FoE APAC声明:国際社会はイスラエルによるパレスチナ人への弾圧に沈黙するな

FoEインターナショナルおよびFoE アジア太平洋(FoE APAC)は、エルサレムへの米国大使館移転式典の最中に、ガザで数十人ものパレスチナ人が不当に武力攻撃を受けている現状を受け、緊急声明を発出しました。

原文(英語)はこちら

FoE インターナショナルおよびFoE アジア太平洋(FoE APAC)は、エルサレムへの米国大使館移転式典の最中に、ガザで数十人ものパレスチナ人が殺害されたことに、深い悲嘆を感じている。

5月14日月曜日、イスラエルは非武装で平和的に抗議活動を行っていたパレスチナ人に対し、武力を行使し、1日あたりの犠牲者が2014年のガザ侵攻以降、最大となった。ガザの国境フェンス沿いで60人以上が殺害され、2800人以上の抗議者が負傷した(少なくとも1350人は銃による負傷)。イスラエル軍による発砲は、イスラエル政府および軍部が、人命に対していかに無関心であるかはっきりと示している。

月曜日は、7週間前から行われていたパレスチナ人難民の返還を求めるデモ(帰還のための大行進)以降、もっとも残酷な日になった。最近の抗議は、イスラエル建国70周年、及び「ナクバの日(大惨事の日)」、1948年のパレスチナ戦争の間に、70万人以上のパレスチナ人がイスラエルにより故郷を追われ、強制移住が始まった日に、米国が、米国大使館をテルアビブからエルサレムに公式に移転することに端を発した。

200万人のガザの人口のうち、男性、女性、子ども、家族総出で、数万人が3月30日から、国境に隣接した農地を行進した。彼らは故郷に帰る権利を平和的な行動で望んでいた。にもかかわらず、イスラエルは行進するすべての人、女性も、子どもも、車椅子に乗った障がい者にすら攻撃を行った。

ガザに住む人々は2006年にイスラエルがガザ侵攻を開始して以降、悲惨な状況に置かれている。基本的人権すら否定された状況にあるパレスチナ人は非常に困難な生活状況に耐えている。97パーセントの水は飲み水に適さず、医療サービスも限られている。この状況はアメリカによる国連へのパレスチナ難民のための援助が打ち切られて以降、さらに悪化している。

FoE International およびFoE APACは、国際社会がこの状況に沈黙している状況、っしてガザの人々の悲惨な状況を打開することができず、イスラエルによるガザ包囲を解除できていないことを強く非難する。
世界各国の指導者に対し、日々国際法に違反し、説明責任を果たさないイスラエルによる悲惨な不正義を終わらせ、パレスチナ占領を永久的に終わらせるように呼びかける。
最後に、FoE APACは、国際社会に対し、パレスチナ人がパレスチナの首都はエルサレムであるとする声を受け止め、耳を傾けるべきであると呼びかける。

Listen to a statement from Friends of the Earth Palestine’s Abeer Al Butmeh on Real World Radio

“Environmental Nabka: Environmental injustice and violations of the Israeli occupation of Palestine”: A report of the Friends of the Earth International observer mission to the West Bank

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BUND/FoEドイツ エネルギーシフト・気候変動対策の現状と市民(報告その2)

323日から27日まで、BUND(ドイツ環境自然保護連盟:FoEドイツ)から代表のフーベルト・ヴァイガー氏ら3名が来日しました。

327日(火)に開催したセミナーの報告(その2)です。
BUNDFoEドイツ)来日セミナー:脱原発・脱石炭・エネルギーシフトと市民参加」
▼詳細・資料はこちら http://foejapan.org/energy/evt/180327.html

報告その1はこちら「BUND/FoEドイツ 脱原発の歴史と最終処分場問題」
https://foejapan.wordpress.com/2018/04/16/bund_energy_01/

●ドイツの気候変動政策・エネルギーシフトについて(リヒャルト・メルクナー氏より)

IMG_1039メルクナー氏も30年以上BUNDの活動に関わり、ヴァイガー氏とともに何度も東京や福島も訪問しています。

ドイツで脱原発と表裏一体続くのがエネルギーシフト・気候変動政策です。グローバル企業のシーメンスは2011年、原子力事業からの撤退を表明し、現在は省エネと再エネに取り組んでいます。省エネ、エネルギー効率化を進めたうえでの再エネ促進、これがエネルギーシフトの鍵なのです。

例えば、バイエルンの中心都市ミュンヘン(人口146万人)では2025年までに100%自然エネルギーでの電力供給を目指しています。100万人規模の大都市ではこれは世界初の試みです。2018年にはすでに一般家庭や地下鉄の電力使用分など約50%となる見込みだそうです。プロジェクトは、市のエネルギー公社(シュタットヴェルケ・ミュンヘン)が実施しています。大きなポテンシャルを持つのが風力発電で、市内での発電のほか、ドイツや欧州各地での風力発電プロジェクトに、シュタットヴェルケが出資するという方法も取られています。

