蘇我にもう発電所はいらない—「公害」の歴史ある土地で進むあらたな建設計画

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Day of Action!

10月14日、FoE Japanは「蘇我⽯炭⽕⼒発電所計画を考える会」とともに、蘇我石炭火力発電所の建設予定地をめぐり、建設に反対をするアクションを行いました。
千葉市は川崎製鉄所(現JFEスチール)の工場が原因の大気汚染で健康被害に苦しみ、公害裁判がたたかわれた街でもあります。今でも工場から排出される排気ガスや煙が周辺の住民に影響を及ぼしており、そんな中での石炭火力発電所の新規建設は住民の反対や懸念を生んでいます。

また10月13,14日は、石炭火力や原発など環境や社会に大きな悪影響を及ぼすエネルギーに対してノーと言い、地方分散型でより持続可能なエネルギーを求める市民が世界中でアクションを起こす「Day of Action(デイ・オブ・アクション)」でもありました。
日本だけでなく、インドネシア、バングラデシュ、ネパール、オーストラリアなどでFoEの仲間や市民が声をあげました。

公害の歴史

千葉県千葉市の住民は1951年にできた川崎製鉄所(現JFEスチール)の工場からの煙による深刻な公害被害に苦しんできました。

1972年、公害対策を求める保護者、行政職員、学校の先生やお医者さんなど幅広い市民があつまり「千葉市から公害をなくす会」が結成されまました。千葉県千葉市の当時の市民の2割に当たる7万5千人もの人々が賛同し「公害防止基本条例制定」の直接請求がなされましたが、却下され、1975年「子どもたちに青空を」という願いのもと住民らが提訴。「あおぞら裁判」が始まりました。

1988年、千葉地裁は川崎製鉄の排出する大気汚染と住民らの健康被害との法的因果関係を明確に認め、川崎製鉄に対しては損害賠償を命じ、原告勝訴の判決を言い渡しました。大気汚染と公害患者の病気との法的因果関係が認められたこの裁判の結果は、後に続く各地の大気汚染公害裁判の励みとなりました(1)

そんな、公害とたたかってきた市民の歴史あるまちで、新たな石炭火力発電所の建設が進もうとしているのです。

あらたな石炭火力発電所計画

現在、千葉市中央区で設備容量107万kWの⽯炭⽕⼒発電設備の建設計画が進んでいます(「蘇我⽕⼒発電所(仮称)」)。同発電所計画は、JFEスチール(旧川崎製鉄)と中国電力が出資している千葉パワー株式会社が事業主体です。現在、環境影響評価法等に基づく環境アセスメントの⼿続きが進められています。

今でも、近隣住⺠はJFE スチール東⽇本製鉄所が原因と考えられる⼤気汚染に悩まされており、汚染物質の排出がさらに増えることに強い懸念を⽰しています。

「蘇我石炭火力発電所計画を考える会」の調査によると、現在も「網戸や物干し竿が、毎日ぞうきんでふいても真っ黒でベタベタしている」などといった黒い粉塵への苦情が役所に寄せられているとのこと。また同会が実施した市民アンケートでは、アンケートに回答した市民の9割が発電所建設に反対しているそうです(10月16日現在、1万枚配布中331名が回答)(2)

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ポートタワーからの景色。石炭やスラグが野積みになっている。

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コンビナートから約1キロのところにあるマンションの壁

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ベランダに一週間放置したシャーレにたまる粉塵

事業者に出資しているのは、これまで公害を引き起こしてきたJFEスチールと、地元からは遠く離れた中国電力で、発電所はJFEスチールの敷地を使います。住民らは、石炭やスラグが野ざらしになり、粉塵がまっている現状の改善をまず、と訴えています。
発電所の建設予定地の半径5km圏内には、学校やスポーツ場などの公共施設が立地しています。もし石炭火力発電所が建設され、稼働を始めたら、排出する大気汚染物質による地域住民への追加的な影響が懸念されます。建設予定地は公害裁判を経て、環境が改善されてきた地域です。新たな石炭火力発電所建設により、せっかく改善を試みられてきた土地が、再度汚染されてしまう可能性があります。

また、石炭火力発電は、いくら効率が良いといわれる技術を使ったとしても、化石燃料の中でも一番多くのCO2を排出し、その排出量はLNGの約2倍になります。地球温暖化の原因となり、異常気象や集中豪雨・干ばつなど気候変動を加速させます。

国際的な脱石炭が進み、日本国内の電力需要も今後減少していくとみられる中で、本当に石炭火力発電所が必要なのでしょうか。

蘇我火力発電の問題点がまとまったパンフレットはこちら

東京湾の会の蘇我に関するページ

【事業概要】
発電所名:(仮)蘇我火力発電所
事業者:千葉パワー株式会社(出資者:中国電力・JFEスチール)
住所:千葉県千葉市中央区 (JFEスチール東日本製鉄所 千葉地区東工場内)
設備容量(最大発電能力):107.0 万kW
建設開始予定:平成32年
運転開始予定:平成36年
発電技術:超々臨界 (USC)

参考
千葉市の意
経産省の意見
石炭発電所ウォッチ

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拝見…各党の原発関連公約は? 再稼働は? 被害者対応は?

