環境問題と社会正義を考えるユースキャンプ

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7月にYonug Friends of the Eearth Europe(FoEヨーロッパのユース。FoEヨーロッパから独立して活動しているユース団体)のサマーキャンプがあり、FoEJapanから深草が参加しました。

YFoEEは、イギリス、ノルウェー、キプロス、ドイツ、スイスなど様々な国から参加者が集う若者ネットワーク団体です。参加者は10代後半から20代後半にかけての若者で、目安としては27歳頃までがユースと呼ばれるようです。学生はすべてボランティアで参加しています。

基本的な活動として、決まったテーマ(食料問題、気候の公平性、生物多様性)でワーキンググループを作り、キャンペーンやイベントなどを行なっています。普段の会議は基本的にスカイプ(ネットを使った通話サービス)で行なっていますが、今回の夏のキャンプなど、年に2・3回はヨーロッパのどこかに集まり、対面の会議、アクション、イベント等を行っています。

余談ですが、EUの組織やヨーロッパの国の多くは若者の総合的な支援を担う省庁があり、中でもドイツの省庁は、インターンやボランティアをする学生にお金が入る仕組みを設けています。今回のキャンプもEUなどの資金援助を受けて開催されており、学生個人の金銭的負担はとても小さくなっていました。

私が参加したのは、近年毎年行われている、若者向けのスキルアップのためのキャンプです。今年はスコットランドで行われました。
私は、ひとりのユースとしてスキルアップを図ること、そしてFoE JAPANの一員として日本でもFoEの活動に若者をもっと巻き込むためにどうしたらいいのか学ぶことを目的に1週間のキャンプに臨みました。

ワークショップの始まりはジェンダーやレイシズムを学ぶこと
最初のセッションのテーマはDiversityとEquity(多様性と公平性)でした。
このワークショップには2つの側面があると感じました。

①環境問題への取組は一部のエリートが行なっている社会運動にすぎないという批判や、生活に余裕がある人がボランティアや社会活動を行なっているのではないかという意見が聞かれます。これらはほぼ誤解だと思いますが、一方で、今回のようなワークショップへの参加を検討する際に、ある程度の英語能力や経済的基盤がないことを理由に参加を見送る若者が多いことも事実だと思います。
このことを踏まえ、1つ目の側面として挙げられるのは、既に存在する社会構造のなかで、自覚の有無に関わらず自分がどれだけの特権を待っているのか、自分やその仲間が起こそうとしている環境のムーブメントを「自分たち」だけのものにしないためにはどうしたらいいのかを常に考えることが重要であるということです。これらを考えるためには、社会的構造の中から生まれてくる差別の問題、ジェンダー、レイシズムの問題に目を向けなければならないという意識から、多様性と公平性のワークショップが行われていました。

②2つ目の側面は、環境問題が単なる自然環境上の問題のみに留まらなくなっており、社会が抱える様々な問題と作用し合い、負の効果を増幅させ合っていることです。
気候変動が難民を生んだり、経済的・社会的基盤が弱い地域に廃棄物集積所建設や放射性廃棄物投棄が行われたり、貧困層が十分な食料や農地を確保できなかったりすることは、差別構造や貧富の格差がより一層拡大することにつながります。

少ない資源を巡って部族同士の争いがおきたり、本来は異なった責任を持つはずの先進国と途上国の両方に同じ価値を押し付けたりすることも、時に乱暴で正義に反します。
どのような気候変動や環境問題のムーブメントを作り上げていくかを考えるためには、この2つの側面を踏まえ、公平性や正義、ジェンダーなどの視点を取り入れ、学び、活動することが大切だというのが最初のセッションのメッセージだったように思います。

特権と責任
前述の①のトピックに重なりますが、特権(恵まれた立場)についての意識も重要です。
privilage(特権)のアクティビティでは、様々なバックグラウンドを持つ参加者が、ある部分では特権を持ち、ある部分では持たないという事を可視化していきました。

