治体もでてきている。

鳥取県は平成31年3月まで県営住宅等の提供を延長。山形県は、民間借り上げ住宅の入居期間を1年延長、県内での転居費用を最大5万円補助(条件なし)、県職員公舎50戸を2019年3月まで無償提供。札幌市は市営住宅の提供を1年延長。新潟県は公営住宅への引越し代支援および民間住宅の家賃補助の上乗せを打ち出した。

埼玉県は自主避難者がだれでも応募できる公営住宅を50 戸用意(条例改正で、収入要件、同居要件の撤廃を行った)。他に県営住宅の自主避難者特別枠を100 戸用意した。また、県の管理以外の市町村会議、宅建協会にも「県の方針」を伝え、追い出しをできるだけしないよう通知。敷金礼金についての配慮を求めた(SAFLAN調べ。下表参照)。

懸念される東京都の対応…

東京都は、住宅の打ち切り対象の避難者が717世帯と最多だ。東京都は都営住宅の専用枠を300戸設けた。ただし、入居要件をとりはらった埼玉県とは対照的に、世帯要件、所得要件などが細かく設定されており、要件を満たした応募数が192 世帯のみ。UR 住宅・雇用促進住宅・区市町村営住宅の避難者は優先枠対象から外されている。

都営住宅の優先入居の仮斡旋に当選したが、当選した都営住宅は現在の避難先住宅から遠く離れ、子どもの学校の転校による「いじめ」の不安と経済的負担が重く、都営住宅の入居を断念したという避難者もいる。このように、せっかく当選しても、さまざまな事情で辞退せざるをえなかった世帯が25世帯ある。

東京都は東電の株主でもあり、福島第一原発の電気は首都圏で消費されていた。いわば、少なからぬ加害責任がある。全国の自治体に先駆けて、思い切った避難者支援に踏み込んでほしい。

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避難者の孤立化・困窮化を防ごう

FoE Japanも参加する「避難の協同センター」では、国に対して現行の住宅供与の延長や抜本的な避難者への住宅支援を求めるとともに、自治体議員とも連携して自治体ごとのきめ細かい避難者の把握や支援を働きかけている。

国が動かない今、各地の自治体と連携して、避難者の孤立・困窮化を防ぎ、あたたかく支えあう社会をつくっていくことが求められている。

(満田夏花)

詳細資料>避難指示区域以外からの避難者の応急仮設住宅供与終了に伴う各都道府県の支援策(2016年12月6日現在) ※ひだんれんが、福島県交渉で請求し、開示をうけたものです

 

 

みんなで考えよう!東京湾の石炭火力新設計画

FoE Japanも参加するeシフト(脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会)では、東京ガスに対して「石炭火力発電を建設しないで」というアクションを呼びかけていました。
その経緯を簡単に報告します。

●東京ガス環境部と面談
2016年7月と10月に、FoE Japanや気候ネットワーク、公害地球懇で、東京ガスの環境部と面談を行いました。
大気汚染や健康影響の懸念や、国際的なダイベストメントの流れ、市民からの声を伝えました。
環境部の方からは、情報収集は今後もしていきたいが、計画の変更は今のところない、現在は、環境アセスメントのための現況調査を実施しているところ、とのことです。
10月の会合では、袖ケ浦の市民の方も参加を希望されていたのですが、地元の方への説明は袖ケ浦エナジーが地元で行うことになっているということで、断られてしまいました。
これについては、ぜひ地元でも面会の機会を持ってほしい、持つように伝えてほしいと要請しました。

●「東京ガスさん、石炭火力発電の新規建設はやめて」アクションのハガキ
は2017年1月の時点で300通以上届いているそうです。
ハガキは、いくつかの部署を経由して環境部に届くようです。
またハガキ以外にも、電話などでも意見が届いているとのこと。
パリ協定発効を受けて、石炭火力新設に関する状況は、国際的にもさらに厳しく変化しています。
ダイベストメントの動きや消費者の声も、少なからず影響を与えているはずです。
ハガキつきチラシもまだあと1000枚ほどあります。
ぜひ再び、呼びかけをできればと思います。
http://e-shift.org/?p=3309ぜひ
袖ケ浦や千葉県内でも、勉強会を開催する動きがあり、
2月25日には、下記の集会が企画されています。千葉の方、ぜひお出かけください。
また、仙台での動きも活発になっているようです。
http://sekitan.jp/info/sendai-power-station-20161121/

