【COP26 vol.6】炭素市場にノー!- 排出増加につながりかねない「誤った」解決策

気候変動に対する取り組みが議論される中、炭素市場に反対する声が再び会場で響きました。炭素市場については、これまでも先住民族グループや気候正義グループを中心に、これまでのCOPや今回のCOP26の第一週目でも批判されてきました。

炭素市場は、植林、炭素クレジットの購入、またはまだ実証されていない炭素を空気から取り出す技術への依存を通じ、他の場所での排出量を削減することを前提に、継続的な温室効果ガスの排出を許容しています。 これらは、化石燃料の排出を削減するものではなく、グローバルサウスのコミュニティにより多くの土地取得と人権侵害を引き起こします。 さらに、現在の議論の流れでは、炭素市場協定は排出量の増加を引き起こすリスクがあります。また、炭素市場を支持するのは多くが化石燃料企業です。彼らの化石燃料事業の継続を許す上に、化石燃料に依存する国にとっても、化石燃料に依存した経済を引き伸ばすことに繋がります。このような理由から、FoE グループは、炭素市場に頼ることに反対しています。

炭素市場や、聞こえのいいネットゼロ宣言、誤った気候変動対策には今すぐ反対の意思を示す必要があります。炭素市場や「ネットゼロ」という言葉に隠された、オフセットや大規模植林などの誤った解決策は、気候変動への真の解決策を遅らせるだけで、グリーンウォッシュそのものです。気候変動による損失や被害が顕在化する現在、気候変動対策は迅速かつ確実なものであるべきであり、炭素市場への依存は取り返しのつかない事態をもたらしかねません。

私たちは利益ばかり追い求める「解決策」ではなく地球と人権を尊重した気候変動対策を求めます。そして、気候変動への歴史的責任の観点から、先進国は市場メカニズムに頼るのではなく、国内の化石燃料の使用依存から脱却すること、そして、公正な分担と行動能力に沿って、気候資金の提供することが求められています。

FoE Japanでは、2021年2月にFoE Internationalが公表した、炭素市場に関する問題点をまとめたレポート”Chasing Carbon Unicorn”を翻訳しました。

炭素市場に関する問題点についての詳細は、ぜひこちらをご覧ください。https://www.foejapan.org/climate/about/report_carbonunicorns.html

(高橋英恵)