選挙の争点の一つが「原発」となっている。自民党以外の政党(公明、希望、維新、立憲民主、共産、社民)はのきなみ「原発ゼロ」「原発フェードアウト」を掲げているが、内容はどうなのか? 自民党も「原発依存度の低減」をかかげるが、現在の政策と矛盾しているのではないか。
各党の公約を、
再稼働への対応や原発ゼロへの道筋、および現在進行中の原発事故被害者への対応に注目しつつ、私見もまじえてまとめてみた。

各党の原発関連公約は?

希望の党は、「2030年までの原発ゼロ」をかかげている。再稼働は容認。原子力技術の保持も明記しているのが特徴。また「原発ゼロを憲法に書き込む」としているが、通常の法律で十分なのではないか。原発事故被害者への対応は触れていない。なお、原発ゼロを言うのであれば、小池代表が知事を務める東京都は、東電の主要株主でもあることから取り組めることはある。東電の責任を問うてほしい。また、東京都はもっとも多くの避難者が暮らしている。都知事として避難者への支援に真摯に取り組んでほしい。

日本維新の会は「既設原発は市場競争に敗れ、フェードアウトへ」とするが、原発再稼働には避難計画への国の関与や地元同意の法制化などの条件をつけつつも容認。核燃料サイクルは「破たんが明らか」とし「廃止」。事故被害者対応は見当たらない。

立憲民主党は、「原発ゼロ基本法」策定をかかげている。また、東京電力福島第一原発事故の被害者に責任ある対応」「自主避難者を含む避難者に対する生活支援を掲げている点、評価したい。(ちなみに、民主党は、2012年に原発に関する3つのシナリオを示し、国民的議論を徹底的に行った。こうした「公論形成のプロセス」はもっと評価されてしかるべきだった。現政府にも同様のプロセスを望みたい。)

共産党、社民党は、再稼働反対。
共産党は核のゴミ問題やプルトニウムの備蓄問題にも言及。核燃料サイクルからの撤退も明記している。また、「すべての被災者が生活と生業(なりわい)を再建できるまで、国と東京電力が責任を果たすこと」などとしている。

社民党の公約は、原発事故被害者への対応が充実している。「避難の権利」の尊重、住宅の無償提供、「原発事故・子ども被災者支援法」の理念を守ることなどを盛り込んでいる。。

自民党は、「原発依存度を可能な限り低減」としているが、現在の原発依存度は数%のはず。エネルギー長期需給見通しでは、2030年の発電電力量に占める原発の割合を20~22%としているが、これはすべての原発の運転再開と40年を超えての運転延長、新増設を前提としたものとなり、「原発依存度の低減」と矛盾する。公約は一方で「原子力は安全性の確保を大前提に、エネルギー需給構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源との位置付けのもとに活用」としている。原発事故被害者に関しては、「復興」の項目に記述がある。「福島については、国が前面に立って・・・安心して帰還できるよう取り組む」「長期避難生活への対応」「コミュニティ再生」などの記述があるが、避難者一人一人の権利を守るというよりも、帰還促進、復興路線であることは否めない。

公明党は「原発依存脱却」「原発ゼロ」というが、そうであるのならば、与党として、上記の原発の40年超運転延長や新増設をしなければ可能でない「2030年原発20~22%目標」をどう考えているのか。それを明らかにするべきであろう。(満田夏花)

各党の公約/マニフェストは、以下から読めます。

自民党:https://jimin.ncss.nifty.com/pdf/manifest/20171010_manifest.pdf

公明党:https://www.komei.or.jp/campaign/shuin2017/manifesto/manifesto2017.pdf

希望の党:https://kibounotou.jp/pdf/policy.pdf

日本共産党:http://www.jcp.or.jp/web_policy/2017senkyo-seisaku.html

社民党:http://www5.sdp.or.jp/policy/policy/election/2017/commitment.htm

立憲民主党:https://cdp-japan.jp/yakusoku/

日本維新の会:https://o-ishin.jp/election/shuin2017/common/pdf/manifest.pdf

 

北杜市・ソーラー乱開発で、こわされる自然と暮らし ~「これでも、環境にやさしい?」憤る住民

北杜市ソーラー(増冨)山梨県北杜市で太陽光発電事業の乱開発が問題になっている。中には、山林を伐採した急斜面にソーラーパネルを設置するケースや、水源地の元牧草地を開発するケース、住民の何の説明もなく、周りの森林が切られてパネルが設置するようなケースもある。
「豊かな自然を子孫に残したいと思っています。それなのに山を崩し、水を汚して、ソーラーパネルだらけにして、“環境にやさしい”なんて言えますか」と住民たちは憤る。

FoE Japanは、2017年9月13日、北杜市のいくつかの太陽光発電事業の事業地を訪問し、住民のみなさんと意見交換を行った。以下にその概要をまとめた。

山腹が一面ソーラーに?

