インド・エネルギー民主主義に迫る

3月26日に特別イベント「Power from the People〜インド・エネルギー民主主義に迫る」を開催しました。

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Photo by R. Kataoka

インド出身の写真家で活動家であるアミタラジ・ステファンをお招きし、インドで起きている脱原発活動について彼の写真作品を通じてお話しいただきました。
ステファン氏は、非常に力強い脱原発活動が行われているインド南部クダンクラム原発の近くの生まれ。クダンクラムにはロシアが出資した原発があり、周辺住民が反対運動を繰り広げています。

原発の近くの村人は主に漁業収入に頼って暮らしていますが、原発から出る温排水の影響や、汚染の問題から原発に反対してきました。また、津波のリスク等もあることから、原発停止を求めてきました。

クダンクラムでは20年以上、原発に反対する市民運動がありました。ですが、2011年の福島事故を機に、運動が拡大。警察による暴力的な弾圧も始まりました。警察は村を包囲して、村を出入りする人々の動きを封じようとしました。

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’水の抗議’(非暴力運動の一種)で、海に入って抗議を行う村人の頭上すれすれを海上保安の飛行機が飛んでいる (Amirtharaj Stephen)

 

Napolean, a resident of Idinthakarai, runs after being attacked by the police.

警察による弾圧を受ける村人たち (A. Stephen)

インドは’世界最大の民主主義国家’と言われています。
しかし、その’民主主義’とは何なのか問われているとステファン氏は語ります。

ガンジーの教えや非暴力不服従(アヒームサ、サティアーグラハ)の理念が人々の中に共有されているという点も興味深い点でした。
一方で、人々がどれだけ非暴力不服従を貫いても警察が暴力的なのも印象的でした。

ステファン氏は「私たちが暴力を始めたら、武器をとったら、政府はもっと大きな武器を持つだろう」と話します。

 

日本政府は日インド原子力協定の交渉を続けています。
FoE Japanは、ステファン氏も報告してくださったように、インドの民主主義の現状や、福島事故が収束しない中での原発輸出などを理由に、この協定に反対しています

(原発輸出相手国である)トルコやベトナムもそうですが、こういった現場の声や非民主主義的な状況が無視されて政府と政府で原子力協定が結ばれても良いのでしょうか?
原発だけでなく、ダムや石炭火力発電所などでも住民が土地への権利や環境を守ることを求めて反対活動をしている例は少なくありません。日インド原子力協定に関しては、先日覚書が取り交わされましたが、インドはNPT(核不拡散条約)に加盟せずに核実験を行った国でもあります。
さらには、原発を輸出するとなると、多額の金額が必要となるため、公的資金が使われる可能性があります。

日インド原子力協定を含む様々な原子力協定に対し、FoE Japanは政策提言などを行っています。

スタッフ・深草