例のひとつに、ムスリムの人の食事が挙げられました。ムスリムの参加者は、自分の国では特権を持っているといえます。自分の国ではムスリムは多数派で、それゆえ社会の様々なデザインがムスリムの教えや生活に合わせてできているからです。食事に関しても不自由なくハラールの食事を選ぶことができます。一方で、スコットランドのようなムスリムが主流派でない国では、ハラールの食事を入手しにくいのが実情です。これは、ムスリムでない人が自分の心情や好みに合った食事を手に入れる事が容易であることとは対照的です。このことから、スコットランドではイスラム教徒は特権を持っていないと言えます。
また、ジェンダーに関しての例も挙げられました。ほとんどの場合、トランスジェンダーの参加者は、自認するジェンダーに合致した公衆トイレが見つかりません。私の場合は、自分を女性であると感じ、生物学的にも女性であるので、安心して使えるトイレがたくさんありますが、そうではない人は不自由を感じているということを考えさせられました。

参加者は、アクティビティの中で沢山の質問と向き合うことで、自分が持つ特権がなにかに気付いていきました。今まで目に見えていなかったけれど、自分が自然と享受していた特権を意識するようになったのです。
こうした意識は自然と、自分に課せられた責任を考えることへとつながっていきました。それは、自分たちが活動するときに使う「私たち」と言う言葉に、一体誰が含まれているのだろうか、と言う問題意識にも発展していきました。

学びを実践に活かす

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スコットランドの脱化石燃料キャンペーンについて話すリチャードさん

これまでのアクティビティでは、社会構造や目に見えない差別などに目を向けてきました。こうしたことを意識しながら、いよいよ、気候変動問題にどう取り組んでいくべきか、気候変動や環境破壊がどのような社会問題を引き起こしているのかを考えていきました。
今回のワークショップでは、実際に地元の問題について学び、アクションを起こすところまで行いました。取り上げられたのは石油産業を中心として発展してきた、エディンバラ、グラスゴーに次ぐスコットランド第三の都市・アバディーンです。まずは、FoEスコットランドから地元の状況についてレクチャーを受けました。

アバディーンは私たちがキャンプを行った場所から車で1時間程度のところにあります。アバディーンは北海油田に由来する石油産業が盛んで、過去40年間、街の経済や生活のすべてが石油で回ってきたと言っても過言ではありませんでした。
しかし、この状況は近年になり一変しました。石油価格の下落などにより、2014年以降に6万5千人の雇用がイギリスの石油・ガス業界から失われたのです(https://www.theguardian.com/uk-news/2016/jan/23/aberdeen-once-rich-oil-city-now-relying-on-food-banks)。当然、石油産業に依存するアバディーンの人々も無関係ではありませんでした。街の基幹産業が弱体化しても、生活コストは減少するわけではありません。従前と変わらない生活コストを強いられた結果、今まで石油産業で生計を立ててきた労働者が貧困に陥っているケースもあります。

キャンプに参加しているメンバーの立場では、気候変動の観点を踏まえ、石油燃料からの脱却が必要であると言う見方は変わりません。ですが、アバディーンの実情と未来の方向性を捉えるとき、アクティビティで身につけた視点は今までの自分たちにはなかった新しい着想をもたらしました。その上で、コミュニティと環境にとってどのような変革が必要なのか、どのようなメッセージを伝えていけばアバディーンの人々とともに社会を変えていくことができるのかをディスカッションを通して考えました。そして実際に、「(コミュニティための)持続可能な雇用と(環境のための)持続可能なエネルギー」を達成するため、「JustTransition(公平な変革)」を求めて、アバディーンの石油ロビー会社の目の前でデモも行いました。

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警察の人もなんだか楽しんでいる@デモ

★まとめ:多様性と正義 〜「何を」ではなく「どうやって」〜
世の中には様々な問題がありますが、すべてを同時に取り組むことはできません。何か1つの問題に取り組むときに、その背景にある様々な力の問題、特権の問題、歴史、格差や貧困などを理解せずしては問題の本質を見失うのではないかと感じることがあります。原発の問題や、気候変動の問題、辺野古の問題もそうではないでしょうか。
問題を問題として取り扱うとき、「何を」という視点にばかり気を取られがちですが、「どうやって」その問題を取り上げるか、ということが重要です。それが「どうやって」その問題を解決に導くかの重要な糸口となります。
社会問題への取り組み方も、さまざまに変わりつつあります。差別やジェンダー、格差の問題に取り組むことが、環境問題への取り組みの成果となっているかどうか、定量的に判断する事は難しいかもしれません。しかし、問題の背景を的確に掴み、解決を図るには、異なる背景を持つ様々な人々が手を携えることが不可欠です。
社会運動が社会の様々な人々すべてを内包するものにしていくためには、苦しんでいる人や立ち上がろうとしている人々、セーフティネットからこぼれ落ちたり、人権侵害に苦しむ人々と共に活動していくことが重要だと思います。そして、社会全体が多様性と正義、何より民主主義に対してより繊細になっていくことがいつでも大切ではないかなと思います。