(吉田 明子)

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2/25 みんなで考えよう!東京湾の石炭火力新設計画
http://e-shift.org/?p=3402
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★どなたでも参加できます★
えっ 6基もの石炭火力発電所が東京湾岸沿いに出来るんですか?
袖ケ浦市に100万Kwが2基、市原市に100万Kwが1基、千葉市に107万Kwが1基、
横須賀市に65万Kwが2基計画されています。
こんなに沢山の石炭火力発電所を東京湾岸沿いに作って本当に大丈夫なの?
大気汚染による地域住民への健康影響は?地球温暖化への影響は?
温排水による水温上昇で東京湾の魚介類は?
これらの事について語ってもらい、一緒に考えましょう。
多くの皆さま方の参加を、お願いたします。
日時:2月25日(土曜) 13:00受付 13:30開始 16:00終了予定
場所:市原市青少年会館 電話:0436-43-3651  参加費:無料
<スピーチ 石炭火力発電 何が問題?>
① 大気汚染・健康被害・地球温暖化の影響   気候ネットワーク 平田 仁子さん
② 東京湾における温排水の影響         袖ヶ浦市民が望む政策研究会
主催: 東京湾の石炭火力発電所建設を考える会
協 賛: 石炭火力を考える市原の会、袖ヶ浦市民が望む政策研究会、気候ネットワーク、国際環境NGO FoE Japan、eシフト
連絡先: TEL 090-2553-2587 Eメール:i_nagano@dreamcar.co.jp (永野)

COP22閉幕 交渉は進むも、「アクション」にはほど遠く

COP22会議閉幕
アクションのCOPになるといわれたマラケシュ会議
交渉は進むも、「アクション」にはほど遠く

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11月7日から18日までマラケシュで行われていた国連気候変動会議が閉幕しました。昨年パリ協定が採択され、今年のCOPはそれを実施につなげるCOPとして「アクション」のCOPと言われていました。また、気温上昇を1.5℃におさえるためには今すぐの行動が不可欠である事から市民社会から「アクション」の必要性が主張されてきました。

削減目標が適応されるのは2020年から。しかし約束されている削減目標を積み上げても、3℃上昇は免れません。FoEグループは、気候変動の被害を食い止め気温上昇を1.5℃におさえるには、今すぐ、とくに2020年までの行動が大事で、このままではパリ協定は不十分と訴えてきました。

今回、残念ながらアクションのCOPからはほど遠い結果となりました。

気候変動の責任がより大きい先進国は、野心を先駆けて引き上げていくべきでした。議論は適応に偏り、すでに影響を受けている脆弱な国への支援や損失と被害に関する議論は十分に行われませんでした。2020年前の行動の強化という議論が十分に成されなかったことは、1.5℃目標から遠ざかる事を意味し、そして既に気候変動の影響を受ける人々や、気候変動の影響に対し、脆弱な人々が、さらに貧困や危機に陥るという事を意味します。

一方で、パリ協定が正式に発効し、交渉ではパリ協定を実施するために必要なルール作りのワークプラン(今後のスケジュール)が合意された事は確かに前進です。また、適応資金の交渉や気候変動の損失と被害に関するワルシャワ国際メカニズムの交渉でも進展が見られました。

会議の最終日、気候変動脆弱国フォーラムの加盟国が、なるべく早い段階で再生可能エネルギー100%を達成する目標を含むマラケシュ・ヴィジョンを発表しました。

またアフリカ大陸全体で固定価格取引制度やコミュニティーベースの再エネを組み合わせて2020年までに10GW、2030年までに必要となる需要の半分の300GWを賄う野心的な計画が本格化しました。