またミュンヘンでは地域熱供給網が発達していて、現在も効率のよいコジェネレーションが用いられていますが、2040年までには地下20003000メートルの80100℃の地熱を利用して熱供給も「自然エネルギー100%」に、さらに地下水を利用した地域冷房システムも計画されています。

こうした取り組みが、農村部だけではなくミュンヘンのような大都市で実現されるということは、大きな意味があるでしょう。

さらに近年、ドイツの福音主義教会(EKD: Evangelische Kirche in Deutschland)も気候変動問題に取り組み・発信をしていることは大きなことだと、メルクナーさんは言います。20175月にベルリンで開かれた「信徒集会(2年に1度の大会)」では、会場までの自転車ツアーが企画され、その際にベッドフォード=シュトローム常議員会議長も「我々自身が行動によって示さなければならない」と、化石燃料の自動車利用から自転車や公共交通機関へのシフトを例に挙げてコメントしたそうです。

201711月には、2020年までに温室効果ガスを40%削減するというドイツの目標を達成すべきとして、連邦政府に働きかけるとともに、教会での省エネなどの取り組みも掲げました。https://www.ekd.de/evangelische-kirche-fordert-sofortprogramm-zum-klimaschutz-30804.htm

これまで保守的とされてきて1015年前までは原発も否定していなかったキリスト教会の、近年のこのような動きは注目に値する、今後も様々なセクターとの連携が欠かせないとのこと。

さらに、重要なことは、ドイツで2016年までに導入された再生可能エネルギーのうち「個人」と「農業者」が合わせて4割以上を所有し、4大電力会社が所有する割合は5.4%に過ぎません。(2016年までの再生可能エネルギー発電への主体別投資)

元ベルリン自由大学准教授の福澤啓臣さんからは、日本でよく誤って伝えられるドイツのエネルギー事情について補足がいただきました。
・ドイツの市場電力価格は、欧州各国と比べてむしろ安い。
・再エネ賦課金が高いとよく言われるが、2023年頃をピークにその後は下がっていく見通し。
・ドイツはフランスから原子力の電気を輸入していると言われるが、対フランスでは輸出のほうが多い。対外取引全体でも、輸出量が輸入量を大きく上回っている。
(詳細は資料参照)http://foejapan.org/energy/evt/180327.html

こうした事実が誤って伝えられて「ドイツのエネルギーシフトは失敗、うまくいっていない」と日本で言われることもあります。しかし、いくつかの「もっと改善すべき」政策はあるとしても、大きな方向性として脱原発・脱気候変動にドイツのエネルギー政策が向かっていることは間違いない、とヴァイガーさんも明確に否定しました。

●ドイツでのエネルギーシフトの受容と若者(マルティン・ガイルフーフェ氏より)

IMG_1057最後に、マルティン・ガイルフーフェさんより、気候変動と脱原発、若者の関わりについて話していただきました。ガイルフーフェさんは、大学在学中からBUND青年部の活動に参加し、現在はBUNDバイエルン州支部で政策提言や国際問題を担当しています。

ガイルフーフェさんはまず、「再生可能エネルギーの大幅拡大を支持するか」という2017年のアンケート結果を紹介します。結果、回答者の65%が「非常に重要」、30%が「重要」と答えていると言います。つまりドイツ人の9割以上が再生可能エネルギーの拡大を支持しているとのこと。長年の脱原発の世論と、気候変動に対する危機の共有が背景にあると言えるでしょう。

ドイツでは、2002年に脱原発が決められたあと、BUNDも含む環境団体は、石炭火力発電所の新増設に対する大きな反対運動がおこりました。その成果として2007年から2008年には41基(現在の日本の計画と同じくらい!)あった建設計画のうち、約半分の22基の計画が中止となりました。現在は11基の石炭・褐炭発電所が実際に建設中もしくは稼働しているとのこと。ただ、既設を含めると60基以上の石炭・褐炭発電所が稼働し、電源構成に占める割合は約40%あります。今後これをどのように減らしていくかは、ドイツの気候変動政策の課題でもあります。

現在、石炭火力発電反対運動には、若者グループも積極的に関わっています。2017年ボンでのCOP23(議長国フィジー)の際には、ボン近郊の石炭の採掘地でアクションが行われました。