こうした気づきと学びを得られたこと、
そして何より、少しでも自分の責任を果たし、目の前の問題に対して取り込んでいこうという若者たちと1週間過ごし、刺激を得られたことは貴重な体験でした。

スタッフ・ふかくさ

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Sayonara- Genpatsu! rally on 22 September 2016

On the 22 of September 2016 a rally ‘Sayounara Genpatsu’(Bye nuclear power) was held in Tokyo, Yoyogi Park.

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Many different organizations presented their concern for several topics linked to nuclear power next to the Yoyogi Park, for example contaminated soil testing results in Japan, the stop of the governmental financial support for the Fukushima refugees, the protest against the restart of the existing nuclear power plants as well as the plans for new nuclear power plants.

Friends of the Earth Japan was present with their campaign ’Power Shift’. This campaign is about the switch from nuclear and coal energy providing companies to renewable energy companies to support the development and the use of renewable energies throughout Japan.

Even though it rained heavily, 9500 people joined the protest to share their opinion regarding actions of the government concerning Fukushima and the plans for nuclear power plants.

From 12pm to 2pm speeches were held. Unfortunately the last action ‘the walk to the Jingudori Park’ was cancelled due to the heavy rain. Therefore the event ended early at around 2.30pm.

(Nadine Holldorf, Internship student from Germany)

原発輸出>JBIC/NEXIによるコンサルテーション会合報告…内閣府による「要綱」のズサンさが明らかに

9月21日、国際協力銀行(JBIC)と日本貿易保険(NEXI)の原子力関連プロジェクトにかかる情報公開指針(仮称)作成に関する第3回のコンサルテーション会合が開催されました。

これは、JBIC/NEXIが、原発輸出に対して公的信用を付与(つまり、融資や保険をつける)際の情報公開に関しての指針をつくるため、広く関心を有する人たちの意見を聞くため開催しているものです。JBIC/NEXIが、合意形成や透明性を重んじてこのようなプロセスをもつこと自体は高く評価したいと思います。

NGO4団体は、JBIC/NEXIに対して、原発輸出を支援すべきでないという前提にたちつつも、指針に関しては、情報公開にとどまらず、プロジェクトごとに立地特性などに即した実質的な安全確認をするべきだとして、今年1月、以下の提言書を提出していました。
http://www.foejapan.org/energy/news/160128.html

JBIC/NEXI側は、指針の内容を情報公開に限る理由として、「安全配慮確認は国が行う」としていました。
しかし国(内閣府)が実施する安全配慮確認は、原子力安全条約などの加入や加入意思、IAEAの総合規制評価サービス(IRRS)の受け入れを確認するだけであり、極めて形式的なものにすぎません。
詳しくは以下の要綱をご覧ください。http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/genshiryoku_kakuryo_kaigi/pdf/1006siryou3.pdf

本日の会合では、NGO側がかねてから求めていた国による「安全配慮確認」に関して、内閣府からの説明が実現しました。説明は概ね、上記の要綱の内容をなぞっただけですが、とりわけ、印象に残ったのは、「安全配慮確認」を以下のようにきわめて限定的に定義しているということです。

1) 相手国又は地域における原子力安全の確保、放射性廃棄物対策及び原子力事故時の対応に関する国際的取決めの遵守及び国内制度の整備
2) 当該原子力施設主要資機材の供給事業者による国際標準に適合した品質の確保に係る契約の締結及び安全関連サービス提供態勢の整備
3) 発電用原子炉施設の設置の場合における IAEA(国際原子力機関)の実施する主要な評価サービスの受入れ及び関連する許認可の取得

その後の質疑で、以下のようなやりとりがありました。(そのうちJBICのサイトに議事録が公開される予定です)。総じて、現在の内閣府による確認体制が、「形だけ」であることが明らかになったと思います。