FoEはこれからも先進国の温暖化への歴史的責任と公平な負担(フェアシェア)の観点から今すぐの行動を求めていきます。

★詳しい交渉の内容は、セミナーで報告します!(詳細は後日FoEのウェブサイトに掲載予定)
2016年12月14日14:30~16:00
Tフロントビル会議室(溜池山王駅すぐ)
http://www.kaigishitu.com/detail/00200895001/001/
内容(予定)
マラケシュ会議の成果(報告者:小野寺ゆうり)
– 気候資金の行方
– 損失と被害 など

★これまでのCOP報告はこちら
https://foejapan.wordpress.com/tag/cop22/

‘行動’を求める世界の動きはとまらない

プレスリリース
2016年11月18日(金)
FoE International (原文下記)

‘行動’を求める世界の動きはとまらない – しかし私たちは未だに危険な温暖化の道を進んでいる

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マラケシュ、モロッコ – 国連気候変動会議の最終日の今日、FoEインターナショナルは、気候変動へのグローバルな行動を求める市民社会の声は、気候変動懐疑論者を選出したアメリカ大統領選の話題によってかき消されてしまったと話した。

FoEアメリカのベンジャミン・シュリバーは「気候変動はアメリカの行動を待ちはしない。アメリカ以外の国は明らかに前に進んでいる。トランプの選出はアメリカ以外の世界がアメリカを気候変動対策におけるならず者国家として扱い、野心を引き上げる事で、団結するきっかけになる。」と話し、さらに「以前にもアメリカは国連気候変動交渉の外にいた。その他の国は、我々が変革を再びアメリカで起こすまで、前進してほしい」と話した。

また、世界中で起きている再生可能エネルギーを中心としたエネルギー革命は、希望を生んでいる。

FoEアフリカのクワミ・クポンドゥゾは「COP22はアフリカのCOPと言われていた。良いニュースは、アフリカ再生可能エネルギーイニシアティブ(AREI)がマラケシュで本格始動したことだ。これはアフリカによるアフリカのためのイニシアチブで、化石燃料からコミュニティ主導のクリーンエネルギーへの蛙飛びをすることになる。FoEグループはこのイニシアチブを形にするため、長年はたらきかけていた。エネルギー貧困と闘うアフリカの市民社会の成し遂げてきた功績の証明だ」と話した。一方「しかし、支援を必要としているアフリカの人々のための資金という重要な問題に関して、今回のCOPであまり動きが見られなかった。先進国により報告された(気候資金の)信用に欠けるアカウンティング方法を利用した資金レポートは、すでにアフリカの各地で洪水や干ばつに見舞われている何百万人もの人々を取り残す事になる。アクションがなければ、この危機の中で、それもアフリカの人にはほとんど責任のない気候変動の危機の中で、生き残る事ができない」と話した。

FoEマレーシアのミーナ・ラーマンは「科学は明らかで、今机上にある約束はこの世界を3℃の気温上昇まで許してしまう。この地球上の何百万人もの人々が安全に暮らしていけなくなる。裕福な国は2020年より前の行動をさらに強化する義務がある。1.5℃上昇に抑える必要があるからだ。しかしそういった行動はまだ見られない。今行動しないのは公平ではない。行動を先延ばしにしても、もっと物事が難しくなるだけで、コストもより大きくなるだろう」と話した。

FoEドイツのアンキャサリン・シュナイダーは「次のCOPは我々の国、ドイツのボンになる。次のG20の議長国でもあるドイツにとって、市民が立ち上がって声を伝えるための重要なタイミングとなるだろう。気候変動という地球規模の課題を解決するために世界のリーダー達は真に野心的な政治的意思をもって、ボンに集まってほしい。それにはすでに災害の被害を受けている人々を救済するということも含まれていなくてはいけない。私たちも何千人もの市民と一緒に、政治家達が行動をとる事をためらわないようにするし、世界中の人々のために、説明責任を果たすよう求めていく」と話した。

FoEインターナショナルは気候変動を解決するためには、人々の力強いムーブメントが重要であると主張している。

PRESS RELEASE
Friday 18 November 2016

Global momentum for action unstoppable – but we are still on track for dangerous levels of warming

MARRAKECH, Morocco – Today at the conclusion of the UN climate conference, Friends of the Earth International said that the momentum for global action on climate change refused to be overshadowed by the election of a climate denier to the US Presidency.