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写真左:県下最大のソーラー事業が計画されている大平牧場跡地(写真提供/ころぼっくる会議)

県下最大の太陽光発電事業が計画されているのが増冨地区の大平牧場は、山梨県の百名山の横尾山の山腹に位置する。広い地域の水がめとなっているみずがき湖(塩川ダム)の集水域でもある。1969年に開墾され、牛や馬の牧草地として使われていた。周辺は保安林にもなっていて、山菜とりでも親しまれてきた。この牧草跡地で計画されている事業は、29ヘクタール、太陽光パネル6万枚、14.7MWという大規模なものだ。景観・生態系、水源・水質への影響などが懸念されている。

また、増冨地区の別の事業では、道に面した山腹の裸地にソーラーパネルを設置している。周辺には山林も隣接するが、そこも伐採してソーラーパネルを設置する計画となっている。

「太陽光発電事業とは知らずに売った」と元地権者。地元の不動産業者から土地の売却を持ち掛けられたという。山を持っていても高齢化で山林の管理ができずに持て余し、不動産業者からの話にとびつく人もいる。

「道をはさんで下には別荘もある。山林の伐採による土砂崩れが心配。地区全体の問題として話あう必要がある」と住民は語る。

「眺望権」「平穏生活権」求め、提訴

写真下:人家に迫る太陽光パネルと反対の看板 (写真提供:ころぼっくる会議)

コロボックル_ソーラーに反対看板小淵沢町に住むWさんは、南アルプスと八ヶ岳の素晴らしい眺望と緑豊かな土地が気に入り、10年前に移住した。しかし、一昨年、隣地での太陽光発電の事業が持ち上がった。庭の境界のぎりぎりまで高さ2.8mにも達するソーラーパネルが並べられ、楽しみにしていた眺望も遮られた上、通風や日照の阻害、パネルによる熱輻射などの被害を受けているという。Wさんは、眺望権と財産権、平穏生活権が侵害されたとして、昨年1月、事業者を訴えた。

乱開発規制できるか?「条例案」は審議未了

北杜市ソーラー(道端) 山梨県北杜市は八ヶ岳と南アルプス、瑞牆山や金峰山などの秩父山地に囲まれた風光明媚な土地。76%が森林だ。豊かな自然にあこがれた移住者も多い。国内有数の日照時間の長さもあり、太陽光発電事業が乱立するようになった。

現在稼働中の太陽光事業が1,468件、認定済みで今後稼働が予定されている事業が3,529件ある。ソーラーの乱開発に憤る市民たちが議員を動かし、今年6月、議員有志が「太陽光発電設備に関する条例案」を発議。しかし、審議未了になった。市も放置できず、事業者、市民も参加した検討会を立ち上げようとしている。

「これは原発と同じ」

「このままでは、豊かな自然が破壊され、北杜市はソーラーパネルの海になってしまう」

北杜市ソーラー(意見交換)と懸念する住民は多い。

「都市の電気を賄うために、立場が弱い地方でソーラー事業をやる。これは原発と同じ」と指摘する声もある。

「森を切っていたり、整地していたりするのを見るたびに、ああ、またソーラーかと胸が痛くなる。北杜市では市に届けられた事業で、すでに100万枚以上のパネルがあるとの試算がある。事業が終わったらあとのパネルの処理はどうするのかも解決していない。これでは環境にやさしい、とはとても言えない」と地元住民団体「北杜市の自然を未来(あした)につなぐ~ころぼっくる会議」のメンバーは憤る。「太陽光は決して原発の代替にはならない」。

3・11後、FoE Japanは、他の環境団体とともに、脱原発およびエネルギーの需要削減や再生可能エネルギーへのシフトを提唱してきた。しかし、「再生可能エネルギー」であっても、このような自然や住民の暮らしを破壊するような事業は容認できないだろう。

現在のところ、安易な答えは存在しない。乱開発の規制とともに、現に被害を受けている人たちの声に耳を傾け、状況を知り、住民や事業者も交えた場で議論を行うことが必要とされている。

(満田夏花)

※本視察には、「北杜市の自然を未来(あした)につなぐ~ころぼっくる会議」のみなさんにお世話になりました。厚く御礼申し上げます。

報告書完成!台湾の脱原発に迫る

FoE Japanが今年4月に行った台湾調査の報告書がついに完成しました!

2017年1月、台湾は2025年までに脱原発すると決定しました。これまで原発のエネルギーを使っていた国が、明確なタイムラインをもって脱原発を決めたのはアジアでは初めてではないでしょうか。

台湾の脱原発の背景とは?
台湾の目指すエネルギーの未来とは?