また若者世代の間では、肉食を減らすことや飛行機の利用をなるべくしないこと、プラスチック利用を減らすことなど、ライフスタイルの根本的な変革も大きなテーマです。

実際に、ヴィーガンやベジタリアンは若者に多く、またヨーロッパ内の移動は飛行機を使わずにバスや鉄道を利用することが環境活動をする若者の間では広く実践されています。ガイルフーフェさんも、例えばペットボトルはほとんど買わない、肉は少なめになどできるだけ心掛けているそうです。

このように、幅広い世代、様々なセクターによる脱原発やエネルギーシフトを求める動きが、ドイツの環境・エネルギー政策を形作ってきたということができます

それは、BUNDFoEドイツ)をささえる50万人の会員・支持者の圧倒的な広がりにも見ることができます。日本では、これほどの会員を抱える環境団体はまだありません。(FoE Japanへのご参加は大歓迎です!)

ただ、日本で脱原発・エネルギーシフトを求める市民運動が小さいかといえば、決してそうではありません。日本には各地にたくさんの草の根グループがあり、地域から地道に活動しています。脱原発、エネルギーシフト、子どもたちの保養、避難者支援、放射性廃棄物問題など、様々なテーマに取り組む団体がたくさんあり、連携の輪もあります。

「福島第一原発事故は非常に悲しいことだったが、そこから生まれたつながりもある。日本にもドイツにも、世界中で原発はなくせる。そこに向けて連帯していこう」ヴァイガーさんの力強い言葉で締めくくられました。

(吉田 明子)

BUNDFoEドイツ)来日セミナー:脱原発・脱石炭・エネルギーシフトと市民参加」
▼詳細・資料はこちら http://foejapan.org/energy/evt/180327.html

報告その1はこちら「BUND/FoEドイツ 脱原発の歴史と最終処分場問題」
https://foejapan.wordpress.com/2018/04/16/bund_energy_01/

メイ首相に、メッセージを送ろう!~日立の原発を受け入れないで!

日立製作所が進めようとしているイギリス・ウェールズへの原発輸出に関し、本日(5月3日)にも日立の中西会長がテリーザ・メイ英国首相と会談して、イギリス政府からの投融資や原発の買取価格の保証などを文書で求める予定と報道されています。(会談の時間はわかりませんが、イギリスの時間は、8時間遅れです。)

日立製作所が、このように必死になっていることは、原発ビジネスのリスクの大きさを示すものにほかなりません。イギリスでは電力需要が激減し、風力の価格は原発よりもずっと安く、原発建設の必要性はまったくというほどありません。

立地地元ウェールズのアングルシーの人たちも反対しています。福島原発事故を経験した日本の私たちから、ツイッターやメールで、ぜひ、メイ首相にメッセージを送りましょう! 以下、サンプルですが、英語が得意な人も、得意でない人も、ぜひ自分なりのメッセージを考えてみましょう。

参考>

【ツイッターでメッセージを送る】
→ @Theresa_May   ハッシュタグ#Wylfa #Stop_Hitachiを入れてください。
ツイッター文案
. @Theresa_May  Unacceptable: @HitachiGlobal ‘s #nuclear export means huge risks and costs for Japanese and British people while companies and banks make profit. #Wylfa #Stop_Hitachi
(メイ首相、日立の原発輸出は、巨大なリスクと費用を、日英両国の国民に押し付け、そのかたわら、企業や銀行が利益を得ることになり、受け入れがたいものです)
. @Theresa_May You already have alternatives! Renewable  much cheaper than nuclear in U.K. Don’t agree the deal with Hitachi. #Wylfa #Stop_Hitachi
(メイ首相、イギリスは代替案を持っています。再生可能エネルギーは、原子力よりずっとやすい。日立の売り込みに賛成しないでください)
 
. @Theresa_May Fukushima nuclear crisis is not over. The risks of nuclear power is simply too huge. Please do not invest #Wylfa #Stop_Hitachi
(メイ首相、福島原発事故は終わっていません。原子力のリスクは、巨大です。ウィルファに投資しないでください)
. @Theresa_May Due to Fukushima nuclear disaster, many people have lost their livelihoods, families and communities have been separated. Please remember Fukushima. #Wylfa #Stop_Hitachi
(メイ首相、福島原発事故により多くの人たちが生業を失い、家族やコミュニティが分断されました。福島を忘れないでください)
.@Theresa_May Cost of the Fukushima Nuclear accident adds up to 21.5 trillion yen.  Don’t agree the deal with Hitachi. #Wylfa #Stop_Hitachi
(メイ首相、福島第一原発事故の費用は21.5兆円にまでなりました。日立の原発輸出に賛成しないでください。)
【メイ首相にメールする】
 