“Climate change is not going to wait for US action and the rest of the world is clear it is moving forward,” said Benjamin Schreiber of Friends of the Earth US.

“Trump’s election must unify the world in treating the US as a climate pariah, and respond to his Presidency by redoubling ambition,” Schreiber continued. “The US has been outside the UN climate process before and other countries must ensure that progress is made while we work to create change back home.”

Hope continues to rest on the renewable energy transformation that is taking place globally, and must be led by people.

“COP22 was billed to be an African COP,” said Kwami Kpondzo of Friends of the Earth Africa. “The good news is that the African Renewable Energy Initiative took off here in Marrakech; an initiative by Africans for Africans, to leapfrog the dirty fossil fuel development and bring clean community-based energy instead. Friends of the Earth groups have fought long and hard to make this initiative a reality and it’s a testimony to the work done by African civil society in the fight against energy poverty.

“However, in this COP we saw very little movement on the crucial issue of finance needed for the people of Africa, Kpondzo continued. “Dodgy accounting and fishy finance reporting by rich countries means that the millions already experiencing floods and droughts in every corner of Africa will be left to help themselves. Broken promises will not help us survive a crisis we did not create,” he continued.

“The science is clear and the current pledges on the table take us to a world of over 3ºC warming, which is incompatible with a safe existence for millions on this planet.” said Meena Raman of Friends of the Earth Malaysia. “Rich countries had an obligation to bring stronger pre-2020 ambition to the table because we must stay under 1.5ºC, but this has not happened. Not acting now is not fair. It will only make action later that much harder, and the cost in human suffering even greater”, she continued.

“Next year the COP goes to our country, to Bonn,” said Ann-Kathrin Schneider of Friends of the Earth Germany. “With Germany also hosting the G-20, this will be an important time for citizens to come together to make their voices heard. Leaders must come to Bonn with a genuine and ambitious political will to meet the global challenge of climate change, including helping those already being displaced by this crisis. We will be there in our thousands to make sure they don’t falter and we will hold our leaders accountable on behalf of people all over the world,” Schneider continued.

Friends of the Earth International asserts that this powerful movement of people is key to solving the climate crisis.

– ENDS –

SPOKESPERSONS:

Meena Raman, Friends of the Earth Malaysia. Email: meena@twnetwork.org, Malaysian mobile: 0060 12 430 0042
Ann-Kathrin Schneider, Friends of the Earth Germany. Mail: annkathrin.schneider@bund.net. German mobile: 0049 151 240 87 297.
Kwami Kpondzo, Friends of the Earth Africa. Email: kwadodzi@yahoo.fr. Morrocan mobile: 00 212 65 35 01 69.
Dipti Bhatnagar, Friends of the Earth International. E-mail: dipti@foei.org. Moroccan mobile: 00212 6 95 54 61 07.

石炭投資にNO!日本とJBICは地元住民と国際社会の声を聞いて(石炭その2)

COP22マラケシュ会議、いよいよ会期最終日に迫りました。
議論が特に紛糾しなければ予定通り終わります。このままだと予定通り終わりそうです。

実は17日、世界で2番目に多く石炭火力に投資していることなどで、日本が化石賞(1位も2位も日本)を受賞しました。
また、国内外で問題視されている、日本のインドネシア・チレボンの石炭火力案件への融資に関して記者会見を行い、COP22の地で同案件の問題点を伝えました。