台湾の市民との交流を通して見えてきた、台湾のパワーシフトについてまとめました。
ぜひご一読ください。

【購入方法】
*ウェブフォームから
下記のフォームに必要事項を入力し、銀行振込もしくは郵便振替でお支払いをお済ませください。入金確認後冊子を郵送します。(領収書が必要な場合、フォームのコメント欄にその旨ご記入ください)
フォームはこちら→https://pro.form-mailer.jp/fms/846f7647130371

*ファックスで
書籍名(「台湾報告書」)、希望冊数、お名前、送付先住所、お電話番号、メールアドレス、合計金額(500円×冊数+送料200円) を明記の上、ファックスにてFoEまでご連絡ください。入金確認後、冊子を郵送します。

(注:2000円以上のお申し込みは送料無料)

【振込・連絡先】
郵便振替: 00130-2-68026 口座名:FoE Japan
銀行振込: 三菱東京UFJ銀行 目白支店 普通3932089  エフ・オー・イー・ジャパン
国際環境NGO FoE Japan (〒173-0037 東京都板橋区小茂根1-21-9)
電話:03-6909-5983  FAX: 03-6909-5986 E-mail: fukakusa@foejapan.org

申し込みフォーム付きちらしはこちら

台湾報告書_表紙

【報告書内容】
1. 台湾の脱原発とその背景
2.脱石炭をもとめる市民の声
3.再生可能エネルギーの促進
4.エネルギーシフトを今!
5.世界は脱原発へ

里山定例活動~草刈りと秋の味覚!栗拾い~

 

 

インターン生の沼田です。

9月10日、今回の宇津木の森(里山)定例活動では多くの参加者と共に草刈り・栗拾いを行いました。天候も晴れということで気持ちの良い活動日になったのではないでしょうか。

午前の草刈りでは炎天下の中、伸び切ってしまった雑草・ツタなどを鎌で刈り、なんと!刈り取った一帯が下の画像のようにすっきりとした場所にすることができました。

鎌を扱うのは難しく重いということもあり大変だったのですが、刈った前と後を比べてみると気持ちがいいですね!

思いのほか早く作業を終わらせることもでき、参加者の皆さんお疲れさまでした。

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午後は栗拾いを行いました。栗の木の下には栗がたくさん落ちていて、木にも栗が実っていて見渡す限り、栗!栗!栗!イガや虫食い栗に苦戦しつつ、参加者の皆さんも栗拾いを楽しんでもらえたのではないでしょうか。普段栗を拾う機会なんてないですから、私も張り切って拾いました!

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こんなにもの大量の栗が集まりました!!粒もとても大きいです。集まった栗は皆さんに持ち帰っていただきました。美味しい栗料理になって、栗を堪能してもらえれば嬉しく思います。この季節ならではの栗拾いでした。

 

東京で自然を感じるというのは本当に貴重なもので空気も美味しいです。

普段の生活に人工的なものが多いせいか自然に触れるという機会があまりなかった私は、自然の音や風に心地よさを感じました!

まだ里山に来たことがない方も、来たことがある方も次回の定例活動にぜひいらしてください。IMG_1906

 

わたしたちも関係している「食料主権」のお話 ~FoEアジア太平洋地域の森林・生物多様性グループ会議に参加して~

2017年8月5日と6日にパプア・ニューギニアで開催されたFoEアジア太平洋地域の森林・生物多様性グループと食料主権(food sovereignty)グループの合同会議に参加しました。この会議ではFoEインターナショナルにおいて共通課題として取組まれている「森林・生物多様性問題」と「食料主権問題」に対して、FoEアジア太平洋地域における重点活動項目等に関して議論する場です。

FoEアジア太平洋地域では、上記2つの問題に共通する課題として、大きくは森林火災問題(より具体的にいえば火災による煙害の問題)と土地収奪問題(land grabbing)に着目しています。そしてその解決の方向性として、FoEインターナショナルでは、コミュニティによる森林管理・経営(community forest management / governance)と生態系に配慮した農業(agro-ecology)との二つのコンセプトを支持しており、FoEアジア太平洋地域でどう取組むのか議論・検討をしました。

FoEグループが重要課題として捉えている「食料主権」。実は私もよく理解しませんでしたが、今回の会議でその理解が少し進みましたので、以下に報告します。

まず「農業」は英語でagricultureと表現されます。それをagri based culture(文化に根ざした農業)と読み替えることもできるかと思います。つまり、その土地の気候、風土、文化、慣習に適した作物、品種、栽培方法が存在している、ということです。また文化に根ざした農業を営むのは、その文化に慣れ親しんだその土地の人々が中心となっているものであり、そこには周辺環境や生態系に適応した彼らの文化・慣習に基づき蓄積された知見や技術が存在しています。世界中に存在する多様な文化の数だけ農業の形が存在している、と考えることができます。