サンプルレター
 Dear Prime Minister Teresa May
We’ve leant that Hitachi’s Chairman is to visit you to ask for a direct investment in Wylfa Newydd project.
Since nuclear power is expensive, dirty and unsustainable energy, it is not a good idea to pour public money into the project. 
There are already alternatives. The price for wind power gets much cheaper in U.K.  
Moreover, once nuclear accidents happen, the cost of it is tremendous. We’ve learnt that from Fukushima Nuclear Crisis.
Still many people are suffering from Fukushima nuclear crisis. 
Hitachi should learn the same and they should rather export renewable and sustainable energies to U.K.
We also learnet that local groups oppose to the project.
The site is surrounded by pristine nature, including the colonies of protected bird species. 
I strongly suggest you not to invest the project. 
Best wishes,
—————————–
以下、FoE Japanと現地の市民団体のPAWBが昨日出した共同声明です。ご参考までに!

Friends of the Earth Japan
People Against Wylfa B

Urgent Joint Statement
Hitachi’s nuclear export transfers risks to both Japanese and British people while companies get profits
Responding to the upcoming meeting between Hitachi Chairman Nakanishi and Prime Minister May

Hitachi’s Chairman Nakanishi is reportedly going to visit British Prime Minister Teresa May on 3rd May to ask the U.K. government to take a direct stake in Wylfa Newydd nuclear power project in Anglesey, Wales. The report says Hitachi is going to ask not only for direct investment but also an assurance for a power purchase agreement(1). Hitachi’s struggle just shows the risks of the nuclear power project is simply huge.

In February, Mr. Nakanishi already expressed the view that the project would not happen without government commitment and stated “Both UK and Japanese governments understand that the project would not go on without the commitment by the governments”(2). To reduce the risk of the project, the project is said to be insured by Nippon Export and Investment Insurance(NEXI), 100 percent Japanese government owned export credit agency(3).

In addition to huge construction cost, nuclear projects are associated with various risks such as accidents, increased cost for tougher regulations, opposition from local people, radioactive waste management and so on. Risks are too huge to manage. Thus, it is clear that companies should decide to retreat from the project. While transferring risks of the project to people, it is unacceptable that the companies and banks take profits.

Electricity generated from Hinkley Point C nuclear power, which is currently under construction in UK will be purchased at £92.5/MWh, which is approximately twice as expensive as the average market price. National Audit Office of UK warned that this would increase ratepayers burden (4). If UK government gives an assurance for expensive price of electricity to Hitachi, the project will put more burden not only Japanese taxpayers with huge risks, but also British ratepayers with huge costs. For whose sake is this project?

The project site for Wylfa Newydd is surrounded by pristine nature. Colonies of protected bird such as Arctic terns was discovered near the site(5). The National Welsh Coastal Path borders the land bought by Hitachi which is in an area of Otstanding Natural Beauty. The project would put a heavy burden on the social and economic infrastructure on the island rather than benefitting the local economy(6) .

The Spokesperson from People Against Wylfa B, Dylan Morgan says;
“Don’t pour good money in to the bottomless black hole of nuclear power. This is an old fashioned, dirty, dangerous and extortionately expensive technology. The Fukushima triple explosions and meltdowns has and will continue to cost the people of Japan greatly. There is no end in sight for this continuing tragedy, which means that no new nuclear reactors are going to be built in Japan. It is unacceptable that Japan wish to export this deadly technology to another state in order to keep Japan in the nuclear club.”

TEPCO’s Fukushima Daiichi nuclear accident is not over. Globally the cost of renewable energy decreases dramatically and energy efficiency is also improved. Exporting nuclear power is against that trend. This is morally and economically the wrong direction. Moreover, pouring public money to a handful of private companies without consulting the public or having discussion at a parliament is unacceptable.

Japanese government and companies should seek and promote nuclear phase out and sustainable and democratic energy systems based on thorough reflection on the lessons learned from the nuclear accident. We strongly oppose Hitachi’s Wylfa Newydd project. No money from Japanese and British taxpayers should be used to save this totally outdated and dangerously wasteful project.

1. “Hitachi seeks assurance from UK’s May on shared stake in nuclear project” Nikkei Asia Review, 29th April 2018.
2. ”Committements by both UK and Japanese government necessary fro Hitachi’s nuclear project, says next chair of Keidanren” (In Japanese) Reuters, 13th Feb 2018.
3.“Japanese and UK government to support Hitachi’s nuclear project, loss may result in public financial burden (in Japanese)” Asahi Shimbun, 11th Jan 2018.
4. “Hinkley Point C” National Audit Office, 23th June 2017
5.“Plans for Welsh nuclear power plant delayed by concerns over seabirds” Guardian, 9th Apr 2018.
6.“Wylfa Newydd: Nuclear plant ‘increases homelessness risk’” BBC, 27th Mar 2018.