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会見では、FoEインターナショナルの気候正義・エネルギープログラムコーディネーター、ディプティ・バータナガーが問題の全体像を説明。グリーンピース・インドネシアのアリフ・フィアントから現地の様子や住民が石炭火力に反対していること、そしてFoE Japanの深草とオックスファム・フランスのアーメル・ル・コントから、石炭火力の融資を検討している日・フランスの銀行について説明しました。

現在、インドネシアではチレボン石炭火力発電とタンジュンジャティB石炭火力発電の拡張プロジェクトが進行しており、日本の国際協力銀行(JBIC)はその両方への融資を検討しています。
先日ブログで紹介したように、チレボンの既存の石炭火力ではすでに健康被害や、生計手段への被害が出ており、住民が異議申し立てを行っています。

この二つのプロジェクトに融資を検討しているのはJBICだけではありません。フランスのクレディ・アグリコルなども融資を検討しているのです。

クレディ・アグリコルは最近、新規石炭火力発電への融資を行わないと発表しました。しかし、クレディアグリコルはチレボンとタンジュンジャティBの拡張案件については未だに融資検討を続けています。オックスファム・フランスはこのダブルスタンダードを批判、この二つのプロジェクトについても融資すべきでないと訴えました。

グリーンピース・インドネシアは現地でほぼ毎日のように行われている抗議について映像も使いながら紹介。先週は日本大使館の前でも日本の石炭火力投資中止を求めて、抗議が行われました。

グリーンピース・インドネシアのアリフ・フィアントは「現在計画されている石炭火力はインドネシアの貧しい人々の生活を助けるものではなく、企業に利するものでしかありません。」と指摘。JBICと日本に対して、これ以上石炭火力発電に投資しないよう求めました。

日本語のプレスリリースはこちら
>http://www.foejapan.org/aid/jbic02/cirebon/161117.html

会見はこちら(録画・英語)
>http://unfccc.cloud.streamworld.de/webcast/stopping-coal-finance-for-indonesia-foei-and-allie

参考ページ
>http://www.foejapan.org/en/aid/160606.html
>http://www.foejapan.org/en/aid/161110.html

石炭火力発電は誰のため?(その1)

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火曜日にCMA(パリ協定締約国会議)が始まり、各国首脳級や大臣が訪れて全体会合が続いています。2週目の後半になると全体会合(Plenary)以外に傍聴できる会議が少なくなります。

各国の発言を聞いていると、一番排出削減や支援をがんばらないといけない先進国からは、2020年の行動について具体的な話が全然でてきません。その中でも日本は、気候変動への歴史的責任を直視せず、むしろ石炭火力発電の国内外での増設を進めており、国際的な市民社会からも批判を浴びています。(所でCOP会場では、その日の交渉でもっとも不名誉な発言をした国に対し、NGOが化石賞を送るのが慣例となっています。化石賞の常連だった日本は、近年では化石賞すら貰えません。)

さらに先週11月10日、日本の国際協力銀行(JBIC)が融資するインドネシア・西ジャワ州チレボン石炭火力発電事業に関して、地元住民3名がJBICジャカルタ事務所で『異議申立書』を提出しました。

住民らはこれまでに、JBICの融資が投じられて建設された第1発電所(660 MW)の影響で、小規模漁業や塩田など地元住民の生計手段に深刻な被害が出ている旨を繰り返し訴えてきましたが、JBICは「同事業に問題は見られない」との姿勢を示してきました。さらに、JBICは同事業の拡張(第2発電所、1000MW)についても融資を検討中で、既存の発電所による被害を見過ごしたままの新たな融資はとうてい認められるものではありません。

パリ協定が発効し、今世紀末までの温室効果ガス排出ゼロを目指す中で、企業や投資家までもが脱化石燃料に向けて動き出しているのが世界の潮流です。一方のJBICは今年6月にも地元住民と国際社会からの批判を浴びた中ジャワ州バタン石炭火力発電事業(2000MW)への融資を決定したばかり。同事業は土地収用の際の違法性や人権侵害がインドネシアの独立した政府機関である国家人権委員会からも指摘されていました。