この考え方と正反対なのが、工業的農業(industrial agriculture)です。大規模農業、プランテーション、モノカルチャーといった表現が一般的かも知れません。収量や効率性を重視し、農薬/除草剤、化学肥料なども投入することで、とにかく大規模に同品種の作物を栽培します。

ところが工業的農業の導入による「文化に根ざした農業」への負の影響は計り知れません。例えば、政府によって工業的農業に適した種子を保護するための法規制が敷かれたり、種子を認証する制度が導入されたりすると、従来使用していた種子が使用禁止になってしまうこともあります。工業的農業の作付面積を拡大するために、企業や政府、地元の有力者や政治家などが、土地所有者に対して契約農業を推奨し、文化に根ざした農業から工業的農業への転換を迫ります。こうした契約において詐欺や土地所有者に不利益な内容での契約が横行しており、土地所有者は農業労働者へ転落していきます。いわゆる土地収奪です。さらに工業的農業の用地拡大の対象は既存農地に限らず、人々の生活の糧を育む森林にも及びます。この森林の用途転換は森林火災の一因でもあり深刻な問題になっています。

したがって、工業的農業の導入・普及により、世界は徐々に「食糧選択の自由」が失われる傾向にある、ということなのです。「食糧主権」とはこうした背景を表すキーワードなのです。

工業的農業について興味深い資料があります。Friends of the Earth Europe (FoEE)、La Via Campesina、Radio Mundo Realが製作した動画ですが、これによると、世界で消費されている食糧のうち工業的農業によって生産されている食糧は、世界の75%の農地を使用しながらもわずか20%にしか過ぎません。80%の食糧は家庭菜園や小規模農業によってわずか25%の土地を使用して生産されています。

工業的農業の品目は、食用としてサトウキビ、茶、カカオ、コーヒー、バナナ、大豆、とうもろこしなど、非食用のうち工業用としてアブラヤシ、天然ゴムなど、家畜飼料用として大豆、とうもろこし、青刈作物、牧草、かぶ、さつまいも、じゃがいもなど、バイオ燃料用として、サトウキビ、トウモロコシ、小麦、大麦、ライ麦、てんさいなどが挙げられます。

私たちも日々の生活の中で嗜好品や食肉の消費や工業製品の使用を通して、こうした生産物を消費しています。他人事ではありません。(三柴 淳一)

経済協力会議の影で進む、パプア・ ニューギニアの土地収奪

8月4日から10日までパプアニューギニアで開催されたFoEアジア太平洋グループの年次総会に参加しました。FoEのグループは、アジア太平洋(APAC)、ラテンアメリカ、ヨーロッパ、アフリカの地域ごとに年に一度会合を開き、情報共有や来年度の戦略、地域ごとの課題や共同キャンペーンについて会議を行っています。地域会合の間に、パプアニューギニアでおきている土地収奪の現実についても、住民の方からお話を伺うことができました。

経済協力会議の影で進む、パプア・ ニューギニアの土地収奪

今回の会議のホスト国であるパプアニューギニアのFoE(CELCOR)には、法律家やキャンペーナーが所属しており、法廷で土地収奪の問題を直接争ったり、土地収奪の影響を受ける地域に法律教育を行うなど、「慣習的な土地に対する権利」の強化や保護に取り組んでいます。先住民族の国であるパプアニューギニアは、その国土の97%に当たる部分が、先住民族によって慣習的に所有されています。地域の人々は、自分たちの権利について知らないために、もしくは識字率が低く契約書が読めないままに契約させられるケースなども多く、多国籍企業によって土地を不当に奪われることがおこっています。

パプアニューギニアは2018年にAPEC(アジア太平洋経済協力)をホストすることになっていますが、そのための施設やホテルの開発で都市部でも深刻な土地収奪と人権侵害が発生しています。私たちの滞在中にもパガヒルという場所の土地収奪問題に取り組む地元グループのお話を聞くことができました。
首都・ポートモレズビーのパガヒルの人々はオーストラリア系企業などによる土地開発により、ほんの少しの土地と、わずかな保証金のみで土地をおわれ、中にはホームレスになった人もいます
また、パガヒルの土地収奪や不当な開発に抵抗する住民の動きは、ドキュメンタリー映画にもなっています。

パプアニューギニアの国土のうち、合計520万ヘクタールの土地が元の慣習的な所有者から奪われていると推定されています。これは、土地法で制定された特別農業ビジネスリース(SABL)という制度に基づき、収奪が行われています。違法な土地収奪はパプアニューギニアの大きな課題であり、地方の自作農に大きな影響を与えています。企業が地域住民がこれまで慣習的に所有していた土地の借地権を獲得すると、地域住民は強制移住を迫られます。結果として森や海に頼って生活している自作農、母親や子供たちは、企業に収奪された土地への立ち入りが制限されてしまうので、大きな影響をうけます。彼らはそれまで慣習的に所有していた土地で耕作したり、釣りをしたり、宗教的に重要な場所へ行ったりすることができなくなります。
地元のコミュニティーリーダーは、「”開発”そのものに反対しているわけではないが、企業の土地収奪によりコミュニティーが分断され、大切な土地が失われた」と話します。