・立地や耐震性などプロジェクトに即した実質的な安全確認はしないのか
→一義的には、安全確認は相手国が行うもの。日本としては、相手国が条約に加入していること、または加入の意思があること、IAEAのレビューを受けていること、または同等の措置を行っていることを確認する。

・原子力安全条約・IAEAレビューだけでは実質的な安全は担保できない。現に同条約に加入し、IAEAレビューを受けている日本でも事故が起こった。福島原発事故を繰り返さないというのが国是ではないのか
→明確な答えなし。

・内閣府に置かれた「審議官級」の会議では、実質的な安全確認はできない。根本的に見直すべき
→組織的に対応するという意味。見直すつもりはない。

・議事要旨を事後に公開するだけでは不十分。議事録を公開し、傍聴・中継を認めるなど、原子力規制委員会が行っているような対応をすべき
→自由な議論をさまたげないように、議事要旨のみの公開としている。

・パブリック・コメントを行うなど国民の意見の収集・反映に努めたのか。
→国民の権利・義務にかかわることではないので、パブコメは不要。

・実際に調査票を埋める外部専門家とはだれか?
→IAEAにつとめた経験のある専門家など。

・外部専門家の氏名・レポートは公開されるのか。
→まだきまっていない。

・15億円以下は安全配慮確認の対象としないのは問題ではないのか?
→行政コストの合理化という観点から。ネジ一本に至るまで確認することはできない。OECDのコモンアプローチも考慮した。

・被ばく労働など社会的な配慮に関する評価は行わないのか
→相手国が行うことである。

福島原発事故を繰り返さない、そのことさえ、蔑ろにされています。少なくとも内閣府の参事官は一度もそれを口にしませんでした。

また、「事業の安全配慮確認の責任は一義的には相手国が担うこと」…総じて、この内閣府によるやる気のない「要綱」はそこから出発しているようです。

しかし、日本が総力をあげて、国として、事前調査から多額の税金を投入し、オールジャパンで海外の原子力事業をすすめようとしている中、それは無責任きわまりない論でしょう。

数十年前、日本のODAを含む投融資が海外で甚大な人権侵害・環境破壊を引き起こしていたとき(そしてその状況はまだ続いているのですが)、ともかくも「いや、実施国だけではなく、資金を提供する日本にも相応の責任がある」とコンセンサスがえられた時代に逆もどりしたような状況です。

みなさん、今後もこのプロセスに注目してください。

(満田)

沖縄高江ヘリパッド建設における自衛隊ヘリコプター使用に抗議する防衛省交渉報告(9/15)

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交渉には、電話で小口幸人弁護士とつないで行いました。市民側は、今回の自衛隊ヘリによる輸送は、自衛隊法から逸脱しており違法であること、沖縄県の意向を無視しており、住民の生活にリスクをもたらしていること、稲田大臣の答弁の矛盾などを追及。

Q:北部訓練場ヘリパッド建設にあたっての自衛隊ヘリによる資機材運搬は、自衛隊ができることをポジティブリストによって示した自衛隊法に違反しているのではないか。

回答:今回の自衛隊ヘリによる輸送は、自衛隊法に基づくものではない。防衛省設置法第4条第19項に基づくもの。民間ヘリでは輸送できないため、自衛隊のヘリを用いた。国民の権利と義務に影響を与えるものではない。

当方:まず、国民の権利と義務に影響を与える行為でなければ、自衛隊法から逸脱してよいというわけではない。自衛隊法(第六章第七十六条~第八十四条)は、ここに規定されていること以外はやってはいけないという意味で、ポジティブリストとよばれている。

第二に、自衛隊ヘリ輸送は、国民の権利に影響を与えている。わかりやすいのは騒音・落下の危険である。

自衛隊法に書かれている任務を超えて、自衛隊が出動した事例について教えてほしい。

→明確な回答なし。(これは後日回答をもらうことにしました)

当方:自衛隊法は、ポジティブリストですね?

先方:はい。

Q:ヘリコプターで運搬したすべての物品のリストを提出されたい。

回答:ダンプトラック(積載量4t)、キャリアダンプ(〃4t)、トラック2台(〃4t) 重量3.8トン

当方:稲田防衛大臣は、「民間ヘリで運べないものを運ぶ」としており、民間ヘリは最大5トンとのことである。おかしいではないか?