JBICは現在、チレボン拡張案件の他にも中ジャワ州タンジュンジャティB 拡張案件、また、インドで2件、ベトナムで1件、ボツワナで1件の高効率石炭火力発電への融資を検討しています。高効率とはいえ、もっともCO2を排出するエネルギー源には変わりはなく、パリ協定との整合性はありません。

気候変動の影響は、これまで温室効果ガスを大量排出してきた先進国よりも、途上国、とくに脆弱な立場に置かれている貧困層に大きく表れます。日本は先進国としての歴史的責任を看過しているだけなく、地元が望んでいない発電事業を押し付けて将来の温室効果ガス排出量を増やし、さらには「インフラ戦略輸出」と銘打って日本企業の利益を優先しているのが実態です。 日本政府・JBICは、チレボン石炭火力発電事業の影響を受ける住民の異議申立てを真摯に受け止め、これまでに起きている問題の解決を図るとともに、地元住民の懸念や国際社会からの指摘を軽視することなく、新規の石炭火力発電所への融資の検討を早急に取り止めるべきです。(パート2に続く)

フタッフ・深草@マラケシュ

パリ協定締約国会議(CMA1)開始!

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昨年採択されたパリ協定に批准した国々と、オブザーバーが集まる初めての会議が現地時間15日午前10時からマラケシュで開かれています。気温の上昇を1.5℃におさえる努力を記したパリ協定ですが、問題はその目標と各国の行動に大きな開きがあることで、このままでは目標を達成できません。
日本やEUはすでに2020年までの削減目標を満たしており、今すぐに削減目標を引き上げるべきです。
これまでは主に2020年以降のパリ協定の実施に関する議論や緩和に関する議論が中心でした。
しかし気候変動の影響はすでに途上国や貧困層に著しく大きく、2020年までの行動を待ってはいられません。

今週の閣僚級会合では、とくに先進国に対して
– 2018年に行われる促進的対話では、緩和策だけでなく、適応や資金についての議論も含めること
– 削減目標を引き上げ、フェアシェア(公平な負担)をおうこと。
– 途上国に対して、とくに気候変動の影響に対して脆弱な国への支援の強化を行う事
を求めていかなくてはいけません。

以下はFoE Internationalによる声明です。(原文下記)

FoEインターナショナルによるプレスリリース
「第一回パリ協定締約国会議が直面する課題」
2016.11.15

本日11月15日、パリ協定締約国会議の正式な会合が開かれ、協定を批准した国々が初めて一堂に会します。

最近発表されたUNEP(国連環境計画)の「エミッションギャップレポート」[1]によると、世界はパリ協定に記されている1.5℃目標のための軌道に乗っていないと結論付けました。更なる過酷な気候変動の影響、殺人的な洪水、干ばつ、海面上昇などを防ぐため、気候の科学は、今すぐに温室効果ガスの排出量削減が必要であると示しています。

「2016年が観測史上最も平均気温が高かった年と確定した今、気温上昇を1.5に抑え、壊滅的な気候変動を防ぐため、何千万人もの人々の願いがパリ協定に託された。しかし、本当のアクションは今すぐスタートしなくてはいけない。2020年まで行動するのを待つことはできない。今すぐの行動がなければ、パリ協定発効のお祝いはむなしく響くだろう。我々は温暖化をおさえるために、すべての国に、フェアシェア(公平な負担)を果たすよう求めなくてはいけない。裕福な国は、2020年までの弱い削減目標を引き上げ、気候変動の影響に対応しなくてはいけない貧しい国々を助けるという義務を過小にせず、そして多くの人が尊厳ある暮らしへの権利を奪われているひどい格差社会の是正に取り組まなくては行けない。EUや日本等のいくつかの裕福な国は、すでに(2020年)目標を達成しており、行動の強化で真のリーダーシップを発揮すべきだ。また、化石燃料への執着を出来る限りすぐさまやめ、すでに進んでいる再生可能エネルギーによるエネルギー革命を加速させるサポートをすべきだ」
ーアサド・レーマン、FoEインターナショナル