FoEパプアニューギニアは、政府に対して土地所有者を支えるために適切な行動をとり、法律を改正することを求めるキャンペーンを行っています。

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CELCORのメンバー

今年のアジア太平洋年次総会

最初の2日間はテーマ別(気候変動と森林問題)に分かれて議論を行い、残りの日程で年次総会がありました。APACは現在12カ国(ロシア、韓国、日本、フィリピン、インドネシア、マレーシア、バングラディシュ、スリランカ、東ティモール、パプアニューギニア、オーストラリア、パレスチナ)で構成されており、年次総会の開催は持ち回りです。

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各地で深刻化する気候変動の影響について共有があり、ネパールの氷河融解による洪水で移住を余儀なくされているケースや、フィリピンでは海面上昇などによって経済活動に影響があり移住を迫られるケースなど、とくに国内で起きている「移民化」「難民化」について、国際的な認識とサポートが必要であるという議論がありました。

エネルギーについても議論がありました。気候変動対策のためには「脱炭素社会」への移行が必要ですが、ネパールやスリランカ、パプアニューギニアなどの国は、エネルギーにアクセスできない(エネルギー貧困)、適切な教育や社会インフラがないなどの開発問題としてのエネルギー問題を抱えています。もちろん日本でも環境アセスメントが行われていないままでのメガソーラー開発や、住民参加が不十分な再エネ開発も問題になっていますので、日本でもエネルギーは開発問題の側面を持っています。
アジア太平洋が望む「良いエネルギー」とはなにかなかなか答えは見つかりませんが、白熱した議論があり、「どんなエネルギーを使うか、ということも大事だが、大量消費する社会がある一方、十分なエネルギーなく暮らしている人々もおり、システムそのものの変革が必要だ」との意見がありました。

FoEグループは、基本的には草の根レベルで自国の問題に取り組み社会運動を作っていくというのが活動のスタイルですが、国を超え地域で協力することで解決する・より大きな運動にすることを目的に、地域の協働に力も入れています。6日間の会議のなかでは、具体的にどのように取り組んでいくのか、戦略やリソースについても議論がありました。(スタッフ 深草)

Photo courtesy of Choony K and Theiva L.

千葉・袖ヶ浦に石炭火力発電??

7月23日、千葉県袖ケ浦市の石炭火力発電所建設予定地を、環境団体メンバーと、「石炭火力を考える東京湾の会」メンバーとで訪問しました。

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JR内房線の長浦駅の近くの臨海工業地区。
東京ガス、東京電力、出光興産の敷地が隣接しているところが、建設予定地です。
すぐ近くにはすでに、東京電力の天然ガス発電所があります。

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海辺の写真は、その天然ガス発電所の温排水の排出口です。
原発と同じで7℃水温が上がった海水が流れるため、周辺には魚が集まってくるといいます。
そのため、釣りをしに来る人も多いそうです。
そこから3キロの干潟には、潮干狩りを楽しむ人たちもちらほら。でも、地元の富樫さんによれば、以前に比べてアサリなどがほとんどいなくなってしまって、6キロ離れた番洲干潟では、県外から持ってきたアサリを撒いて、潮干狩りをさせている・・・とのこと。
さまざまな原因があるだろうとのことですが、富樫さんは温排水の影響もあるのではと指摘します。

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千葉から五井、姉崎と、東京湾周辺はすでに多数の発電所や工場が立ち並び、もくもくした煙もあちこちに上がっています。
この東京湾に、袖ケ浦に、さらに石炭火力発電が必要なのでしょうか?
この日は東京から20代―30代のメンバーも多く参加し、「袖ケ浦市民が望む政策研究会」のみなさんほか地元団体のみなさんと活発な意見交換を行いました。

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袖ケ浦の石炭火力発電所計画は、東京ガス、出光興産、九州電力の合弁会社が実施、現在はアセスメントの2段階の「方法書」が2016年7月に終わり、それに基づいて評価手続き中、秋にも「準備書」が出され、住民説明会などが開催される見通しです。
そこに、たくさんの人が集まるように、関心を高めていきたい・・連携して活動しようと、確認しました。(吉田明子)

FoE韓国(KFEM)声明:韓国の脱原発社会への第一歩を歓迎する

韓国環境運動連盟(KFEM、FoE韓国)は、文大統領の脱原発方針をうけ、以下の声明を発表しました。(翻訳 FoE Japan)

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韓国の脱原発社会への第一歩を歓迎する

KFEM(Korea Federation for Environmental Movements)