民間のヘリで運んだもののリストを提示してほしい。

Q:環境影響評価図書における輸送ルートと違う。県道を横切っている。なぜか?

回答:離発着時の安全を考慮してこのようなルートとなった。

Q:県道を横切ることは県民のリスクを高めている。県の了解をとったのか?

回答:承知していない。→(実際はとっていないものと思われます。回答待ち)

Q:ヘリは何回飛んだのか?

回答:6回。

(現地にいた人より、空の状態も含めて20回くらい飛んでいたとの証言あり。防衛省は、確認すると回答)

Q:今年7月に作成された沖縄防衛局の環境影響検討図書では、ヘリの騒音影響のところに「1日当たりの運搬回数は5回以下としている」と書かれている。それに反している。

回答:「5回程度」としている。(実際に、同図書p.2-35では、「5回以下」と書かれています)

Q:沖縄県知事が「法的根拠を示すまでは自衛隊ヘリでの輸送をすべきではない」とし、12日には、自衛隊ヘリ空輸を実施しないように求めた。それを無視したのはなぜか。由々しき問題ではないか。

回答:確認して連絡する。

Q:航空法79条に基づく地方航空局の認可は得たのか。

回答:自衛隊には特例がある。

当方:自衛隊法に基づかない任務なのに特例があるのか。

先方:確認する。

Q:県知事が、自衛隊ヘリでの輸送を行うべきでないと要請したら、どう対応するのか。

回答:真摯に受け止め、適切に対応する。(注:実際には、県知事は、自衛隊ヘリを飛ばさないように要請していたのですが、それは無視されてしまいました)

Q:今後も自衛隊ヘリによる搬入を行うのか?

回答:計画はされていない。


小口弁護士のコメントにもあるように、自衛隊法に基づかない自衛隊の出動は違法です。
自衛隊法の第六条にリスト化されている自衛隊の任務は、極めて厳格に自衛隊がやっていいことを規定しているものです。
これ以外にも、高江におけるヘリパッド建設を強引に進めるあまり、国側の法の逸脱ぶりは目にあまるものがあります。9月24日には、小口弁護士を迎えての集会、9月29日には防衛省・警察庁交渉も予定されています。引き続き、高江の問題を追及していきたいと思います。


※抗議文提出についてNHKで報道されました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160915/k10010687361000.html

※ポジティブリスト:「列記されている事項以外のことは禁止されている」というリスト

※自衛隊法第六章と防衛省設置法 PDFはこちら

「自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)は、自衛隊の行動及び権限を個別に規定しており、いわゆる「ポジティブリスト」であると認識している。」(「浜田和幸参議院議員提出の質問主意書に対する答弁書」平成二十六年六月三日内閣総理大臣安倍晋三)

自衛隊法第六章 自衛隊の行動

自衛隊の行動 条項 発令の状況
防衛出動 第七十六条 外部からの武力攻撃が発生した事態又は発生する明白な危険が切迫すると認められるに至った事態
防衛出動待機命令 第七十七条 防衛出動命令が発せられることが予想される場合
防御施設構築の措置 第七十七条の2 防衛出動命令が発せられることが予想される場合
防衛出動下令前の行動関連措置 第七十七条の3 防衛出動命令が発せられることが予想される場合
国民保護等派遣 第七十七条の4 都道府県知事から武力攻撃事態等における国民の保護に関する法律の規定による要請を受けた場合
命令による治安出動 第七十八条 一般の警察力をもつては治安を維持することができないと認められる場合
治安出動待機命令 第七十九条 治安出動命令が発せられると予想される場合
治安出動下令前に行う情報収集 第七十九条の2 治安出動命令が発せられると予想される場合及び武器を保持した者による不法行為が行われることが予想される場合
海上保安庁の統制 第八十条 防衛出動及び治安出動命令があった場合
要請による治安出動 第八十一条 治安維持上重大な事態につきやむを得ない必要があると認める場合に都道府県知事が要請した場合
自衛隊の施設等の警備出動 第八十一条

の2

多数の人を殺傷し又は重要な施設を破壊する行為が行われる恐れがある場合
海上における警備行動 第八十二条 海上における人命若しくは財産の保護又は治安の維持のための特別の必要がある場合
海賊対策行動 第八十二条