また、ドナルド・トランプ氏のアメリカ大統領当選は、気候変動対策に乗り出そうとしている世界の国々にとって課題となるでしょう。

「気候変動はアメリカが行動するのを待ってはくれない。アメリカだけでなく世界の国々が行動を起こす事も待たず、気候変動は進行していく。だからこそ、世界は前に進み、弱いパリ協定を強化していく事で、大統領にえらばれたドナルド・トランプに対応していくべきだ。トランプの当選は、アメリカを気候変動対策における世界ののけ者として扱う事で、世界が団結する契機となるべきであり、行動できなかったことへの言い訳にしてはいけない。過去にもアメリカは国連の気候変動対策の外にいた。他の国は、気候変動対策がうまく進んでいくようにしなくてはいけないし、その間我々もアメリカに変革をもたらせるよう働きかけていく」
ーベン・シュリバー、気候変動・エネルギープログラムディレクター、FoE US

FoEインターナショナルは、世界の政府は、今週の閣僚級会合を使い、パリ協定のすべての分野、削減、資金、技術移転、適応などについて、どのようにパリ協定の約束を満たすのか、2018年への明確な計画を打ち立てるよう求めます。パリ協定を新たに解釈したり、弱体化させるようなことがあってはなりません。むしろ2020年までの行動を、CSO公平性レポート[2]に示されるような公平性と気候の科学に基づいて緊急に底上げすべきです。

FoE International, Press Release (2016.11.15 9:00 Marrakech time)
OPENING MEETING OF PARIS AGREEMENT FACES TOUGH CHALLENGES

Today, 15 November, will mark the formal opening of the Paris Agreement, the first time that all the parties that ratified the agreement will come together.

The recently-released UNEP Emissions Gap report [1] concludes that the world is not on track to meet the 1.5ºC stated goal of the Paris Agreement. To prevent even more severe climate impacts – killer floods, droughts and sea level rise – the climate science demands that emissions reductions must take place right away.

“As 2016 is confirmed as the hottest year on record, the hopes of millions of people are invested in the promise of the Paris Agreement to limit temperatures to well below 1.5ºC warming and prevent catastrophic climate disaster. But the real work must start now. No one can wait till 2020 to act, otherwise their own celebrations about Paris will ring hollow. We must push all countries to do their fair share of effort to limit warming. Rich countries must increase their weak targets in the crucial pre-2020 period and stop shirking their obligations to help poorer countries deal with climate impacts, grow cleanly and tackle the gross inequality that denies so many the right to a dignified life. Some rich countries, such as the EU and Japan, who have already met their weak targets must show real leadership by committing to increase action, ending their addiction to fossil fuels as quickly as possible and supporting the acceleration of the renewable energy revolution that is already underway,” says Asad Rehman, Friends of the Earth International.

The election of Donald Trump as US President is a challenge to the rest of the world to step up on climate change.

“Climate change is not going to wait for US action and neither should the rest of the world. That’s why the world should respond to Donald Trump’s Presidency by moving forward and strengthening the weak Paris Agreement pledges. Trump’s election must unify the world in treating the US as a climate pariah, not serve as an excuse for inaction. The US has been outside the UN climate process before and other countries must ensure that good progress continues to be made while we work to create change back home”, says Ben Schreiber, Climate and Energy Program Director of Friends of the Earth US.

Friends of the Earth International calls on governments to use this week’s High Level gathering to deliver a concrete plan for 2018 that includes how all parts of the Agreement are being met – the emissions cuts, the finance, technology transfers and the adaptation measures. They must not try to re-interpret or undermine the agreement signed in Paris. They must urgently ramp up pre-2020 action in line with fairness and climate science, as shown in the CSO Equity Review 2016 [2].

1. http://web.unep.org/emissionsgap/
2. http://civilsocietyreview.org/wp-content/uploads/2016/11/Setting-the-Path-Toward-1.5C.pdf