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写真提供:KFEM

・文大統領の脱原発方針を具体化する迅速な施策実行が伴われることを期待する
・円満な社会的合意形成に向け、コリ原発5号機、6号機の新規建設は直ちに中止すべき
・犠牲を強いられてきた原発周辺地域の住民に配慮する対策づくりを行なうべき

6月19日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、韓国国内初の原発である古里(コリ)原発1号機の永久運転停止の記念式典で演説し、原子力中心の発電政策を廃止し、脱原子力社会への転換を図るとの考え方を示した。それに必要な対策として、
(1)進行中の新規原子力発電所建設計画の全面的な白紙化
(2)原発の稼働年数の延長禁止及び月城(ウォルソン)原発1号機の廃止
(3)古里原発の5号機と6号機新設に関し、安全性・工程率・投入コスト・補償コスト・電力設備の供給予備率などを考慮した社会的合意形成
(4)原子力安全委員会の大統領直属委員会への昇格及び同機関の多様性・代表性・独立性の強化
(5)脱原発ロードマップの迅速な策定
(6)再生可能エネルギー関連税制の整備
(7)エネルギー消費構造の効率化及び産業用電気料金の見直し
などを示した。

本日の文大統領の演説内容は、これまで40年間に渡り進められてきた原子力中心のエネルギー政策からの脱却を示し、脱原発エネルギー社会へ第一歩を踏み出した点で、心を躍らせるようなものである。安全かつ持続可能なエネルギー社会を念願してきた民意を大統領がしっかりと受け止めたことを心から支持し、歓迎の意を表したい。

ただ、文大統領が選挙期間の間公約として掲げていた古里原発5号機と6号機の新規建設の中止に直接触れていない点は残念に思う。しかし、演説全体を通し、脱原発・エネルギーシフトの意志が強く流れていたことははっきりと読み取れた。社会的合意形成に向け、産業通商資源部と韓国水力・原子力発電会社は、古里原発5号機と6号機の新規建設を中止に向かわせるべきである。古里原発5号機・6号機を手始めに原発建設の新規案件も中止手続きを踏むことになれば、新たなエネルギー時代が切り開かれるだろう。

今日は、大韓民国が古里原発1号機の廃炉を機に脱原発社会へ第一歩を踏み出した記念すべき日である。文大統領の音頭取りで提示された脱原発・エネルギーシフト政策について、これから政府が具体的な施策を打ち出すことを期待したい。原発建設や稼働によりこれまで被害を被ってきた原発周辺地域の住民を支援する対策についても丁寧な気配りが必要になる。

KFEMは、これからも韓国が脱原発・エネルギー改革を達成するために、尽力する。

2017年 6月 19日
Korea Federation for Environmental Movements(KFEM/FoE韓国)
共同代表 권태선 박재묵 장재연
事務総長 염형철

参考リンク
http://kfem.or.kr/?p=167530

 

KFEM

写真提供:KFEM

台湾・エネルギーシフトの現場を訪ねて(その3)

台湾報告 その1 その2

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原発・石炭火力に反対する市民の声をお伝えしてきましたが、台湾はどのようにエネルギーシフトをしようとしているのでしょうか。

今回はエネルギーシフトのキーとなる、再生可能エネルギーの拡大とエネルギーシフトへの道筋についてまとめたいと思います。

台湾の再エネ

2016年10月、蔡英文政権は「2025年までに再生可能エネルギー発電量を20%とする目標」を閣議決定しました。

台湾が2025年までに脱原発する根拠となっている改正電業法(2017年)は、再エネ市場の開放(注:発電部門はすでに民間参入可能)と送配電網へのオープンアクセスを促進することが目的の一つに掲げられています。これには将来的には一般の電力自由化、地元レベルやコミュニティベースの発電会社の設立も可能することが含まれています。

現在、台湾で再エネが発電に占める割合は5パーセント(2015年)ですが、注目される太陽光と風力についてそれぞれ見ていきます。

★太陽光
太陽光に関しては2025年までに20GW(うち3GWがルーフトップ)に増やす計画ですが、直近の2カ年計画では、2018年までに1.52GW(プラスして)増やす計画になっています。

しかし、限られた領土と山勝ちな地形、そして台風が多いことなどから地滑りのリスクもあり、太陽光パネルの設置場所の確保が課題となっています。

そのため前政権下ではMillion Solar Rooftop プロジェクト(2012~)を通じ、補助金の導入や技術支援などで、屋根への太陽光パネル設置を促しました。

現政権は新しく10000ヘクタールの農地を太陽光発電用にすると発表しています(6GW分に相当)。

台湾は太陽電池の生産量が世界で2番目に多い国ですが、国内の太陽光設備はこれからで、ソーラーシェアリングの取り組みや、引き続き屋根のポテンシャルマッピングなども行われています。