の2

海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律の定めるところ
弾道ミサイル等に対する破壊措置 第八十二条

の3

弾道ミサイル等が我が国に飛来するおそれがあり、被害を防止するため必要があると認めるとき
災害派遣 第八十三条 都道府県知事そのた政令で定めるものが災害に際して人命又は財産の保護のため、部隊等の派遣を要請した場合
地震防災 第八十三条

の2

大規模地震対策特別措置法に規定する地震災害警戒本部長からの要請があった場合
原子力災害派遣 第八十三条

の3

原子力災害特別措置法に規定する原子力災害対策本部長からの要請があった場合
領空侵犯に対する措置 第八十四条 外国の航空機が我が国の領域の上空に侵入したとき
機雷等の除去 第八十四条

の2

海上における機雷その他の爆発性の危険物の除去及び処理が必要になったとき
在外邦人等の保護措置 第八十四条

の3

外国における緊急事態に際して邦人の警護、救出その他の措置を行うことの依頼があった場合
在外邦人等の輸送 第八十四条

の4

外務大臣から外国における災害、騒乱その他緊急事態に際して邦人の輸送の依頼があった場合
後方地域支援等 第八十四条

の5

重要影響事態、大規模な災害、国際平和共同対処事態などに際して

 

防衛省設置法第四条

(所掌事務)

第四条  防衛省は、次に掲げる事務をつかさどる。

一  防衛及び警備に関すること。

二  自衛隊(自衛隊法第二条第一項 に規定する自衛隊をいう。以下同じ。)の行動に関すること。

三  陸上自衛隊、海上自衛隊及び航空自衛隊の組織、定員、編成、装備及び配置に関すること。

四  前三号の事務に必要な情報の収集整理に関すること。

五  職員の人事に関すること。

六  職員の補充に関すること。

七  礼式及び服制に関すること。

八  防衛省の職員の給与等に関する法律 (昭和二十七年法律第二百六十六号)の規定による若年定年退職者給付金に関すること。

九  所掌事務の遂行に必要な教育訓練に関すること。

十  職員の保健衛生に関すること。

十一  経費及び収入の予算及び決算並びに会計及び会計の監査に関すること。

十二  所掌事務に係る施設の取得及び管理に関すること。

十三  所掌事務に係る装備品、船舶、航空機及び食糧その他の需品(以下「装備品等」という。)の調達、補給及び管理並びに役務の調達に関すること。

十四  装備品等の研究開発に関すること。

十五  前号の研究開発に関連する技術的調査研究、設計、試作及び試験の委託に基づく実施に関すること。

十六  自衛隊法第百五条第一項 の規定による漁船の操業の制限及び禁止並びにこれに伴う損失の補償に関すること。

十七  防衛に関する知識の普及及び宣伝を行うこと。

十八  所掌事務の遂行に必要な調査及び研究を行うこと。

十九  条約に基づいて日本国にある外国軍隊(以下「駐留軍」という。)の使用に供する施設及び区域の決定、取得及び提供並びに駐留軍に提供した施設及び区域の使用条件の変更及び返還に関すること。

二十  沖縄県の区域内における位置境界不明地域内の各筆の土地の位置境界の明確化等に関する特別措置法 (昭和五十二年法律第四十号)第二条第三項 に規定する駐留軍用地等に係る各筆の土地の位置境界の明確化及びこれに関連する措置に関すること。

二十一  防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律(昭和四十九年法律第百一号)第三条から第九条までの規定による措置に関すること。

二十二  駐留軍のための物品及び役務(工事及び労務を除く。)の調達並びに駐留軍から返還された物品の管理、返還及び処分に関すること。

二十三  相互防衛援助協定の実施に係る円資金の提供並びに不動産、備品、需品及び役務(労務を除く。)の調達、提供及び管理に関すること。

二十四  駐留軍及び相互防衛援助協定に規定するアメリカ合衆国政府の責務を本邦において遂行する同国政府の職員(次号において「駐留軍等」という。)による又はそのための物品及び役務の調達に関する契約から生ずる紛争の処理に関すること。

二十五  駐留軍等及び諸機関(日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(以下この項において「合衆国軍協定」という。)第十五条第一項(a)に規定する諸機関をいう。)のために労務に服する者の雇入れ、提供、解雇、労務管理、給与及び福利厚生に関すること。

続く