人々に権利を、ビジネスにルールを!

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大企業や国際的な金融機関が、大規模開発の推進により、土地収奪や人権侵害を起こしています。
ときに企業は規制の少ない国で法の抜け穴を利用したり、複数の国にまたがる関連企業やサプライチェーンのかげにかくれて、法的な責任から逃れています。

住民の声を無視した巨大ダム開発や発電所建設、プランテーションのための土地収奪などが各地で問題になっています。市民の主権を無視し、利益追求のために環境や民主主義を顧みない企業や銀行、権力者に対し、FoEメンバーグループはつねに働きかけてきました。
FoEグループはこれまで多国籍企業に対する法的拘束力ある条約づくりに積極的に取り組んできましたが、2014年、国連レベルでのビジネスに対するルールづくりの新しい政府間ワーキンググループが立ち上がりました。

10月23日から第三回目の議論が始まるのを前に、FoEインターナショナルが声明を発出しました。

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プレスリリース:
多国籍企業の人権侵害を抑制する法的拘束力ある条約の制定を!—Friends of the Earthインターナショナル(原文はこちら

2017年10月19日

アムステルダム:
2017年10月23日から27日までジュネーブで開催される「多国籍企業と人権に関する国連条約」に関する協議を前に、Friends of the Earthインターナショナルは、多国籍企業による人権侵害や環境破壊に対して責任を問う法的拘束力ある国連レベルの条約制定のために建設的な議論を始めるよう、各国に対し強く求めています。

FoEインターナショナルのルシア・オーティスは
「多国籍企業の利益を守るための法的拘束力ある条約はすでにいくつも存在する一方、企業による人権侵害の責任を問う条約はありません。企業による人権侵害や環境破壊を抑制する法的拘束力ある条約が必要です。議論を始めるための最低限の交渉の材料はすでに出揃っています。しかし、国連での交渉プロセスに巨大企業から過度な影響が及ばないよう、企業の参加による利益相反を防がなくてはいけません。」

FoEインターナショナルや世界中のFoEのメンバー団体は、多国籍企業が気候変動や食糧危機、金融危機、そして人道危機に加担しており、企業による環境軽視、そして、地域の環境保護活動家に対する強迫行為を阻止する必要があると指摘しています。

FoEアフリカのアポリン・コアニ・ズアペットは、「この条約ができれば、アフリカや様々なところで、企業により影響を受けている数千のコミュニティーや市民はは、国際法廷を通じ、司法へのアクセスが可能になるでしょう。そうした司法アクセスに、先住民族の“生存”がかかっている事例もあります。。」

FoEラテンアメリカ・カリブ(ATALC)のアルベルト・ヴィラリアルは、「多国籍企業は利益を拡大させるために私たちの土地を破壊しています。しかし、複数の国にまたがる関連企業やサプライチェーンのかげにかくれて、破壊行為による責任から逃れています。企業が被っているベールを取り払い、企業の意思決定者に説明責任を果たさせる必要があります。」

FoE アジア太平洋のカリサ・ハリッドは、「国際的な金融機関や多国籍企業は、法的責任の免責により守られている状態です。条約は、(企業による人権侵害や環境破壊の)影響を受ける人々が、国レベルおよび国際レベルの法廷の場で、企業に対し説明責任を求めることを可能にします。条約は、環境保護活動や、とくに企業の利益追求から土地を守る際に影響を受けやすい女性を守るものになるべきです。」

FoEヨーロッパのアン・ヴァン・シャイクは、
「欧州委員会(EC)は、この(条約制定)プロセスに参加することを躊躇しています。しかし、ヨーロッパの市民や欧州議会は条約を支持すると何度も表明しています。フランスはすでに2017年に多国籍企業の「ケアする義務(duty of care)」に関する法律を制定しました。欧州委員会は、この機会を生かし、市民に対して人権に配慮しているということを見せるべきです。」

今回の議論は、多国籍企業およびその他のビジネスと人権に関する第3回目の政府間ワーキンググループになる。条約のエレメント(要素)に関するドラフト文書に関する交渉が期待され、環境団体や影響を受けるコミュニティー、世界中の社会運動体が国連プロセスとその成果を見守っている。

FoEインターナショナルの代表団は、国連人権委員会における交渉セッションに参加する。代表団は、ブラジル、カメルーン、カナダ、コロンビア、エルサルバドル、フィンランド、フランス、ホンジュラス、ハンガリー、インドネシア、モザンビーク、オランダ、ナイジェリア、ロシア、スペイン、ロシア、スリランカ、スウェーデン、ウルグアイからの環境保護活動家、人権擁護、影響をうけているコミュニティの代表らから構成される。

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