★風力
実は台湾滞在中、タイミングよくEUと台湾の合同で開催された風力開発のシンポジウムに参加することができました。現在台湾政府は洋上発電開発に積極的に乗り出しています。

シンポジウムでは台湾の風力開発計画の進捗や、ヨーロッパの経験共有、大手グローバル銀行などが台湾で風力開発に投資する際のポイントなどについて解説。多くのグローバル企業が台湾でのビジネスチャンスを狙っていること、そして台湾政府も積極的に投資を呼び込もうとしている姿勢が見て取れました。

現状では、陸上風力は国営が294MW、民営が388MWで、全再エネ発電の14.4%を占めています。
洋上風力のポテンシャルが望まれている台湾海峡では、開発のためのゾーニングが行われ、2025年までに3GWを目標にしています。しかし様々な課題もあります。

そのうちの一つは、漁業者に対する補償です。洋上風力を建設することにより、操業に影響を受ける漁業者やコミュニティに対しての補償金については今も一部で話し合いが続いているそうです。

他にも台湾海峡には白イルカの生息地があり保護団体が風力開発に反対していることです。シンポジウムの最中にも、反対派の団体がイルカ保護を呼びかけ風力に反対するリーフレットを会場内で配布していました。

課題を乗り越え、エネルギーシフトの達成を

持続可能でないエネルギーに頼らない世界に向かっていくために、どのような変革をえがくのか?台湾で様々な方とお話をしましたが、その中の多くの方が言っていたのは「原発・石炭に頼らないという共通認識(consensus)があり、台湾はそれに向かう途中(in transition)だ」という言葉です。

国立台湾大学の林子倫教授は、政治学の教授ですが、温暖化対策の専門家として委員会にも参加されています。

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中央が林教授。台湾国立大学にて

台湾は国連に正式に加盟しておらず、日本とも国交はありません。そのため、国際的な気候変動の会議においてはオブザーバーとしての参加しか認められていませんが、政府は温室効果ガスの削減目標も定めており(数値目標は、2050年に2005年比50パーセント削減)、台湾でもすでに11の都市が、気候変動に対してコミットすることを宣言し、グローバルなネットワークに参加しています。

林教授は、現状の台湾のシナリオだと2020年までは排出量が増え続け、2025年には減少に転じるだろうと話します。またエネルギーシフトを達成するためには、まだまだ議論や技術が必要で、今後、台湾政府は市民も巻き込んで「エネルギー変革白書」を作成する予定とのことです。これは、新しい民主的で政治的な取り組みでもあり、林教授が中心となって進めています。2017年7月から議論が始められるとのことです。

また、脱原発に関しても2025年というゴールが定められましたが、詳細なプランができているわけではないので、政府の高いレベルで脱原発特別タスクフォースが立ち上げられるとのことでした。

林教授は政治や公共政策の専門家で、エネルギーの問題を市民の政治参加の問題としても捉え、いかに市民がエネルギー政策への意思決定に参加できるか研究と実践を行っているそうです。(上記の委員会や市民を巻き込んでの白書作りも林教授が大きな役割を果たしています)

林教授はエネルギーシフトの一つの課題として「public acceptance(市民による同意、理解)」の問題を挙げます。

林教授曰く、過去4050年、台湾の人々はほとんど政府を信用していませんでした。その国民感情は今も根強く残っていて、政策決定プロセスへの参加を促すためにも丁寧な信頼回復が必要で、そのためにどう対話の場をデザインしていくか、政府と共に取り組んでいるとのことでした。

前回のブログで登場した、リャオさんは、政府の政策が本当に市民の利益になっているのか、そして本当に必要な電力量がどれくらいなのか、その議論が必要だといいます。「政府の風力開発計画は、海外企業や大手企業しか参入できず、コミュニティに資するものになっていない。電力開発の補助金は企業には資するかもしれないが、もっと包括的で透明性の高い再エネのポテンシャルのマッピングが必要。」

また、Air Clean Taiwanのリーダーの楊さんは「(風力開発の影響を受ける)漁業者が補助金をもらっても持続可能でなく、もし風力発電をそこでやるなら、その地域の人がシェアホルダー(本来は株主という意味ですが、ここでは利益を共有する人々)になるような仕組みにするべきだ。今後はコミュニティ発電にも取り組みたい。」と話していました。

もちろん、エネルギーシフトを達成する道のりは短くはなく、課題も山積しています。しかし、脱原発を達成するという政治的な意思と、市民による継続した取り組み、若者もたくさん巻き込んでの活動、草の根の活動から政策決定プロセスに積極的に参加していく市民の存在、「どうやって脱原発・脱石炭への道筋をデザインしていくか」という問いに課題を理解しつつも前向きに取り組む台湾の市民社会の一面が見られた気がします。

他にもお話を伺った方や団体がたくさんありますが、詳しくはセミナーで報告したいと思います。→報告会:台湾エネルギー革命~脱原発方針をかちとった人々の力(7/6)